
『鬼火 (1963)』とは
主人公の男が自殺するまでの、48時間が描かれているモノクロ映画。1963年にヴェネチア映画祭審査員特別賞、イタリア批評家選定最優秀外国映画賞を受賞した作品。監督・脚本は、『ルシアンの青春』で第47回アカデミー賞、第32回ゴールデングローブ賞を受賞したルイ・マルが務めている。 原作は、ピエール・ドリュ・ラ・ロシェルが1931年に発表した小説「ゆらめく炎」。本作と関係があるのかは不明だが、ピエール・ドリュ・ラ・ロシェル自身も1945年に自殺している。劇中に流れる音楽はエリック・サティによるもの。
『鬼火 (1963)』のあらすじ
アルコール中毒になり、病院で治療を受ける30歳過ぎの主人公アランは、人生の虚無を抱え自ら命を絶つ事を決意する。命を絶つまでの48時間を描いた作品。部屋の壁にある鏡には、7月23日の文字が描かれている。その周りには、アランを愛さなかった妻の写真や、マリリン・モンローの自殺記事の切り抜きなどが貼られている。アランは外に出て昔愛した女や旧友たちに会いに行く。しかし、麻薬漬けの生活や幸せで凡庸な生活を送る人々を見て、さらにアランの空虚感や絶望感は増していくのだった。主人公アランが抱える心情を表すかのように、エリック・サティのピアノ曲が流れる。
『鬼火 (1963)』の感想・評価・ネタバレ
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