ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス

ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス

Ex Libris: The New York Public Library
2017年製作 アメリカ 205分 2019年5月18日上映
rating 5 5
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『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』のスタッフ・キャスト

『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』の感想・評価・ネタバレ

  • s_p_n_minaco
    s_p_n_minaco 0 2019年10月18日

    NY公共図書館といっても観光名所になってる本館ばかりでなく、ブロンクスなど各地区にある小さな分館も含めて撮影されている。冒頭に映し出されるのは著名な作家?評論家?の講演風景。そこからもう既に「本題」って感じだ。公共図書館は誰の何のためにあるか。どんな機能を果たして(果たそうとして)いるか。 大事な会議や著名人音楽家を招いてのレクチャーやパフォーマンス、各々プロフェッショナルな日常業務、利用する市民の姿など、いつも通り粛々と無駄のない映像記録。特に、デジタル格差と所蔵品のデジタル化への取り組みに熱心なのが印象的。誰にでもアクセスできて必要な知識を得られるように、知識文化が失われないように、公共図書館はその使命を常に自覚的に担う。決して高尚な場所ではなく、受け身でもなく、コミュニティと共にいつでも誰にでも開かれていて、観てると目的もなくふらっと訪れたくなる。デジタル化と同時に、紙の本の必要性もすごく感じた。 個人的には、写真資料室の充実ぶりが羨ましかったり。エルヴィス・コステロのトークライヴ内で紹介された映像のコステロ・パパがそっくりすぎて笑ったし、読書会の様子も好き。あと、会議で度々話す人(館長?)のバリトン・ヴォイスが一際響いて、声の圧力みたいなのが強かった。ていうか、一般的にみんな人前でしっかり話せるのが凄い。若い詩人が流暢なラップのようにポエムリーディングした後、会議で話す声もそのままラップに聞こえてしまう編集の妙。 淡々と羅列してるようでも、ワイズマンの場面の切り取り方は確信的に絶妙だ。1年を通していつしか変わる季節。移民の記録、イスラムと奴隷制、ユダヤ人コミュニティ、手話通訳や点字教室など、アメリカという国をそっくり集約してもいるのが公共図書館なのだとさりげなく示してたと思う。

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