木下ほうか、イヤミ課長の「はい、論破!」で大ブレイクした俳優のあなたの知らない9つの事実

2017年7月6日更新

「はい論破!」のイヤミ課長でお馴染みの木下ほうか。長く辛い下積み時代を耐え、大ブレイクした名バイプレーヤーです。そんな木下ほうかのこれまでの活動、現在の思いなどを、9つの視点からまとめてお届けします。

1:『ガキ帝国』をきっかけに俳優デビュー

木下ほうか『ガキ帝国』

出典: tetsusism.com

木下ほうか(きのした・ほうか)は、大阪府出身で、1964年1月24日生まれ。2016年現在、株式会社キャストパワーに所属し、名バイプレーヤー(脇役)として活躍しています。

デビュー作は、1981年の映画『ガキ帝国』。昭和40年代前半の大阪を舞台に、不良少年たちの抗争を描いた井筒和幸監督の出世作です。木下は、オーディションの新聞広告を見て応募し、見事合格。同作品で、窃盗団のメンバーを務めました。

2:実は元吉本新喜劇団員

木下ほうか「吉本新喜劇」

木下ほうか「吉本新喜劇」

『ガキ帝国』に出演し映画に魅せられた木下は、俳優の勉強のため大阪芸術大学に進みます。卒業後は、吉本新喜劇へ。しかし、新喜劇の舞台では思うように活躍が出来ず、3年で退団しました。テレビ出演が多くなった現在、バラエティ番組などで新喜劇在籍時の映像が流されることも。

3:ドラマ『昼顔』で一躍ブレイク

木下ほうか『昼顔』

1989年、井筒和幸監督を頼って上京した木下ほうか。バイプレーヤーとして映画を中心に多くの作品に出演し、俳優としての実績を重ねていきます。そうした状態が長い間続き、転機となったのが2014年のドラマ『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』への出演です。

木下は、嫌味のある独特な演技で、吉瀬美智子演じる滝川利佳子の夫・徹を務め、視聴者に強烈なインパクトを与えました。そして、その名は一気に高まります。

4:「スカッとジャパン」のイヤミ課長でブレイク

木下ほうか「痛快TV スカッとジャパン」

出典: manasite.net

さらに、木下を有名にしたのが、バラエティ番組「痛快TV スカッとジャパン」です。この番組は、日常の「ムカッ」としたことに対して、どのように「スカッ」としたのか視聴者から体験談を募り、ショートドラマ化するというもの。

木下が演じたのは、上司には媚び、部下には嫌味三昧の馬場課長。「はい論破!」の決めゼリフで、部下に嫌味を言い放つスタイルのあまりのイヤミさに、「イヤミ課長シリーズ」は大人気となり、番組内のショートドラマとは別にイヤミ課長の専用コーナーもつくられるほど。また、「はい論破!」は2015年の流行語大賞にノミネートされました。

5:辛く長かった下積み時代

木下ほうか画像

すっかり名の売れた木下ですが、それはここ数年のこと。現在に至るまでには、長い下積み時代がありました。上京して初めて住んだのが、風呂なし・共同トイレの旧い木造アパート。銭湯代を節約するために区民体育館の屋内プールを利用したり、生活のためにバイトは必須でした。着ぐるみショーのスーツアクター、水道工事、電気工事や冷蔵倉庫の構内作業員など。治験にも数回参加したそうです。

役者として必要な習い事や、人脈確保の酒席にもお金がかかります。交通費にも困る生活が足かけ7年続き、なんとかやっていけるようになったのは33歳くらいだったとか。

僕ら役者は今日、明日は何とか仕事があっても1週間、1カ月先はどうなってるかわからない。立場はフリーターと変わりません。常に危機感を持ってますし、だからこそ、その時その時の芝居に真剣に取り組む。それが今のモチベーションになっているんです。

6:『下町ロケット』の水原など、悪役や憎まれ役が多い

木下ほうか『下町ロケット』

TBSドラマ『下町ロケット』は、とある特許をめぐり、下町の小さな佃製作所と大企業帝国重工との対峙を描いた池井戸潤の小説が原作のドラマです。

木下ほうかが演じた帝国重工の宇宙航空副部長・水原重治は、簡単に人を切り捨てる冷徹な人物。『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』の嫌み夫や、『痛快TV スカッとジャパン』でのイヤミ部長とはタイプが異なりますが、これもまた別の意味で憎らしいキャラクターです。

7:ブレイクしても嬉しくない?

木下ほうか

出典: km-n-miyu.com

ここ数年での急激なブレイクに、ベテラン俳優の木下もさすがに戸惑いを隠せません。名前も顔も周知された今、根底に感謝の気持ちはあるものの周りの視線が気になるのだとか。そして、俳優にとって、名前と顔を一致させられることは必ずしもプラスではない、と木下は言います。

「今や、僕が何をやっても“イヤミ課長”だと思われてしまう。『下町ロケット』の水原(主人公が持つ特許を狙う巨大企業『帝国重工』の本部長)役も、原作どおりに演じているのに、いつか僕がイヤミ課長のような言動をしだすのではないかと期待している人がいるようなんです。全然違うキャラクターなのになぁ……」
引用:nikkan-spa.jp
「渥美清さんや高倉健さんとは全然レベルが違いますが、お客さんが求めるひとつの公的なイメージに縛られるつらさは少しわかります。スターならまだしも、僕ら脇役はそんなことで悩まなくていいはずなのに……。今年暮れくらいからは、外に出るときはマスクをしようかと思っています(笑)」
引用:nikkan-spa.jp

素直にブレイクを喜べない複雑な思いがあるようです。

8:映画プロデュースも行う

『木屋町 DARUMA』完成披露試写会

『木屋町 DARUMA』完成披露試写会

2015年の映画『木屋町DARUMA』。丸野裕行によるその原作小説は、過激すぎる内容に出版拒否もされたという問題作。その映画で、木下ほうかは俳優として出演するだけでなく、木下鳳華名義でキャスティングプロデューサーも務めました。

本業はもちろん俳優ですが、キャスティングプロデューサーとして各事務所を訪ね、俳優の面接もしたそうです。京都が舞台のため、関西弁がムリなく話せることにもこだわったとか。また、あえて演者の従来のイメージとは違う役を当て「違和感」をたのしむ設定も設けました。

この作品は、低予算なためキャストの報酬も非常に安く、そうした交渉での苦労も想像できます。木下本人は、出演料もキャスティング料も全くのボランティアで、「好きでやっている趣味」なのだとか。衣装や脚本にも意見を述べ、おおむね満足のいくものに仕上がったといいます。そして、俳優とプロデューサー的な仕事どちらかを選べと言われたら?という問いには、以下のように答えました。

絶対俳優です。例えば、バラエティー番組に数時間出るときの報酬と、プロデュースやキャスティングの報酬を比べたら、後者は労力の割に合わないですよ(笑)。

9:尾木ママに似ている?

木下ほうか

木下ほうか『連続ドラマW 煙霞 -Gold Rush-』

出典: pbs.twimg.com

尾木直樹

尾木直樹

出典: imahaya.net

2015年のWOWOW『連続ドラマW 煙霞-Gold Rush-』で、怪しげな教育コンサルタント・箕輪克久役を演じた木下ほうか。第1話完成試写会に出席した際、林聖太郎監督からは「尾木ママにしか見えなかった」という感想が。実際、ツイッターなどでも似ていると書かれていることを木下は明かしました。たしかに教育評論家の尾木直樹と雰囲気が重なります。

「バラエティー番組に出してもらったりすると、ちょっとそういうこと言われる。だからあえてグレーにしといたる。否定してません」