飼育

飼育

1961年製作 日本 105分 1961年11月22日上映
rating 3.5 3.5
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『飼育』のスタッフ・キャスト

『飼育』の感想・評価・ネタバレ

  • southpumpkin
    southpumpkin 3 2019年8月29日

    戦時下の日本。一人の黒人米兵は閉鎖的な村で捕らえられる。役所に引き渡せば金をもらえる、とのことで村の人々は米兵を捕虜として飼うことにした。 大島渚監督作品。直接的に国家権力への闘争を謳った『日本の夜と霧』の直後の作で、大江健三郎原作の映画化である。物語性が優先され『日本の夜と霧』と比べると鑑賞は容易いが、しかし大島渚の精神性は『飼育』でも存分に注がれている。本家と分家とで潜在的な諍いがあった村で、米兵の飼育という大きな波が到来し、一気に表面化。その全ての責任を直接的には全く原因でないはずの米兵に全て押し付ける。共通敵を定めた本家と分家とには再び安定がもたらされる。ほとんとセリフのない米兵の全てを諦めた顔、さらに日本のムラ社会の残酷さや嫌らしさが印象的な映画。 個人的には日本兵を中国人たちが捕らえる『鬼が来た!』の方が面白かった。これは捕らえる側と捕らえられる側のどちらに自らの視点を置くかに依るものであると思う。

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