
『アルジェの戦い』のスタッフ・キャスト
『アルジェの戦い』の感想・評価・ネタバレ
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フランスの植民地となっていたアルジェリアにおいて、フランス軍と解放軍の戦いを壮大なスケールで描いた映画。 この映画がデジタルリマスター版で国内公開されたときのキャッチコピーが「目をひらけ、耳をかたむけろ。」でした。この意味は映画を見るとわかります。数では圧倒的に劣るアルジェリアの解放軍の攻撃は、基本的に「テロ」なのです。非常に印象的に描かれるのは、三人の女がフランス人地区に忍び込み爆弾を仕掛けるシーン。女性だからと言う理由で操作の目をかいくぐり、人混みの中に爆弾を仕掛ける。それが本当に爆発するのです。ニュースでも見ることのできない犯行現場を覗いているよう。その時流れるカチコチ音のBGMがこれまた印象的。テロの恐怖に怯えるフランス人たちは、道に座っているだけのアルジェリア人を犯人呼ばわり…。これはまさに、今も世界のどこかで起きている脅威そのものなのです。場所や時間は違えど、今も昔も変わらぬ問題を人類は抱えている。 どこにカメラが向いても人だらけの大規模な撮影はドキュメンタリーと見紛うクオリティ。独立戦争のど真ん中、最前線でカメラを回しているような映像です。
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