
『シッコ』とは
アメリカが抱えるさまざまな社会的問題を主題とし作品制作を行い、『ボウリング・フォー・コロンバイン』、『華氏911』など数々のドキュメンタリー作品で知られるマイケル・ムーア監督作品。本作ではアメリカの医療保険問題を取り上げる。 先進国で唯一国民健康保険制度が無いアメリカでは、民間の保険会社に加入しなければ、高額な医療費を抱えこむことになる。そのなかで苦しむ人々に取材し、制度の裏にある歴史的、政治的背景や欺瞞について鋭く切り込んでいく。編集には『不都合な真実』の編集も手掛けたダン・スウィエトリクが参加。2007年アカデミー長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた。
『シッコ』のあらすじ
先進国で唯一国民皆保険制度のない国アメリカ。自費で医療費を払うには、民間の保険会社の保険への加入が必須だが、その保険料も決して安いものではなく融通も利かないのが現状である。結果約に4700万人の国民が無保険で過ごしている。ムーア監督はイギリス、フランス、カナダの保険制度を取材し、アメリカの民間保険会社の利潤追求第一の姿勢や、政治家との癒着を暴く。また、作品では公的な福祉の拡大は社会主義国家の始まりとして、政府は国民の恐怖をいたずらにあおっているとも指摘。9.11での救助ボランティアにより病を患ったものの、何の保障もうけられず医療費にあえぐ人々と共に、社会主義国家でありながら医療が無償で受けられる国・キューバを訪れる。
『シッコ』のスタッフ・キャスト
キャスト
『シッコ』の感想・評価・ネタバレ
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映画だと思ってたらドキュメンタリーだった。でもアメリカの医療保険問題に皮肉たっぷりに切り込んでいて面白かったなぁ。人間の汚い部分がたくさんでてきて、ちょっと嫌になったけど。医療費が全額タダの国なんてあるのね。
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アメリカの闇にメスを入れたドキュメンタリー
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ほんともう、心からアメリカには住みたくないな、って思い知らされる映画です。アメリカの医療制度への痛烈な批判を込めたドキュメンタリー。ようは、薬代は高いわ医療費は高いわ、貧乏人は死ねってか!って内容です。 しかしこの映画で賞賛されていたフランス、今はその制度保てていないそうで。福祉と資本は切り離せないのは皮肉です。