ジミー、野を駆ける伝説
ジミー、野を駆ける伝説
Jimmy's Hall
イギリス 2015年1月17日上映
rating 3.4 3.4
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『ジミー、野を駆ける伝説』の感想・評価・ネタバレ

  • southpumpkin
    southpumpkin 3 2017年7月12日

    祖国アイルランドを追われた男が10年ぶりに故郷へ戻ってくる。彼は、自らが主導し建てたダンスホールの再建を依頼される。 厳格なカトリックにより、ダンスホールでダンスや歌を楽しむことすら許されない。その地から離れることは難しく、人々は仕方なくその場でつまらない時間を過ごす…。彼らの解放を先導したジミーという男は、強烈なカリスマ性を持っているわけではありません。確かに口は上手ではありますが、むちゃくちゃに優しくて笑顔が可愛いだけ。そんな彼がアメリカで知った「自由」をアイルランドでもなんとか広めようと画策します。その画策も(結局はデモっぽくなってしまうのですが)基本的にはダンスホールで楽しそうに踊るだけ。なんて軽快で可愛らしい反抗なのでしょうか。それに対してあまりに過剰な反応をしているように見える政府、宗教。ただ自由に、歌って踊りたかっただけなのに。そんなやるせなさ、窮屈さが雄大な自然の中で描かれます。ケン・ローチ節の炸裂というところでしょうか。 この手の映画、確かに歴史的背景とか知っていればなお楽しめますが、知らずとも大丈夫。絶対ニコニコになるダンスシーンは必見です。

  • chloe_033
    chloe_033 4 2016年7月6日

    EUフィルムデーズ2016にて鑑賞。

  • s_p_n_minaco
    s_p_n_minaco 0 2015年4月29日

    村の小さなコミュニティホールを象徴に、ケン・ローチのブレない信念が漲ってた。蜂起でなく対話を求めるジミーを軸に、ジャズやダンスが代弁し、若い世代へ受け継がれる民衆の魂。ジミーはカリスマ指導者でも勝利した英雄でもなく、惹句にある「自由」というより、もっと基盤的な社会のあり方を問うているのだ。ざっと説明されるように1932年アイルランドの持つ背景が関わるとはいえ、メロドラマ要素もあって情景も美しい。主役バリー・ウォードの誠実な佇まいが素敵で、更に筋金入りなジミーの母親にはグッと心を掴まれた。コミュニティとは何か、こうした名もなき労働者たちの為にあるのだと、今も真っ只中で闘う我らのケン・ローチ先生、熱いです。

  • 清水 裕介
    清水 裕介 0 2015年2月7日

    2015/1/18 MOVIXさいたま

  • HM world-traveller
    HM world-traveller 3 2015年1月18日

    1930年代、内戦後のアイルランドが舞台。実在した人物の話だということもあってか、過剰な描写は無く題材の割にはライトなタッチで、この時代の教会や神父の権威や、一般人への封建的抑圧が描かれていました。ささやかな娯楽や文化さえ抑圧され、権力に抗えば 人々を煽る危険な共産主義活動家だと言われる理不尽さ。そんな中にあって、芸術や文化に触れ人間らしい生活を謳歌したいという人々の先頭に立って立ち向かうジミーの姿は静かな力強さを放ってました。すごく地味だけどいい映画だと思います。国や文化の違いや、その時代ならではの社会事情の違いはあるけど、権力と一般市民の対立の構図って、どこでもいつの時代にもある普遍的な問題なんだなとも感じます。アイルランドの風景の素朴な美しさも良かった。ただ、欲を言えばジミーを支持した人達のその後も描いてほしかったかな。美しく終わらせるためにあえてそこは割愛し、”受け継がれる希望” の暗喩のようなエンディングにしたのかもしれません。

  • hiroenag
    hiroenag 0 2015年1月17日

    戦前のアイルランドの物語ですが、今の日本を見ているようでした。古い価値観と新しい価値観が対立し、しかし既得権が強大なために古い価値観を打破することができず、貧富の差は広がるばかり。そこに現れるのがジミー。最初は話が見えないのと、ゆるい展開に少し眠くなる部分もあるのですが、対立軸がはっきりしてくる半ばあたりから面白くなってきます。それほど意外な展開があるわけではないのですが、最初に言った通り、今の日本を見ているようで考えさせられました。