愛と希望の街

愛と希望の街

1959年製作 日本 62分 1959年11月17日上映
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『愛と希望の街』のスタッフ・キャスト

『愛と希望の街』の感想・評価・ネタバレ

  • southpumpkin
    southpumpkin 4 2019年6月17日

    街で貧しい男子中学生から鳩を買った金持ちの女子高生。しかし実は鳩の帰巣本能を利用し、繰り返し鳩を売る犯罪まがいのことを行なっており…。 大島渚初監督作。27歳の時に撮った、とのことで今の私とそれほど年齢が変わらないのに、あまりに見ている世界が違いすぎて衝撃でした。貧困を扱った映画は数あれど(近年だと『万引き家族』とか)ここまで真正面に、正しく描けているのはないんじゃないかな。 登場人物に明確な悪が存在しません。自らが自分の層で生活をしているだけ。ただ生きているだけなのです。「先生」という貧富を橋渡しするポジションの人間がおり、もしかすると私の経済レベルだとここに属するのだろうけど、こういう人にもしっかりと絶望を与えてくれる。さらに富める側にもしっかりと絶望が与えられるところがすごい。貧富の差があって幸せになる人はこの世界に誰一人いない。 衝撃だったのがラスト付近。少年は〇〇(ネタバレになるので伏せ字)を熱心に破壊し続けます。その前で娘に語りかける母親。まるで少年が母を殴っているような遠近法の使い方なのです。その構図のあまりの良さに何度も見返してしまう。

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