雲南の少女 ルオマの初恋

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「雲南の少女 ルオマの初恋」のスタッフ・キャスト

「雲南の少女 ルオマの初恋」の感想・評価・ネタバレ

  • changpian
    changpian 4 2013年2月26日

     日本版DVDで鑑賞。章家瑞監督。2003年の中国映画だが、日本公開は2007年。雲南省は紅河ハニ族イ族自治州・元陽県が舞台。そして元陽と言えば、何といってもハニ族の棚田である。というわけで、棚田の壮大な光景をバックにした、ハニ族少女の初恋物語である。  ヒロインのルオマは祖母と二人で暮らしており、棚田の耕作の傍ら、トウモロコシを売りに街に出る。内外の観光客が行き交うこの街では、彼女と一緒に写真を撮りたいという観光客が続出する。そこで都会出身で写真館を営む阿明と知り合い、彼女は徐々に阿明に惹かれていくが…。  私自身、何度か雲南に調査に行っているだけに、親近感を覚えるテーマだった。舞台の元陽県と我々の調査地は同じ哀労山系に属し、雰囲気もよく似ている。ただ違和感もある。少女のイメージには外部のオリエンタリズム的視線が投影されていることは不可避であり、あれほど純真な少女はいないだろうと感じる(実際金銭に貪欲なハニ族も描かれるのに、どうして彼女だけ無垢でいられるのか)。また、消費経済は否応なく農村にも及んでおり、我々が調査をしている土地でもテレビや香港アイドルのポスター等は普通に存在している。このような未開で無垢の存在というのは幻想にすぎないのではないか。  言語の面でも気になることがある。この映画では、普通話とハニ語が使われる(日本語・広東語・英語・朝鮮語などが流れる瞬間もあるが)。だが、現地に行って痛感するのは雲南方言の強さである。意外なことに、少数民族の地元民の多くは雲南方言は操ることができるものの普通話をうまく話すことはできないのである。ついでに記せば、字幕では阿明は「昆明」に戻る、とされていたが、彼の地元は昆明ではないだろう。上海あたりからオリエンタリズム的視点を持ちながら雲南に来た若者、という印象を受ける。完全な普通話を話していることもそれを裏付ける。  全体的にはさわやかな印象を受けた映画であるが、その物語を支える、他者としての少数民族表象という枠組みはおさえておいたほうがいいだろう。  監督の章家瑞はこれがデビュー作。雲南には思い入れがあるようで、この後も張静初をヒロインに起用して三作雲南を舞台にした映画を撮り続ける。この映画のヒロインを演じた李敏は可愛らしいのだが、この後ブレイクすることはなかったのは残念(日本版DVDの特典映像では、私に故郷にようこそ、のようなことを話していたが、彼女自身ハニ族なのだろうか?)

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