氷上の王、ジョン・カリー

氷上の王、ジョン・カリー

The Ice King
2018年製作 イギリス 89分 2019年5月31日上映
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『氷上の王、ジョン・カリー』のスタッフ・キャスト

『氷上の王、ジョン・カリー』の感想・評価・ネタバレ

  • s_p_n_minaco
    s_p_n_minaco 0 10日前

    フィギュアスケートをバレエと同じ芸術として表現した先駆者ジョン・カリー。美を追い求め、極めた氷上のダンサー。「男に美や芸術は不要」とする体制へ美を以って反逆したひと。 「唯一の記録映像」など競技でもショウでも当時の貴重なパフォーマンスを観られるのがまず嬉しい。ただ氷に立つだけでもその身体と動きの優雅さ、音楽を表現する演技は今観ても古びなかった。当初決められた軌跡をなぞるコンパルソリが苦手だったそうだが、芸術家であり創造者なのだからそれも頷ける。特にカンパニーを率いての公演は衣装や振り付けもモダンで、当時誰も観たことのなかったアイスリンクの総合舞台芸術だ。そりゃあお金掛かるよね…。 一方で、セクシャリティへの偏見とHIVに直面する人生は氷上の美と同じように儚い。想像だけど、父親の死が彼の中でセクシャリティと結びついてトラウマになってしまったのかもしれないし、もしかしたらそれが「内なる悪魔」という自分を罰するような自己破壊的衝動(暴力的彼氏に従うとか)を生んだのではないかと思ってしまう。それでも彼はすごくチャーミングである(個人的に顔が好み)。手紙の筆跡は几帳面で可愛らしく、それを読むフレディ・フォックスの声がナイーヴでエモーショナルでとても似合っていた。

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