ガール・オン・ザ・トレイン
ガール・オン・ザ・トレイン
The Girl on the Train
2016年製作 アメリカ 105分 2016年11月18日上映
rating 3.4 3.4
31 17

『ガール・オン・ザ・トレイン』のHM world-travellerの感想・評価・ネタバレ

HM world-traveller
HM world-traveller 3 2016年12月2日

【ダメ子とクズ男の心理ミステリー】 女性1: 不妊に悩み人工授精を試みるもうまくいかず、酒に溺れてアルコール依存性になってしまう。 女性2:トラウマを抱え やりきれない気持ちを体の関係に求め意図しなかった妊娠をしてしまう。 女性3:不倫相手の子を妊娠し妻の座に収まったものの、前妻のストーカー行為や夫の態度に不安と疑念を捨て切れない。 3人の女性とその関係を巡る心理ミステリー。女性と元夫、その再婚相手、更に近所の夫婦、という狭い行動半径の中で起きる出来事。ともすれば昼ドラにありそうなドロドロ愛憎劇になりかねない話を、記憶障害と電車を絡ませた描写で ミステリー色を強めて救っている。ドロドロには違いないのだけれど、それよりも記憶の途切れにより事件の全貌が見えてこないことに 目と意識が集中してしまい、ドロドロであることがあまり気にならない。ジグソーパズルをしている際に、ピースをはめることに一生懸命になり完成後の全体像に意識が向かないのと似ているかもしれない。 終始漂う不穏な空気と 空白の時間で 引っ張りつつ、3人のストーリーが交互に展開されるトリッキーな構成のため、観ている時は主人公同様モヤモヤを早く解消したくて躍起になる。 そのおかげで狭い世界と限られた登場人物でも飽きることはないのだが、話がさっぱり進まないことにはイライラしてしまった。 終盤に怒涛の展開を見せて話の全貌はクリアになってスッキリ!・・だったはずが時間が経つとディテールの甘さが気になるという何とも言えない映画。3人3様の母性をテーマに折り込んだ、女性視点の物語ということもわかるのだけど、終わってみると、アル中、不倫、DVと 感情移入しにくい登場人物ばかりで同情も共感もできなかった。 ただ、3人の演技、特にエミリー・ブラントは迫真の演技だった。ほんとに記憶が飛んだヤバそうな人にしか見えない!個人的には、気を紛らわしたりするのに時にはアルコールの力を借りるのも悪くないと思う。でも それも程度問題。判断力や自分自身を見失うほど飲んで負のスパイラルに陥っては本末転倒だ。飲んでも飲まれるな、刹那的快楽で身を滅ぼすな、が教訓かな。