2017年7月6日更新

中国の映画ブームがすごい!ハリウッドが今最も意識する世界最大の映画市場

人口13億人強を数え、日本を抜いて世界第2位の経済大国とまでなっている中国。その中国の勢いは、経済だけでなくエンタテインメントにまで波及しています。映画市場でも中国の波が止まりません。そこで現在の中国の映画事情やハリウッドとの関係性などをお伝えします。

日本を抜いて世界第2位の映画市場に!

中国の映画市場は、2010年あたりから急成長。「100億元(約1640億円)時代」と言われ、その市場は、日本を抜いてアメリカに次ぐ世界第2位とまでなっています。その勢いは、収まる事はなく、今も次々と各地に大型シネコンがオープンしており、スクリーン数も日本では3300軒ほどに対し中国は約1万8千軒。まさに今、中国は映画ブームと言ってよいでしょう。

その証拠に、2014年度上半期(1月1日〜6月30日)だけで、中国映画市場における興業収入は135億元(約2212億円)を記録したと言われており、このままいくと近い将来、世界一の映画市場となるのではと言われています。

現在、PM2.5が大問題になっていることでも分かるように、中国は、公害で苦しんでいた30〜50年前ほどの日本と似ていると言われているとおり、映画市場でもその当時、日本の娯楽の中心は映画。同様に、今、中国で映画ブームが訪れていることは納得がいくのです。

ハリウッドも中国市場を意識

このような世界一の映画市場になりつつあるチャイナマネーが、とうとうハリウッドにまで影響を与え始めています。 『シュレック』を始めとしたアニメ映画や、『硫黄島からの手紙』『リンカーン』など次々とヒット作を生み出し続けている、ハリウッド大手・ドリームワークスは、中国企業3社と合弁で、製作会社オリエンタル・ドリームワークスを12年に上海に設立して、人気アニメシリーズの続編『カンフー・パンダ3』を共同制作中。2015年末〜2016年公開予定となっています。また、ドリームワークスではアニメ以外にも中国語による実写版も制作が進められているとか。

中国を意識した動きは、ドリームワークスに限った事ではありません。パラマウント映画は、中国の中国電影公司との合作で3Dのアドベンチャー『マルコ・ポーロ(仮題)』の製作を発表し、ロケ地は中国、また中国人俳優の起用を決めたのです。また、『アイアンマン3』では、中国公開版のみに追加パートが撮影され、中国俳優が出演するシーンが付け加えられたのです。

この動きは、日本も対岸の火事ではなく、日本のロボットアニメにインスパイアされて作られた映画である「パシフィック・リム」も菊地凛子さんや芦田愛菜さんが出演しているものの、最終決戦の舞台は香港に変わり、中国のクリムゾン・タイフーンは最終決戦に参加していましたが日本のイエーガーは回想シーンに出てくるのみとなっていたのです。

映画評論家の町山さんも指摘

映画評論家の町山さんがTBSラジオ『たまむすび』で『トランスフォーマー/ロストエイジ』を解説していましたが、ハリウッドと中国市場との結びつきが主なテーマでした。

解説によると ・アメリカでは240億円の収入に対し中国では300億円以上稼いだ。 ・中国の政府系の映画会社が最初から企画に絡んでいる。 ・中国建設銀行のカードが出たり、香港や重慶が舞台に(重慶の観光会社が資金提供などスポンサーの影響が)。 ・内容も後半は中国向け。中国の金メダルボクサーなどが出演していたり。 とのことでした。

中国の趣味・趣向に合わせた作品が多くなっていく

中国人の好きな傾向を見ると、現在前述した『アイアンマン3』や『パシフィック・リム』、『ワイルドスピード』などが空前のヒットをしていることからも分かる通り、屈強な男がド派手なアクションを繰り広げていくような、アクション映画を好む傾向があるようです。

また、3D映画も大好きなようです。日本ではそこまでヒットしたとは言えない、過去の名作を3D版にした『ジュラシック・パーク3D』や『タイタニック3D』なども軒並み大ヒットしています。

当然、世界一の市場となる中国人の趣味・趣向を無視できるわけなく、ハリウッドを中心とした映画作りの主流が、コメディやヒューマンドラマ系は少なくなり、爆破など派手なアクション映画が多くなっていく可能性は大なのです。

中国マーケットの影響力は、中国本土に限った事ではない

昨年(2013年)には、中国の複合企業であるダリアン・ワンダ・グループが、米シネコンチェーン2位のAMCエンタテインメントを買収したでも大きな話題となりました。このようにチャイナマネーは、中国本土だけでなく世界中の映画市場に影響を与え始めて行くでしょう。

今も、日本人俳優・矢野浩二さんが中国の映画やドラマ、バラエティで活躍していたり、セクシー女優の蒼井そらさんが中国で絶大な人気を誇っていたりしていますが、今後は日本で一線級で活躍する俳優さん、女優さんが中国映画に進出なんて話も遠い話ではないと思います。