名もなき塀の中の王
名もなき塀の中の王
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2013年製作 イギリス 106分 2015年10月10日上映
rating 3.6 3.6
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『名もなき塀の中の王』の感想・評価・ネタバレ

  • shingo_n66
    shingo_n66 0 2016年12月3日

    刑務所の中で取り戻す親子の絆もあるんですね。

  • southpumpkin
    southpumpkin 4 2016年10月3日

    暴力的な青年が刑務所に入所。そこには長い間収監されていた実の父親がいた。刑務所にもコミュニティが存在し、当然力を持つ者も増えていく。実社会ではこれらが文化的な特性により差が付くが、刑務所においては基本的に暴力。早速看守の股間に噛み付いた青年はかなり上に位置できそうになる。長期収監されている父も実質の権力者と仲良くなっているためかなりの地位にいることもわかります。これらの状況により青年は今後刑務所において王になることが約束されている。猿(侮辱的な意味ではなく)のコミュニティのようです。 そんな中描かれるのが親子の関係。お互い暴力でしか通じ合うことができないが、しかしそこには間違いなく親子愛が存在しています。息子のことが気になってしょうがないのに、言葉でうまく表現できずまた傷つけてしまう。息子がセラピーにより怒りを抑える方法を手に入れてウッキウキで父親に会いに行き「話をしよう」と言いに行く愛おしさは格別です。しかし結局手を上げてしまう。 塀の中と外とで別の人種のように見えてしまうが、そこにもうまく架け橋が。外にいるはずのセラピストや看守すらも暴力でしか語ることができない。特にセラピストなんて暴力を抑える方法を説いた後に自ら暴力に染まってしまう。あまりに皮肉です。ラスト、主人公が回転扉に吸い込まれていきましたが、セラピストにも同じ演出がありました。回転扉を回し、それぞれが塀の中と外へ向かう。二人の境遇を重ね合わせると随分グッときますね。

  • Ken-Chang
    Ken-Chang 4 2016年8月28日

    名もなき塀の中の王とは誰を指していたんでしょう? 陰湿な所長?もはや長老のような貫禄の親父?喘息もちのメガネか? うーむ、ここかなり意味が深いような気がするんですが面倒なのでやめましょう笑 未成年で成人刑務所にやってきた手のつけられない暴れん坊の暴力による成り上がりストーリーと思っていたので、思わぬホロリ展開には少し(´・ω・`)ガッカリ… 親というものはどこまでいっても親なんですね…愛憎半ばするといいましょうか、家族という歪な関係の典型を見せられた気がしました テレビを賑わす某俳優のお母さんの会見を見た後なんで、尚更親子関係の清々しいまでの馬鹿馬鹿しさと愛しさを痛感します ジャック・オコンネル、いいですねぇ…、若くしてこういう役をやる俳優さんは大好きです(^^) 他の作品も観てみたいです

  • s_p_n_minaco
    s_p_n_minaco 0 2016年8月17日

    刑務所という1つの社会を舞台にした映画では囚人たちが疑似家族を形成してることが多いけど(『預言者』とか)、これは実の父子の物語。父親が長年収監されている刑務所に、若い息子が入ってくるところから始まる。それだけで背景にある家族関係、育った環境がわかってしまう。そして刑務所内のヒエラルキー、看守や行政の実態、グループセラピーなど一触即発の描写から目が離せない。ここで権力を握っているのは誰なのか、監房の階層を辿るとやがて最上階に君臨するボスの姿。ああ、なるほど腕力より政治力…とゾッとさせる見せ方。けど、それより恐ろしいのは「外」からの暴力。冷酷な実社会の縮図。 父を追うようにやって来て、怖れ知らずに暴力を繰り返す息子エリックは、ここで父を映す鏡となる。今や牢名主となった父は息子を守ろうと追いかけるが、その鏡を直視出来ない。愛と憎しみと哀しみがぐるぐると狭い獄中を回り続ける。子供は大人を理解しているがそれ故に哀しく、大人は子供に希望を託そうとするがなす術を知らない。救いたいのに救えない、お互いを鎖のように繋いだ絆がとても切なく苦しい。それでも(比喩として文字通り)鎖を断ち切る最後に、泣く。回転扉や格子窓の光、階段など閉鎖空間と小道具をフルに使った演出が見事だった。 そして罵倒語だけの会話で、父子関係に肉薄できるのはさすが英国映画としか。凄みと弱みを全身で体現するジャック・オコンネルとベン・メンデルスゾーンが素晴らしい説得力。『ウォーリアー』でグッときた人におすすめ。

  • Yamanaka  Akira
    Yamanaka Akira 3 2016年7月23日

    野生と社会がカオスと化した刑務所の物語。何をどう感じていいのかわからないけど、なんか凄い映画でした。きっと人間の心をそのまま写したような世界観。

  • HM world-traveller
    HM world-traveller 4 2016年4月28日

    以前、ACジャパンのCMで”こだまでしょうか”というのがあったのを思い出した。金子みすゞさんの詩が使われているCMだ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「遊ぼう」っていうと「遊ぼう」っていう。「馬鹿」っていうと「馬鹿」っていう。「もう遊ばない」っていうと「もう遊ばない」っていう。 そして、あとでさみしくなって、「ごめんね」っていうと「ごめんね」っていう。こだまでしょうか、いいえ、誰でも。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ よいことも悪いことも、投げ掛けられた言葉や感情はこだま(木霊)のように跳ね返ってくるという詩だ。誰かを憎めば憎しみが返ってくるし、怒りをぶつければ相手も怒りをぶつけ返す。優しい気持ちで接すれば相手も穏やかな気持ちになるし、楽しいことをシェアし共に楽しめばそれは反響するだけでなく増幅したりもする。与えたものはさまざまな形で自分に返ってくる。 19歳の主人公エリックを観た時、何が今の彼を作ったんだろうと考えた。少年院では手に負えないほど荒くれたエリックは成人の刑務所に移送され、そこに収監されている父親と出会う。彼が発する感情のほとんどは怒り。そして制御がきかない暴力衝動に身を任せ、衝突し、そこはたちまち戦闘の場と化す。 物語の舞台は終始 刑務所の塀の中で、彼がそれまでどんなふうに育ち、どんなふうに生きてきたのか具体的に描写されることはない。が、きっとこれまでの人生では、怒ることでしか自分を守るすべが無かったのだろう。幼い頃に性暴力を受けたと思われるセリフがあった。感情は木霊のように反響し、それは更に伝染しがちなものだということを考えると、 怒りや負の感情を攻撃的に発散する人が多い環境で育ったのだと思う。 父や、他の受刑者、セラピスト、看守達のいる特殊な閉塞空間はさながら弱肉強食の獣社会。鬱屈した感情と疑心暗鬼が渦巻く。が、刑務所内ヒエラルキーにおけるパワーゲームに揉まれながらも、セラピストや他の受刑者との交流や、父の不器用な愛に触れたことで彼の心の中にも変化の兆しが見え始める。 ラストはなんとも言えない。ありがとうと言えなかった、ありがとうを知らなかったエリックが、最後はそれが言えるようになるのだ。だが、それを知るまでに払った代償はあまりにも大きい。 ラストシーンの回り続ける回転扉。刑務所の中に姿を消したエリック。彼が塀の中で知った愛情や、怒り以外の感情表現を塀の外で 与え表す日は来るのだろうか...?

  • Satoko Suzuki
    Satoko Suzuki 3 2015年12月26日

    2015/12/18 題名通り、塀の中、刑務所だけで終始する話、、、なんて飽きそう、と思ったら大間違い。 手のつけられない暴れん坊の息子が、凶悪な父親の居る刑務所に入ってきた事で始まる、親子の物語、、、な訳ですが、この親子がもう、不器用で幼稚なんですよね。女性の立場から見ると、本当に呆れるほど幼稚。途中笑っちゃいました。でも失われていた愛を注ぎたい・注がれたい、という気持ちは伝わってくるので、ちょっとだけ応援してしまいました。 絶望だけじゃないラストに、少し心が軽くなりましたが、なかなか女子ウケはしない映画じゃないでしょうか。 黒人の受刑者の、顔の区別がつかない私は、ちょっと損した気分でした。(人種差別する気は全くないんですが、いつも、黒人のおじさんって、だいたい一緒に見えるんですよね、、、)

  • ゆう

    少年院で愛を知らずに育った少年は19歳になり刑務所行きとなる。 少年はそこで仲間や父親、先生と色んな愛情に触れる事で少しずつ変わっていく。 前々から楽しみにしていたのですが、暗く重いストーリーなのかと思いきやメインは正直になれない父子の物語で暖かい映画だと感じました。 日本でもようやくその頭角を見せ始めた若手俳優ジャック・オコンネル主演。

  • Aki

    静かだけれど、色々な感情が湧いてくる良作品。 主人公の成長というか心を開いていく様や、父親の愛情。久々に見応えのある映画でした。 ただ暴力シーンが多いので苦手な方は注意。