奥田瑛二、映画監督も務めるベテラン俳優の魅力に迫る9の事実

2017年7月6日更新

ベテラン俳優の奥田瑛二が、50歳にして映画『少女〜an adolescent』で監督デビュー。映画監督としての評価も非常に高く、多くの賞を獲得しています。多彩な活躍を続ける奥田瑛二の魅力について、9つの視点からまとめてみました。

1:俳優の道を志したきっかけは小学生の頃に見た映画

奥田瑛二

出典: jisin.jp

奥田瑛二(おくだ・えいじ)は、愛知県出身で、1950年3月18日生まれ。俳優、映画監督、ナレーターなど、幅広く活動しています。

奥田が俳優の道を志したきっかけは小学5年生の時に観た映画でした。大友柳太朗主演の『丹下左膳』に感激し、「自分もあのスクリーンの中で輝きたい」と思ったのだそうです。そして、役者になるには体格を良くすることが大事と考え、中学では野球部、高校ではラグビー部に入り体を鍛えたとか。

2:ドラマ『円盤戦争バンキッド』で主演し、俳優デビュー

奥田瑛二『円盤戦争バンキッド』

そんな奥田は、高校3年生になり、俳優への夢を家族に打ち明けますが、地元の議員である父は猛反対。代議士の秘書として住み込みの書生生活を送ることを条件に、東京の大学に進学します。しかし、俳優になることが上京した一番の目的であった奥田は、大学も書生も辞めてしまいます。

あてのない奥田が唯一思いついたのが、たまたま高校の先輩である俳優・天知茂のこと。なんとか頼み込んで弟子入りしますが、ここも2年ほどで飛び出すことになります。その後はモデルとして活動し、テレビコマーシャル等に出演するものの、やはり奥田の目標は俳優。そして、当時の事務所のマネージャーの協力により、子供向けドラマ番組の主演が決定。『円盤戦争バンキッド』にて、念願の俳優デビューとなりました。

『円盤戦争バンキッド』は、空飛ぶ円盤をテーマに、地球への移住を画策するブキミ星人と5人組のヒーロー「少年円盤遊撃隊・バンキッド」との戦いを描き、1976年から1977年まで放送されました。奥田が務めたのは、バンキッドのリーダー「天馬昇(てんま・のぼる)/バンキッドペガサス」役です。

3:公園で野宿!?極貧生活を送った下積み時代

奥田 瑛二

『円盤戦争バンキッド』で主演デビューを果たした奥田ですが、その後は全く仕事に恵まれませんでした。ドラマのオーディションにも、ことごとく落ちたといいます。そして、とうとう家賃が払えなくなりアパートから追い出され、代々木公園でホームレスのような生活を3ヶ月間ほど送ることに。この間、いろいろなアルバイトをして食いつないでいたそうです。

そんなどん底の時に出会い、スピード結婚に至ったのが、妻の安藤和津。その時の奥田は、安藤曰く「秋刀魚の腐ったような目をした青年」で、この人を何とかしなければと思ったのだとか。

4:80年代ヒットドラマに出演し人気急上昇

ドラマ『男女7人夏物語』

奥田瑛二『男女7人夏物語』

出典: kirarinews.jp

不遇の時代が続いた奥田に転機が訪れます。1979年の日活映画『もっとしなやかに、もっとしたたかに』での高木勇一役が認められて以降、次々にドラマや映画の仕事が舞い込みます。そして、1985年『金曜日の妻たちへIII 恋におちて』、1986年『男女7人夏物語』、1986年 - 1987年『金曜日には花を買って』などへの出演により人気は急上昇。大人向けの恋愛ドラマに、なくてはならない存在になりました。

さらに、1994年公開の映画『棒の哀しみ』では、やくざの大村組の若頭・田中を演じ、ブルーリボン賞をはじめ、国内の映画賞を総なめにします。奥田は、俳優として大成功をおさめました。

5:ダンディで渋い!芸能界きってのモテ男

奥田瑛二/安藤和津

奥田瑛二 安藤和津

奥田の周りには女性の話題が絶えません。奥田は、津川雅彦や明石家さんまらと合コンを開催し、女性陣のセッティングを自ら担当するというこだわりようだとか。そして、あまりにも多い恋愛遍歴に「目が合っただけで妊娠する」などと言われたことも。

女性問題にはさんざん悩まされた妻の安藤ですが、離婚は思いとどまりました。女の意地もあったそうですが、やはり安藤の実母の介護を奥田が親身になって協力してくれたことが大きかったといいます。そうした思いやりの深いところも奥田の魅力なのかもしれません。

6:安藤サクラが実の娘。豪華すぎる奥田一家

奥田瑛二/安藤サクラ

奥田瑛二 安藤サクラ

奥田一家は華麗なメンバーが揃っています。奥田瑛二とエッセイストである妻・安藤和津との間には娘が2人いますが、長女の安藤桃子は、ロンドン大学を卒業した後ニューヨーク大学で映画作りを学び、日本で映画監督や作家として活動。次女の安藤サクラは、女優として多くの作品に出演し、2016年4月スタートのドラマ『ゆとりですがなにか』ではヒロイン・宮下茜役を務めます。

ちなみに、安藤サクラは、柄本明を父に、角替和枝を母に持つ柄本佑(えもと・たすく)と2012年に結婚し、サクラにとって柄本時生は義弟となりました。豪華すぎる芸能一家です。

7:名古屋出身だけど阪神ファン!

画像 奥田瑛二

愛知県生まれで、プロ野球選手を多く輩出している名古屋の東邦高等学校出身ということで、中日ドラゴンズのファンと思われがちですが、実は阪神タイガースの大ファンだそうです。オールスターのテレビ中継に、元阪神の川藤幸三と一緒にゲストとして出演したことがあるとか。阪神と日本ハムで活躍した山田勝彦や、元巨人の山倉和博、元中日の朝倉健太などが高校の後輩にあたります。

8:映画監督へ挑戦。48歳で助監督に

映画『少女〜an adolescent』

『少女 an adolescent』

念願の俳優業で成功した奥田ですが、42歳の時に思い立ち、監督としての活動を宣言。基礎から映画について学び、48歳で助監督になります。そして、50歳にして『少女〜an adolescent』で監督デビューを果たしました。『少女〜an adolescent』は、連城三紀彦原作の短編小説を映画化した少女と中年男の風変わりな純愛物語で、第17回パリ映画祭、第16回AFI映画祭でグランプリを受賞しています。

9:奥田瑛二監督作品が国内外で高評価

奥田瑛二 画像

さらに、奥田の監督活動は続きます。2006年1月には松坂慶子主演の『るにん』を公開。江戸時代に流刑地だった八丈島。そこで必死に生きる極限状態の流人たちを、生々しく鮮明に描いた物語です。第17回東京国際映画祭のコンペティション部門に選出されるほか、アメリカで開催された「第7回the Method Fest 映画祭」ではグランプリを受賞し、松坂に対しては審査員特別賞が贈られました。

3作目は『長い散歩』で、奥田のたっての希望で緒形拳を主役に招いたそうです。校長を退職した初老の男性と、母親からの虐待で心を閉ざしてしまった少女。重い“児童虐待”をテーマに、アンバランスなふたりの逃飛行を描きました。本作の評価は非常に高く、2006年のモントリオール世界映画祭にて、グランプリ、国際批評家連盟賞、エキュメニック賞を受賞。3冠獲得の快挙です。

さらに、2007年『風の外側』、2013年『今日子と修一の場合』と、次女の安藤サクラを主役に作品を撮り、2014年長女・桃子が監督と脚本を担当した映画『0.5ミリ』ではエグゼクティブプロデューサーを務めるなど、家族とも強力なタッグを組みながら、精力的に活動を続けています。