コングレス未来学会議

コングレス未来学会議

The Congress
2013年製作 イスラエル・ドイツ・ポーランド・ルクセン 120分 2015年6月20日上映
rating 3.3 3.3
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『コングレス未来学会議』のあらすじ

2014年、ハリウッドは、俳優の絶頂期の容姿をスキャンし、そのデジタルデータを自由に使い映画をつくるというビジネスを発明した。すでにキアヌ・リーブスらが契約書にサインしたという。40歳を過ぎたロビン・ライトにも声がかかった。はじめは笑い飛ばした彼女だったが、旬を過ぎて女優の仕事が激減し、シングルマザーとして難病をかかえる息子を養わなければならない現実があった。悩んだすえ、巨額のギャラと引き換えに20年間の契約で自身のデータを売り渡した。スクリーンでは若いままのロビンのデータが、出演を拒んできたSFアクション映画のヒロインを演じ続けた――そして20年後、文明はさらなる進歩を加速させていた。ロビンはある決意を胸に、驚愕のパラダイスと化したハリウッドに再び乗り込む。

『コングレス未来学会議』のスタッフ・キャスト

『コングレス未来学会議』の感想・評価・ネタバレ

  • southpumpkin
    southpumpkin 3 2019年9月17日

    既に旬の過ぎた女優ロビンライトは自分をスキャンし、そのデータに基づいて映画が作るという契約を求められる。当然初めは抵抗するが…。 ロビン・ライトがロビン・ライトを演じた映画。そのほかいくつかの俳優や設定が実在のものに当てられている。というのも映画そのものが大きなハリウッド批判になっているからだ。映画の品質よりも出演した俳優に興味の向く消費者と、その消費者の要求に応える生産者。負の循環の末にこのようなディストピア世界が生まれてしまったとするならば、拝金主義的な現在の映画業界は憂慮すべきなのであろう。登場する映画会社が「ミラマウント」というのには笑った。 映画は後半からアニメーションとなる。このアニメーションも独特でとても面白い。今敏のような世界観を感じる。シュルレアリスムが先鋭化され、どこか夢の中にいるよう。本当にクスリをやっているようなのだ。

  • チョコラテ飲みたい
    チョコラテ飲みたい 0 2016年6月14日

    2016.6.13

  • HM world-traveller
    HM world-traveller 3 2016年2月22日

    表層的にはマトリックスとパプリカを融合したような世界観。マトリックスの映画体験で考えさせられた、幻想の世界で幸福そうに生きるか、辛くても現実世界で生きるかというテーマ。パプリカで見た夢と現実との境目がわからない、不確かでサイケな感じ、極彩色の空間。 だが、マトリックスのそれはコンピュータによって作られた仮想世界であるのに対し、本作ではその世界をつかさどっているのは人である。パプリカでは装置を使って他人の夢に浸入するが、本作は薬を服用し自分自身の望む姿で幻覚の世界に生きる。だから、根本的には別物なのだが、心象としてはこの2作を彷彿とさせるものだった。 俳優の容姿、喜怒哀楽の感情表現をすべてスキャンし、それを使ったCG俳優を映画会社が好きなように使うというビジネスが誕生するが、、という話。ストーリーは現在&映画界にとどまらず、それが高じた未来の話へと繋がっていく。 まともに考えると、アイデンティティって一体何だ?ということになってしまう。身分とか職業とか、趣味とか生きがいとか、自分らしさとか個性とか主張とか、そういったアイデンティティを構成するすべての要素を放棄して生きるのが本作の幻覚の世界とも言えるし、自分の形成したいアイデンティティを頭の中で形成しそれに浸って生きることこそ究極のアイデンティティの実現だという言い方もできるかもしれない。なんだか、底知れぬ深淵の闇を覗いたような何とも言えない気分になった。観ているぶんには多少辛くてもやっぱり現実世界がいいと思うけれど、理想の自分がやりたいことを好きなだけやり、邪魔も苦しみも無いとなるとそれが幻覚でもちょっと経験したい気持ちになる。けれどそれって結局ドラッグでは・・?こんな世界が現実のものになったらどうなるんだろうかと想像してみた。 設定はもちろん、ロビン・ライトが本人役で出演していたり、アニメと実写の混合構成だったりといろんな意味で挑戦的な映画でもある。その一風変わった内容に目を奪われ、鑑賞中は惹き込まれたけど、好きかと問われるとそうとも言えず、エンディングも行き場のないような切なさを感じてしまった。あまり好みではないのは、序盤の映画界の話から後半は幻覚の薬や親子のドラマの様を呈して、焦点がぼけてしまった感じがしたことと、上映時間の大半を占めるサイケなアニメがちょっと苦手なせいもあるかもしれない。 たびたび出てくる雲と飛行機と凧。普遍的にあるものと、人が創り人の手で動かすものと、空を舞うように見えて 人の手と意志と風向きに操られているに過ぎない凧。自分の人生を例えるなら、どれでありたいと思うのだろうか。

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