
『ピクニック (1936)』のスタッフ・キャスト
『ピクニック (1936)』の感想・評価・ネタバレ
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うーん でも、昔のやつは突っ込みどころあって笑えること多いから好き笑
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今年の一番の発見だった。 1959年の『草の上の昼食』はここからきているのだと確信した。正直あの映画はヘンテコだと思っていたがこれを観てみると違ったのかもしれない…なんと素晴らしい作品!! 何故、未完なんだ…いつまでも観ていたい。ジャン・ルノールこそ僕の理想の監督なのかもしれない。 ぶっちぎりで今年の一位作品だ。
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原作はモーパッサン、監督は印象派の巨匠ピエール=オーギュスト・ルノワールの息子であるジャン・ルノワール。わずか40分の、未完成のモノクロ作品です。 柔らかくて流麗な筆のタッチや、揺らめく木漏れ日に代表されるソフトフォーカスがかかったような光で知られる印象派のルノワールの絵。それがそのまま目の前で動き出したような叙情的で詩的で絵画的な美しさのある作品でした。ゆったりと時間が過ぎる田舎の風景、風にそよぐ草、そばを流れる緩やかな川、心象風景を映し出す空と雲。モノクロなのに色が見えてくるかのよう! そしてブランコのシーン。単に、ヒロインがブランコをこぐだけのシーンなのに、グッと寄って見上げるように映したカメラの効果か、大きく揺れるブランコの弾むような躍動感とヒロインの笑顔がとても印象的だった。 なんてことのない家族のピクニックの風景と、そこで起きた、夏やリゾートでありがちな『出来事』。ストーリーに奥行きはありません。短いし未完成というだけあって、ここで終わり?というほどあっという間に終わります。ただ『凝縮の美』とでも言えばいいのか、私にとっては、絵画を見る時のように、作品に込められた製作者の思いを考えたり空気感を楽しんだり自分自身で奥行きを手繰り寄せるような、そんな映画でした。