スティーブン・スピルバーグ監督とジョージ・ルーカス監督が語るハリウッドの未来

2017年7月6日更新

映画監督のスティーヴン・スピルバーグ氏とジョージ・ルーカス氏の演説が、南カリフォルニア大学で行われ、ジャーナリストや学生たちが聴講しました。両氏はハリウッドの未来について語り合い、満員の会場を湧かせました。

映画作りにおける技術の役割

スピルバーグ監督の映画制作

スティーブン・スピルバーグ

「私の映画作りは科学技術の進歩と共に始まった。ストーリーが先ではなく、技術にあわせてストーリー展開していく感じだったよ」初期の頃は映画作りにとにかく時間がかかってしまい、大変だったそうです。

ジョージ・ルーカス監督の映画制作

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「全ての芸術は技術によるね。だってそこには、人間の努力があるから。だから壁に炭を使用したりプロセニアム・アーチ(額縁のように飾った舞台)を設計するのも、立派な技術だよ。映画産業でも考え方は同じで、僕は今ある技術を更に押し上げながら映画作りをするべきだと思うんだ。なぜならそこには人間の努力があるからね」

アナログからデジタル移行について

ルーカス監督

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引用: oneofus.net

「文字どおり単なる移行に過ぎないよ。フレスコ画から油絵へ、あるいは円形式の舞台からプロセニアム・アーチに移行するようなものだね。まあ俳優たちにとっては、イメージを沸かせやすくなったんじゃないかな?」

スピルバーグ監督

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ーデジタル化によって、指先1つで制作可能になってから、ツールはどのように変化していきましたか?ー 「実は 『ジュラシック・パーク 』(Jurassic Park)は、まだデジタル技術じゃないんだ。それでも恐竜たちを動かしたかったから、レイ・ハリーハウゼン監督やそれ以前の監督が駆使していた特撮技術をもとに、何度もテストしながら制作したよ。まるでシンドバットの冒険のようだったね」

ーでは、いつから?ー 「恐竜をコンピューターで作り出したのは、デニス・ミューレン(ジョージ・ルーカスが開設したILMに所属する視覚効果スーパーバイザー)にアドバイスをもらってから。デジタルアニメーションと呼ばれる技術によって、コンピューターによる恐竜作りはスタートしたよ」

技術は人間の努力

ルーカス監督

ジョージ・ルーカス

「コンピューターの台頭は、僕らにとって大きな転機だったね。ただ、当時のILMには使いこなせるスタッフがいなかった。だからデニスに長期有給休暇とマックを与えて、『使いこなせるようになってくれ』って頼んだんだよ。

それからコンピューター部門をつくったんだけど、そこに行こうとするスタッフがほとんどいない。コンピューター部門のスタッフたちは毎日孤独と闘いながらアイデアを出し合い、現在の技術を作り出したんだ。まさに『人間の努力』だよね」

エンターテイメントの未来

スピルバーグ監督

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「手軽さや便利さは素晴らしいものだけど、ぼくらは歴史に残るような画期的な技術革新のためというよりも、1シーンにいかにリアリティーをもたせられるかってところを追求する立場にあると思うんだ。そのぶん、金はかかるけどね」

ルーカス監督

George-Lucas

「金勘定を優先していると、仕事がどんどん狭まるし、それはエンターテイメントにとっては致命的だからね。たとえ風変わりであってもヒットすることで、投資金額は回収できるし、より多くのものを得ることができるんだ」