
『ジキル博士とハイド氏 (1931)』とは
原作はイギリスの作家ロバート・ルイス・スティーヴンソンによる1886年の小説『ジキル博士とハイド氏の奇妙な事件』。この作品は本作以降も幾度となく映画化されている。 主演を務めたフレデリック・マーチは本作で1932年アカデミー賞主演男優賞を受賞した。 また同年のヴェネチア国際映画祭において最優秀男優賞を受賞、同映画祭では、本作自体にも独創的な映画賞が授与された。監督はグルジア出身の映画監督、ルーベン・マムーリアン。
『ジキル博士とハイド氏 (1931)』のあらすじ
才能溢れるロンドンの若き医学者ジキル博士は、人の精神を善と悪の二つに分けることのできる薬の開発に執念を燃やしていた。そのあまりの固執ぶりに、婚約者のピアリクスと親友のジョン・ランヤンは心配が絶えない。そんな中、友人のサム・バギンスの死がきっかけとなりジキル博士は開発した薬を自らの体で実験することを決意する。精製した薬を飲み干すと、温厚だったジキル博士の気質は荒々しいものとなり、まるで別人かのような恐ろしい容貌に変化した。その絶大な効果に焦りを覚えたものの、自らの研究が実を結んだことを確信した博士。秘密裏に実験を繰り返すうちに、薬を飲んで変身することの魅力に取り憑かれて行くのだった......。
『ジキル博士とハイド氏 (1931)』のスタッフ・キャスト
『ジキル博士とハイド氏 (1931)』の感想・評価・ネタバレ
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DVD ゛善と悪とがせめぎ合うのが人間だ。゛ 登録ありがとうございます。 レンタルショップで借りてきたのですが、両面ディスクになっていて1941年版も楽しめました。 本作では一人称へあわせたカメラワークが面白かったです。冒頭のシーンがジキル博士の主観となっており、鏡を見ることでやっとジキル博士の姿が御披露目されるという凝った作りとなっています。その他にも変わった表現への取り組みがなされていて、観ていて楽しい一本です。 また、ハイドのビジュアルはジキルと一人二役とは思えないほど、モンスターと化しています。筋肉質で歯もむき出しの恐ろしい姿で描かれ、モンスターホラーとしての一面が強く前面に出されたものです。