神様なんかくそくらえ
神様なんかくそくらえ
Heaven Knows What
2014年製作 アメリカ・フランス 97分 2015年12月26日上映
rating 3 3
6 10

『神様なんかくそくらえ』のmazdaの感想・評価・ネタバレ

mazda

まだ若いのに仲間とホームレス生活をおくる、ドラッグと彼氏に溺れる女性の実話。 映画としての評価は正直低い、特別心に残るストーリーがあるわけではなく、つまらなかったし退屈だった。でも不思議なことに嫌いじゃなかった。 出てくる人物達をみて、こいつ馬鹿だな、自業自得だな、ガキだな。という率直な感想を誰もが思うはず。でも胸糞映画とまでいかないのは、彼等自身が自分やその周りや生活を、良いとも悪いとも思っていないのがわかるからかな。 朝から酒飲んでタバコ吸って薬やってハイになって、お金がなくなったら物乞いして万引きして、また薬を買って、、、の繰り返し。でもお金をすごい欲してるのかと言われればそういうわけでもなく、ホームレスだけど生活に困ってる様子は少しも感じられない。かといってその生活や仲間に満足感を得ているわけでもないし、彼等が何を目指してどんな人生にしたいのか、なんで生きてるのかまったくわからない。 この空虚感は「ガンモ」に出てくる人物に雰囲気がすごく似ている。生きたいってほどのきもちはないんだろうけど生きちゃってるし、なんか死ねないから生きてるみたいな、それくらい空っぽの中で生きてる。この先がどうなるかなんて未来のことはどうでもよすぎて、今その瞬間が全てなんだろうなって思う。この空っぽな世界から出ようともしないからこのクソな生活が死ぬまで永遠に続く、それを示してるラストだと思う。 彼等の恋人関係は、愛してるか愛してないか ではなく、麻薬と同じようにないと困るけど必要な時だけでいいみたいな、すごく依存しているけどそれが愛には見えなかった。愛しすぎて愛を通り越した感じ。求めてるわりには大切だとは思ってないだろうし、大切にできないのに必要としてしまうことこそ溺れてる証拠なんだろうな。 この事を本にして記録した彼女は客観的に自分を見つめ直す事ができた、この世界から抜け出せたということなのかな。こんな人生を歩んだアリエル・ホームズの女優としての道にすごく興味が湧く。この人の演技もっとみたいな。死んだ目が本物すぎてすごい。あと音楽が飛び抜けて素晴らしかった。退屈なわりには無駄に引き込まれてしまう理由はこの音楽のせいだと思う。