クソすばらしいこの世界

クソすばらしいこの世界

2013年製作 日本 78分 2013年6月8日上映
rating 4.5 4.5
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『クソすばらしいこの世界』のスタッフ・キャスト

『クソすばらしいこの世界』の感想・評価・ネタバレ

  • southpumpkin
    southpumpkin 4 5月6日

    英語が全く喋れない日本人留学生のグループに混ざって英語が堪能な韓国人留学生がアメリカの田舎町にキャンプへ。そこで最悪の殺人鬼に遭遇する。 見事な傑作。なかなか評価されているレビューが少ないので再評価に一票を投じるため真剣にレビューします。(グロテスク苦手の方はすみません) 『悪魔のいけにえ』的なホラー映画であり、まずはそのスプラッタ描写には注目せざるを得ない。両手・首を固定され爪先立ちになった女の腹部を抉ることで下半身の重力により足がきちんと着く描写、キラーによって「こっちの方が長いな」「いやこっちの方が…」と両足を少しずつ交互に切られる描写などなど。狂気で胸を刺すにしても、刺した後真横に引っ張るなど一つ一つの工夫にセンスを感じます。監督は相当スプラッタが好きなのだと思います。 脚本が良い。日本人留学生の中に一人だけ英語が少し話せる女の子がいるものの、そのほかの4人は全くダメ。その4人と韓国人留学生とは言語コミュニケーションができないのです。その4人は悪びれる素振りもなくむしろ韓国人を厄介者扱い。彼らが殺人鬼によってボコボコにされるのですから、そこで因果応報的な気持ちよさはあります。 さらに映画は中盤で重要な展開を迎える。なんと殺人兄弟の弟と日本人留学生の一人が入れ替わるのです。弟の肉体と留学生の心はそのまま死亡します。まるで『君の名は』。留学生の肉体と弟の心は当然語学が堪能、韓国人留学生とコミュニケーションを取ることができるのです。そこに現れるコミュニケーション不可能なサイコキラー兄。留学生の肉体のまま弟は兄に話しかけ、兄は怯みます。 サイコホラーにおいてキラーと被害者との間にコミュニケーションは不在です。本作では被害者間にも言語コミュニケーションの不在を発生させ、コミュニケーションの重要性を訴えているように見えます。これを『悪魔のいけにえ』ホラーでやってしまうなんて!映画はこれっぽっちも説教めいておらず、むしろ快活なスプラッターなのに。故に傑作。 『ムカデ人間』の「ごめんよお」でおなじみ北村昭博が出ていたんですけど気づきませんでした。

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