ファブリックの女王
ファブリックの女王
ARMI ELÄÄ! / ARMI ALIVE!
2015年製作 フィンランド 85分 2016年5月14日上映
rating 2.8 2.8
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『ファブリックの女王』のs_p_n_minacoの感想・評価・ネタバレ

s_p_n_minaco
s_p_n_minaco 0 2018年1月3日

舞台化された伝記とその舞台裏という形で描かれる、マリメッコ創業者アルミ・ラティアの肖像。簡素なセットと抽象的に誇張された傍役たちは、舞台ならではのイメージで面白い。ファッションショウやプレゼンの場面も、独特の色彩やデザインが活かされて目に楽しい。それはまるでアルミの言う「この世に存在するのは夢だけ」に合致するかのよう。 けれども、戦争で家族と故郷を失い、夫に代わって社長となりブランドを発展させていく女性の実話は、朝ドラになりそうな細腕繁盛記とは全然違う。ワンマンで直感的で激しい敵意むき出しのアルミは、演じる女優でさえ掴みにくいキャラクターとして提示されていて、成功とは裏腹に重苦しいトーン。そしてその中に、アルミが夢見る女性同士連帯したコミュニティの理想がある。孤独ゆえ求めた理想のライフスタイルがマリメッコならば、彼女はフィンランドの闇と光のアイコンみたいに思える。