映画『スポットライト』あらすじ・キャスト【アカデミー賞作品賞!】

2017年7月6日更新

トム・マッカーシー監督が送るアカデミー賞作品賞受賞作『スポットライト』が2016年4月に公開されます。今回は映画『スポットライト』のあらすじ、キャストなどの情報をまとめてお伝えします。

アカデミー賞受賞!!トム・マッカーシー監督の『スポットライト 世紀のスクープ』

2015年にアメリカで制作され、監督は『カールじいさんの空飛ぶ家』の原案を勤めたトム・マッカーシー、主演は『アベンジャーズ』でハルク役を務めたマーク・ラファロ。日本でも有名な作品に携わっているこの2人が「アカデミー賞作品賞受賞」の看板を引っさげて2016年4月15日に公開されます。

日本語字幕版予告が公開

映画『スポットライト』のあらすじ

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舞台は2001年のアメリカ、ボストン。アメリカの新聞「ボストン・グローブ」は新しい記者マーティ・バロンを雇います。マーティはウォルター・ロビンソン率いる「スポットライト」チームに編成されます。小さなチームで運営されるそこでは何ヶ月かかけて独自で調査を行い、出版される調査報道のコーナーを担っていました。

マーティは弁護士が話している、大司教がカトリック教会の司祭の性的虐待に関しての隠蔽についてのコラムを読み、スポットライトチームで調査を行っていこうとチームを説得します。これにより少数チームがアメリカのみならず全世界に馴染み深いキリスト教の派閥の一つ、「カトリック教会」のある事件の真相を追っていきます。

スポットライト

出典: www.npr.org

神父による性的虐待、カトリック教会の黙認。なぜ神父が・・・。なぜ黙認を・・・。宗教という踏み込みにくい場面にスポットライトという名の特集記事を担当とする新聞記者たちは己の記者生命をかけて、この暗闇の奥に閉ざされた問題を取り上げていきます。新聞記者たちの実話をもとにした社会派ヒューマンドラマです。

映画『スポットライト』のスタッフとキャスト!

監督:元は俳優!?トム・マッカーシー

トム・マッカーシー

出典: collider.com

元は俳優としてデビューし、後に監督・脚本家としてもデビューしたトム・マッカーシー。2015年に上映された『ピクセル』にはキャストとして、『カールじいさんの空飛ぶ家』には原案として、マルチに参加しています。彼は本作で英国アカデミー賞で脚本賞を受賞したほか、アカデミー賞脚本賞を受賞、監督賞にノミネートされています。

マイク役:ハルクで大暴れした後は新聞記者!?マーク・ラファロ

マーク・ラファロ

『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』のハルクに変身するブルース・バナー役、『シャッター アイランド』のチャック・オール役として出演していたマーク・ラファロが今作のメインキャストの一人です。アメリカの新聞ボストングローブに勤める記者マイク・レゼンデス役として出演しております。アカデミー賞助演男優賞にもノミネートされたマーク・ラファロの演技にも注目です。

彼は実在の人物をリアルに演じるために、休みの日には実際にマイク・レゼンデスに会いに行きノートとスマートフォンで声を録音したり、自分のセリフの部分を読んでもらったりすることで役作りを固めたそうです。なかには本人の誰かに怒鳴っている姿を研究したく、怒鳴るように頼んだというエピソードがあります。そんなラファロの強引な態度に、初対面の印象は悪かったとレゼンデスは笑いながら打ち明けました。

当初はレゼンデス役のキャスティングにはマット・デイモンが予定されていたそうです。

こちらもアメコミ映画に出演!リーブ・シュレイバー

リーブ・シュレイバー

出典: www.asahi.com

『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』で主人公ウルヴァリンの兄ヴィクター・クリードを務めました。本作ではボストングローブの編集局長マーティ・バロンとして出演。また、リーブ・シュレイバーは同月公開の映画『フィフス・ウェイブ』にも出演しているので、そちらもチェックですね。

彼の演じるバロンは、マイアミからやってきた新参者であることからカトリックのスキャンダルを調査するという、誰もが避けてきたタブーに果敢に取り組むきっかけとなる人物です。

大ヒット作に多数出演!レイチェル・マクアダムス

レイチェル・マクアダムス

映画『きみに読む物語』や『アバウトタイム』などで知られるキュートな女優・レイチェル・マクアダムス。本作ではボストン・グローブのスポットライトチームの紅一点であるコラムニスト・リポーターであるサーシャ・ファイファー役を務めます。ラブストーリーの出演が多いレイチェルがシリアスなドラマでどのような演技を見せているのか注目です。本作の演技は高く評価され、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされています。

また『シャーロック・ホームズ』シリーズの続編『シャーロック・ホームズ3(原題)』やマーベル・コミック原作の『ドクター・ストレンジ(原題)』にも出演が決定しています。

はじめはサーシャ役としてマーゴット・ロビーがオファーを受けたそうですが、彼女は断り、その後にエイミー・アダムス、ミシェル・ウィリアムズが候補に挙がっていました。後半の候補であったレイチェル・マクアダムスが助演女優賞にノミネートされるなど、最終的に最高の結果となったようです。

知ってる人は知っている!マイケル・キートン

マイケル・キートン

2015年4月に日本で公開された『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』でゴールデングローブ賞・男優賞を受賞したマイケル・キートン。本作ではボストン・グローブ紙のスポットライトチームのリーダー、ウォルター・ロビンソン役として出演。今なお人気を誇る『バットマン』シリーズで主人公ブルース・ウェインも演じたことがあるベテラン俳優です。

マイケル・キートン演じるウォルターはリーダーらしく、チームを引っ張りどのシーンでもパリッと清潔感のある品のある服装をしています。スポットライトの記者をする以前は地方記者だったウォルター。マイケル・キートンも1994年に『ザ・ペーパー』という映画で、ニューヨークの地方紙の記者を演じていました。

ベン・ブラッドリー・Jr./ジョン・スラッテリー

ハワード・スターク役として『アイアンマン2』、『アントマン』に出演したジョン・スラッテリー。本作ではスポットライトチームのジャーナリストのひとりであるベン・ブラッドリー・Jr.を演じます。

マット・キャロル/ブライアン・ダーシー・ジェームズ

『オー!マイ・ゴースト』や『ロスト・イン・マンハッタン 人生をもう一度』に出演し、トニー賞にノミネートされたこともある舞台俳優ブライアン・ダーシー・ジェームズ。本作ではスポットライトチームの記者のひとり、マット・キャロルを演じます。

マイケル・キートンの熱の入りすぎた役作り

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出典: www.wbur.org

マイケル・キートンは実在の人物ウォルター・ロビンソンを演じるにあたり、実際にウォルターに会う前に彼を尾行していました。それによって彼の家が自分の家と近所であることなどを発見したりしました。他にもロビンソンのビデオやオーディオを手に入れ、彼についていろいろ勉強したようです。

このことにより、初めて会った際に初対面にもかかわらず自分のことをいろいろ知っていると、ロビンソンはキートンに恐怖を感じたというエピソードがあります。

実在の「スポットライト」チームを描く

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タイトルの『スポットライト』は実在するアメリカ、ボストンの「ボストン・グローブ」というローカル新聞の特集コーナーの名前から由来しています。自分たちで調査したネタを記事にするコーナーを担当する5人ほどの記者たちは、2002年にカトリック教会の神父が子供達に性的虐待を行っていたことを暴きました。

『教会は神父に何年もの間性的虐待を許してきた』という見出しで始まるその記事には、ジョン・ジョーガンという本神父の犯行を暴いています。1995年ごろから130人をも超える人々が幼少時代にジョン・ジョーガン神父から受けた傷を打ち明けたとしています。中には当時4歳だった少年もいました。

1984年には加害者の犯行が公になったにもかかわらず、教会は異動を命じただけでその行為は容認されてきたということを、記事は明らかにしました。

この事件は世界的な大事件になり、絶大な教会の権力に逆らうことはできず、今まで長い間タブー視されていた「神父による性的虐待」が公の場で報道機関を通して正式に発表されたのです。

アカデミー賞作品賞・脚本賞の2部門受賞!

スポットライト

第88回アカデミー賞では作品賞と脚本賞を受賞し、その題材や作品の質の高さが評価されました。脚本を担当したジョシュ・シンガーとトム・マッカーシーはオスカー獲得となり、さらに注目を集めるでしょう。ナイーブな問題である「キリスト教の闇」に迫るチャレンジングな作品が認められた結果だと言えるでしょう。

海外批評家も絶賛!映画『スポットライト』の感想・評価

スポットライト

アメリカでは昨年公開された『スポットライト』。観客からの評判も高く、目の肥えた海外映画批評家たちのコメントがあつまるRotten Tomatoesにおいては満足度97%の異例の高評価を記録しています。

「報道の力について描かれたとても重要で有意義な映画だった」「今日では多くの映画が信ぴょう性を高める戦略として“この作品は実話に基づいたものである”という立場をとるが、本作においては間違いなく真実であった」などと、新聞記者たちが真実に向かって突き進むリアルな姿を高く評価する声が相次いでいます。

記者たちを演じた俳優たちにも称賛の声がたくさん聞かれています。

映画『スポットライト』を観る前に知っておきたい7のこと

1.シリアスな題材でもエンターテインメント性は失われていない!?

スポットライト

脚本家のジョシュ・シンガーは本作についてこう語っています。

“ストーリーが魅力的であることはすぐに分かりました。本作はA~B、B~Cへ向かい、そしてAへ戻った後にDへと進みます。このような巧みに入り組んだ構造の作品を1時間のテレビ番組では見たことはないはずです。トム(監督)には確かなビジョンが存在していました。記者たちがやることと言えば、取材に向かって忍耐強く待つこと。エキサイティングではないかもしれません。しかし、記者たちはとてもキャラクター豊かです”
引用:freshfiction.tv

また、シリアスな題材をテーマにしているものの、エンターテインメントに溢れているため、決して気持ちが落ちるような作品ではないとも語っています。

2. リハーサル期間が充実していた!?

スポットライト

ブライアン・ダシージェームズによると、俳優陣は役に入り込むために4日間のリハーサル期間が与えられたそうです。

“私たちはとても充実した4日間のリハーサル期間を与えられました。映画製作において、いつもこのような時間が与えられる訳ではありません。本作でキャストの中にケミストリーが生まれた理由は、おそらく演じた方々を知るにつれて、私たちが謙虚になっていたからだと思います。全員がベストを尽くさなければいけない状況に追い込まれていたのです。”
引用:freshfiction.tv

3.モデルとなった記者は映画の成功に懐疑的だった!?

スポットライト

前ボストン・グローブの編集者ビル・ブラッドリーJrは本作の成功に懐疑的だったようです。

“初め、私たちはこの映画に対してある懸念を抱いていました。脚本を読むまでは映画や脚本のクオリティは分かりませんし、映画が間違った方向に進んでしまう可能性さえあります。

しかし彼らはファンタスティックな仕事をしてくれました。トム(監督)やジョシュと共に過ごして、彼らが素晴らしい集団であることは十分に理解しました。”

引用:freshfiction.tv

またマイケル・レゼンデスは多くの映画やテレビが誇張する中、”調査報道”の重要性を誠実に説いた物語としたことが大きな成功の要因となったと語っています。

4.スケールの大きさは必要なかった!?

スポットライト

本作にはボストンの街並みを大規模に映したショットはありません。それでも本作はボストンという街を完璧に捉えた作品です。

トム・マッカーシーはボストンの街を捉えたショットを撮影したものの、本作の真のテーマに気づいたためそのショットの使用を控える決断したそうです。

“スタジオはスケールの大きな作品を求めていたかもしれません。しかし、スケールの大きさは本作のストーリーに必要ないものに思えました。”
引用:freshfiction.tv

5.ジャーナリズムの価値を改めて考えさせられる!?

スポットライト

ネットで容易にニュースが消費される現代において、本作は新聞や地方新聞社の有能な記者たちの価値を改めて知らしめる役割を担っています。

監督トム・マッカーシーはローカルからハイレベルに至るまで調査報道ジャーナリズムを機能させるために、新たなモデル開発や価値ある物に対してお金を支払うことが重要だとコメントしています。

“私たちはニュースに対してお金を払うべきなのです。良いものはタダであるべきではありません。私は無料の寿司など食べたくありません。”
引用:freshfiction.tv

6.映画化すべきネタがもう1つ!?

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スポットライトのチームの1人サーシャ・ファイファーによると、本作のスクープの他にもう1つ映画化すべきネタがあると言います。

それは、表向きは慈善団体として存在しているが、実態は仕事をしない高齢者が高い給料を得るなど税金を搾取している団体について取材したものだとか。

“これは税法や慈善の精神に反するものです。私たちは税金に関する数々の資料を読みました。良い映画になる確信はありませんが、トム・マッカーシーやジョシュ・シンガーならきっと魅力的なジャーリズムストーリーに変えてくれるはずです。”
引用:freshfiction.tv

また、ジョシュ・シンガーはこのようなジャーナリズムはもっと称賛されるべきだと語っています。

7.マーク・ラファロがファンに絡まれていた?

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本作にマイケル・レゼンデス(マーク・ラファロ)がレッドソックス戦を観戦するシーンがあります。

試合シーンは観客に紛れたマーク・ラファロを遠くから望遠レンズで撮影していました。撮影しているとは知らずあるファンがカメラの真ん前に立ち、マーク・ラファロに話しかけてきたと言います。

“へイメン!マーク・ラファロだろ。ビールをおごらせてよ。”この地球上で一番の良い人マーク・ラファロは“いや、大丈夫”と答えたそうです。

その男は1度消えた後にまた現れてマークに絡むと、トム・マッカーシーはスタッフと顔を見合わせて“やれやれ、ここに一晩中いなければならない”と思ったそうです。