
『ヒューマン・トラフィック (1999)』のスタッフ・キャスト
『ヒューマン・トラフィック (1999)』の感想・評価・ネタバレ
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週末が始まった。 今、この世に存在するのは、クラブにパブ、ドラッグとパーティーだけ。 48時間だけの現実からの逃避行。 今晩、僕は、トラボルタだ!ピーター・パンだ! みんなといっしょに夢の国ネバーランドに向かって突進するぞ~。 宇宙飛行士も真っ青さ。 今、週末を目の前にして僕は元気いっぱいイエエエエ~イ!!! 冒頭のこの、主人公のおバカな台詞が全てです。 90年代前半の「レイブ」ブーム(決まった場所で定期開催される「クラブ」とは違い、屋外や大型会場などで不定期に開催される音楽イベントのこと。日本語での「フェス」に近いが、音楽はクラブカルチャー寄り。語源はジャマイカ系移民のスラングで「自分に嘘をついて無理矢理盛り上がる会合」の意味)を題材にした今作、テンション高い高い。「トレインスポッティング」から大きく影響を受けたんだろうな(というかもはや猿真似だな)、というセリフ回しと軽快なBGMの使い方も、まあハイテンション。ドラッグと音楽とアルコールに埋没する5人の若者たちの週末を描きます。 「僕は、物心ついたときからこのカルチャーの一部だった。親友に出会ったのも、これまでの人生で最良の時を過ごしたのも、すべてクラブでのことだった。『ヒューマン・トラフィック』は、限りなくドキュメンタリーに近いんだよ」(ケリガン監督インタビュー記事より抜粋) 先日「EDEN」を鑑賞したんですが、テンションの違いに驚きました。まあウェールズとパリだし、と思うけど、もっと根柢の、90年代前半の好景気の残像と、00年代にかけての不景気の沼への予感で、クラブ・カルチャー真っただ中の若者たちのテンションとしても違うのかもなあと思いました。 とはいうものの、ふたを開ければクラブで飲み明かしてエクスタシーに溺れ、人間関係をもつれさせては、言い聞かせるように「人生最高!若さこそすべて!」と言い続けるダメなほうの若者たちの青春物語なわけで、大人は眉をひそめてしかるべき。そこそこ楽しめちゃった自分のガキさ加減に涙が出そう。
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フーンて感じだったけどなぜかまたみたい
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ジャケ借りした作品。 UKのクラブカルチャーを背景にした青春物語。