ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦
ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦
Anthropoid
2016年製作 チェコ イギリス フランス 120分 2017年8月12日上映
rating 4 4
5 7

『ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦』のs_p_n_minacoの感想・評価・ネタバレ

s_p_n_minaco
s_p_n_minaco 0 2017年10月26日

冒頭からずっとハンディのクロースアップを多用し、ハイドリヒ暗殺作戦実行へ至るまで息を殺すような緊迫感が続く。ファナティックなヨゼフ、覚悟を決めかねるヤン・クビシュを中心とした実行部隊、作戦に反対するレジスタンス部隊や協力する民間人。それぞれの立場や思いが絡み合い、一気に決行へと突き進むのだが、その瞬間を境に更なる犠牲を生む後半が地獄図だった。そして、それまでやや抑え気味だったショーン・エリスらしさが全開になる。精神的にも肉体的にも痛々しすぎて辛すぎる暴力と絶望。前半と入れ替わる2人の立場。最期に見る幻の光。キリアン・マーフィーとジェイミー・ドーナンはそれなりにチェコ(スロバキア)人に見えるし、密度の濃い強烈な題材に負けない演技。特に、胃弱そうなキリアンの胃がますますキリキリ痛そう…。 ショーン・エリスは初監督が妄想男子映画『フローズン・タイム』で、その後しばらくしてフィリピンでいきなりシリアス&バイオレントな『メトロ・マニラ』を撮っちゃって、その大きすぎるギャップにビックリしたのだが、今回もチェコを舞台にその路線。もともと写真家だし、実験的でハイクオリティな映像が持ち味なので、『メトロ・マニラ』にあったような映像演出もまた観られる。しかも監督ばかりか撮影(オペレーターも!)&脚本&製作まで自分でやっちゃうという、わりと珍しいタイプなのが面白い。