私の夜はあなたの昼より美しい

私の夜はあなたの昼より美しい

Mes Nuit Sont Plus Belle Que Vos Jours
1989年製作 フランス 1990年7月21日上映
rating 4 4
1 1

『私の夜はあなたの昼より美しい』のスタッフ・キャスト

『私の夜はあなたの昼より美しい』の感想・評価・ネタバレ

  • southpumpkin
    southpumpkin 4 2017年10月22日

    脳に腫瘍が見つかった数学者はカフェで女を一目惚れする。彼は彼女を追ってホテルのスイートルームを取る。 映画を観始めて5,6年経ちましたが、最も僕に衝撃を与えた監督はアンジェイ・ズラウスキーです。何となく徹夜をし『ポゼッション』を観た日曜日の朝は忘れることができない。本作を鑑賞したシチュエーションは偶然にもとても似ていました。気だるい土曜日の朝から、異常な映画を鑑賞したのです。 これまでのズラウスキーの印象は、無意味なけたたましさ。これまで映画が辿ってきた文脈とは全く異なる演出と言えます。突然変異か、もしくはさらに過去に分岐があったとしか思えない。本作は確かに相変わらずハイテンションですが、しかし新たな演出を生んでいます。数学者は昔のトラウマで常に言葉が溢れ出し、女の感情の起伏は荒波のよう。彼らが呼応した時、会話の全ては冗長となり、言葉は意味をなさなくなります。ほぼ全編がセリフで覆われているにも関わらず、物語の進行に全く役に立っていない。タランティーノ的とも言えますか、よりポエティックで真理に近い気がする。新たなコンピュータ言語を生み出した天才数学者という役からも、その冗長な台詞回しこそがこの映画のテーマそのものだと言えます。荒波にかき消された時、言葉に覆われた愛が姿を見せる。言葉ばかりの映画で非言語的な愛を説く。なんとなくゴダール『さらば、愛の言葉よ』を思い出しました。この映画にはヌーヴェルヴァーグ的側面もあると思います。『5時から9時までのクレオ』っぽさは非常に強い。

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