エレファント

エレファント

Elephant
2003年製作 アメリカ 81分 2004年3月27日上映
rating 3.5 3.5
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『エレファント』とは

1999年に発生し、全米のみならず全世界を震撼させ社会問題化した、コロンバイン高校銃乱射事件。この痛ましい事件を下敷きに、女優でもあるダイアン・キートンの製作総指揮のもと、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』をはじめ何気ない日常を切り取るセンスにかけては右に出る者がいない映像作家ガス・バン・サント監督が脚本と編集も手掛けた青春アンサンブルドラマ。『ジョニーは戦場に行った』のティモシー・ボトムズが、助演として重要な役柄を演じている他は、舞台となる高校の生徒役に扮するのは、全員がオーディションで選ばれた実際の高校生たちである。2003年カンヌ国際映画祭にて、パルムドールと監督賞のW受賞という史上初の快挙を成し遂げた。

『エレファント』のあらすじ

オレゴン州はポートランド郊外にある平凡な高校、初秋。いつものように朝が来て、いつものように生徒たちは登校し、いつものように授業、議論、趣味の活動、恋人との会話など、生徒たちはそれぞれ学校での一日をいつものように過ごしていた。遅刻して居残りを命じられるジョン、写真撮影に勤しむイーライ、デートを待ちきれないアメフト部員のネイサン、おしゃべりに夢中な仲良し女子3人組など、別段いつもと変わった様子は何一つ感じられなかった。決して活発なタイプではない為、いじめられがちなアレックスとエリックにとっても、この日もいつものようにからかわれていた。そんなふたりの元に、ネット注文した商品が宅配便で届く。その中身は「銃」だった…。

『エレファント』のスタッフ・キャスト

『エレファント』の感想・評価・ネタバレ

  • いわし
    いわし 0 2017年2月7日

    何回も見るものではないけど再見してしまった

  • Hiroshi Yoshida
    Hiroshi Yoshida 3 2016年12月29日

    後味の悪さ! 悲劇はなんでもない日常に突然やってくるんだ……。 人間とはなんと醜くいものなのだろう。 何か変だと危険を察知する気付く力を忘れないようにしなければ、生き残れない時がこの日本でもこの平和な日常にもやってくるかもしれない。。。 平和とは、自然に出来上がるものではなく、我々が努力して築き上げるものなんだ。そんなふうに思わされた映画でした。

  • mazda

    アメリカ版『桐島部活辞めるってよ』 しかし桐島よりずっと重苦しい、1999年にアメリカの高校で実際に起きた事件を描いた作品。 映画の作りは桐島とほとんど同じ"その事"が起きるまでのその日を、それぞれの目線で描く。 高校生のなんとなく生きてる感じの絶妙さすごくよかった。共感できて自分のすごく身近に感じる桐島に比べて親近感というのはまったくないけど、見終えた後スッキリさせる映画らしさというのを無視して、この事実を淡々と突きつけてくる感じはものすごくリアルだった。 「みんな死ねばいいのに」とか「学校なんかなくなればいいのに」とか簡単に発するけど、本当に不満がたまって"やだメーター"が溢れた時、わりと軽いきもちでそれらを実際に行動できてしまう。キャピキャピした女の子達が、なんか爆発音聞こえなかった?いいよこんな学校吹っ飛ばされちゃえ。って言う。言葉だけで簡単に外に不満を投げれるタイプの子達。そうできない子達もいる。簡単に死ねって言う子と、たまりにたまって死ねって言う子。そういう差が描かれてた。目の前に危機がきて、初めて自分が安易に発したその言葉が事実になるのが嫌だって思えた彼女たち。 決して肯定してはいけないけど、何故そうなったかというのを考えた時、否を向けられる対象は彼等だけではないはず。周りが思ってる以上に彼等の限界は溢れそうになってる。彼等もまた溢れそうな嫌なきもちを外にださないから、誰も気づかない。 気づいてあげられなかった事も否、発信できなかったことも否、止められなかったことも、彼等に嫌な思いをさせていた人間も、あらゆる人に原因があった。 その事が起きる日の彼等がいつもと同じように朝ご飯を食べる。お母さんは子供の事きっと大好きだっただろうけど、彼等が内に抱えてる闇に少しも気づかない様子、気づいてあげれなかった朝の風景、彼等もまた今日で死ぬんだなあ〜なんて、自分の命の重さもわからない。それくらい嫌になってたのかな。簡単に命を落とせるくらい何も見えないくらい全てが嫌だったのかな。他の子と同じように高校生活送りたかったのかな。キスとかして彼女とかいて、友達とバカふざけしたかったのかな。そんな夢さえみたくなかったのかもしれない。 被害にあった子達が虐めていた人間以外の子も含まれてる事が印象的だった。彼等は学校に所属する人間という括りで他人を見ていたから人を選ばなかった。もっとパニックになっていいくらいなのに銃の音が聞こえてもわりと冷静な人がいる不思議。それだけ身近なものなんだろうか。なんで逃げないの?なんで焦らないの?っていう不思議。高校生の子が簡単に銃を買って打てる不思議。アメリカの怖いところ。 すごく残酷なのに空がきれいで青春みたいでズルかった。ガスの作る映画は、感情を言葉に表さずに雰囲気や表情だけで引き出すの本当に上手だと思う。人を撮るのがうまい人。人を映画にしてる人。たった81分でつきつけた衝撃は大きい。 「エレファント」というタイトルの由来はいろいろあるようだけど、インドのことわざ「群盲象をなでる」盲目の人達が象の一部分を触って、自分が触ってる形が正しいと主張しぶつかり合うという由来がすごくしっくりきた。自分達の目線からでしか学校を見れないから。誰かの違う主張なんて気づけないのかな。

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