サッド ヴァケイション

サッド ヴァケイション

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『サッド ヴァケイション』のスタッフ・キャスト

『サッド ヴァケイション』の感想・評価・ネタバレ

  • southpumpkin
    southpumpkin 4 2017年10月27日

    運び屋の男が中国人の男の子を拾い仕事を抜ける。ぼんやりと映画は始まり、何が起こるでもなく破天荒ながら物静かで魅力的な浅野忠信と共に映画はなんとなく進行していく。すると偶然とある人物と再会を果たす。そこで新しい生活が始まり同時進行で様々な人物が描かれていく。映画を引いた目で観ると、個人と個人が何かを中心に集合しているかのように描かれています。これがだんだん見えてくるのがこの映画の面白いところ。意味がわからないストーリーにどんどん意思が見えてくるよう。そうしてその中心にいる人物が明確にわかるのが第二のインパクト。その中心にいる人物は、どこにでも居そうで、でも一歩引いて見ればかなり歪つ。結局全ての人物が最終的にその人物のパワーによって集められていくのです。この映画には多くの偶然が存在しますが、その偶然は神様が起こしているのではなく何か説明できない人間の力によって起こされている。そんな映画でした。 具体的なエピソードに付加されたとても抽象化されたテーマ。なんともシネフィルが好みそうな映画です。それは映像にも通じ、ヌーヴェルヴァーグかのよう。大胆な省略と反復は心地よさすら感じ、映画が自分の手のうちからスルリと抜け、また居心地の良い場所に戻ってくる感覚があります。バッチリ決める構図があまりにバッチリと決まっており、ロイ・アンダーソンを彷彿とさせる。映画で赤い橋が登場しますが、これはおそらく『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』のオマージュなのではないか、と想像します。『ワンス・アポン〜』もニューヨークという土地依存の映画だったように、本作では北九州ということなのかな。 俳優の魅力がやばい。特にメンズ。浅野忠信とオダギリジョーの吐いた息を深呼吸で吸い込みたい。

  • Koji  Mitani
    Koji Mitani 3 2016年3月4日

    母強し。

  • tomomi osaki
    tomomi osaki 4 2015年4月24日

    まさに邦画と呼べる、ちょうどいい暗さと静けさとたまに暴走が好きな感じ。青山真治監督の、九州シリーズ、EUREKA、helplessを観て、やっとサッドヴァケイション観れた。やっぱりいいなあ。

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