メッセージ
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ARRIVAL
2016年製作 アメリカ 116分 2017年5月19日上映
rating 3.7 3.7
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『メッセージ』のsouthpumpkinの感想・評価・ネタバレ

southpumpkin
southpumpkin 4 2017年5月28日

一人の言語学者が突如として現れた謎の巨大な浮遊物体の調査を依頼される。 類似する映画には『インター・ステラー』『コンタクト』などが挙げられます。共通点としては最終的な映画の着地点が人間的であることにある。SFの末にある愛に、何か究極的なものを感じます。まるで真理を除いたかのような感覚を得られます。監督のドゥニ・ヴィルヌーヴが「ばかうけをイメージした」というジョークで知られる謎の飛行物体も『2001年宇宙の旅』に登場するモノリスのような雰囲気。何かインスパイアをされているのでしょうか。真理とはばかうけなのでしょうか。 映画は一つの見事なアイディアによって支えられています。こんな映画表現は観たことも想像したこともありません。実にスマートに鮮やかにこれだけのことをやってしまう非常にパワフルな映画と言えるでしょう。このアイディア一点だけでも十分に見る価値の映画になっています。 アカデミー賞音響編集賞を受賞したのがよくわかります。印象的なのが人間の発声をモールス信号のようにリズムをとった不思議な音楽。アナログとデジタルとが混在する、まさに本作にぴったりの音楽でした。地面が轟々と揺れる音など殻内での音響も充実。最高の音質で観るべく、絶対に映画館へgoです。 自称強者映画オタクたちの頭に大量のクエスチョンマークを発生させた『複製された男』で知られるドゥニ・ヴィルヌーヴ。佳作『ボーダーライン』を経て、ようやく誰にでもわかる映画で自身の作家性の表現に成功しているかのように思います。ただ難易度が下がりすぎたせいか、『複製された男』のような想像の余地は残されていません。SF映画の魅力の一つに、鑑賞後の想像があると思っているので、しっかり答えまで出された本作には少しだけ不満。完全にわがままです。