東京チャタレー夫人

1977年 日本 90分
rating 3.5 3.5
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「東京チャタレー夫人」のスタッフ・キャスト

「東京チャタレー夫人」の感想・評価・ネタバレ

  • Land_of_Mine
    Land_of_Mine 3.5 2016年6月14日

    ロマンポルノにしては尺長の90分で描かれる本作。「チャタレー夫人」と聞いて、勘のいい人間ならばどういう物語なのか一目瞭然であろう。下半身不随の富豪とその妻との物語は、如何にもエロ映画にピッタリと言える(本作では戦争では無く交通事故に置き換えてはあるが)。「アッチの方はどうしているんだろう。」という台詞が意図的に多く使われており、妻の性的な不満足を外側からではあるが示唆している。しかし、当人たちのかつて2人で踊った光り輝く想い出の中での美しく儚い催しは、壊れそうにも無い真の幸せを予感させるのだ。傷つきトラウマに縛られながらも、愛し合って生きている2人の純愛物語のよう。とは言え2人の関係は当然に崩れていくのだが・・・。庭で妻が夫の絵を書きながらお茶の時間を楽しむシーンは、底に漂う不安感からベルイマンを彷彿とさせる描き方をされているように感じた。 順調であったはずの家庭の中に異物が徐々に入り込んでいく様が、病に侵されて行くようなけだるさと気持ち悪さを増幅させていく。庶民の男が上流階級の人妻を抱くという事は、単なる性的な欲求を満たすという意味を超え、権力を蹂躙する意味をも持つと思う。職業が土方であるというのも象徴的だ。上手く描かれるその権力構造から、最初に抱いた嫌悪感が次第に薄れ、感情移入の対象が変化していく。監督の策略にまんまとハマっていく悔しさと心地よさ。良く出来たロマンポルノだ。

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