イロイロ ぬくもりの記憶
イロイロ ぬくもりの記憶
爸媽不在家
シンガポール 2014年12月13日上映
rating 4 4
6 12

『イロイロ ぬくもりの記憶』のs_p_n_minacoの感想・評価・ネタバレ

s_p_n_minaco
s_p_n_minaco 0 2016年7月26日

シンガポール映画だけど、そのまま日本映画でもありそうな、いやアジアでなくても身近な題材。妊娠中のママ、仕事を失ったパパ、両親に構ってもらえない息子。メイドとして雇われたフィリピン人女性と息子が親しくなるにつれママはますます孤立感を深め、先が見えないパパは追い込まれ、それぞれに問題を抱え込み…ああつらい。子供が幸せでいるにはまず大人が幸せでなくては、と思うけど、不況下の世知辛い現実が心の余裕を奪ってしまう。宝くじのエピソードが皮肉…でもそこが誠実でもある。メイドのテリーはメリー・ポピンズみたいな救世主ではないし、むしろ家族を個々の人間として解体することで、試練と向き合わせてくれるのだった。 日本と似て非なる誕生日祝い、墓参りなどの風習や、車を押して行くロングショット、フォーカスや構図で静かに物語る洗練された演出。そして少年の生意気な顔つきが素晴らしく、甘酸っぱい感傷で盛り上げずとも最後は清々しく温かい。