北大路欣也の渋さには誰にもかなわない!紫綬褒章を受賞した俳優のすべて

2017年7月6日更新

お父さん役や貫禄ある役で演技に定評のあるダンディな俳優北大路欣也。日本アカデミー賞での優秀主演男優賞を始め数々の輝かしい受賞歴を持ち、時代劇から舞台、ドラマと今では大物役に欠かせない人物となっています。今回はそんな北大路欣也の軌跡についてご紹介します。

北大路欣也の本名は淺井将勝

北大路欣也

北大路欣也は1943年2月23日、戦前戦後期の時代劇俳優・市川右太衛門の次男として京都府京都市に生まれました。市川右太衛門は当時活躍していた俳優と共に「六大スタァ」と呼ばれ、東映の重役も務めていた人物です。そんな偉大な父の元で生まれた北大路欣也は、本名を淺井将勝といいます。

芸名は、当時の浅井家が京都の北大路通りに在った事と、右太衛門が「北大路の御代」と呼ばれていた事に由来しています。同世代の俳優仲間からは「きんやちゃん」と呼ばれて親しまれているそうです。

若いころのがカッコいい!

北大路欣也 松方弘樹

(左が北大路欣也、右が松方弘樹)

北大路欣也は自身が小学校6年生の年、1956年に映画『父子鷹』でデビューしました。この映画は、勝海舟の父・勝小吉を中心とした市井の人々を描いた物語で、北大路は勝海舟役で出演しています。その後、右太衛門の庇護の元で着実にキャリアを重ね、1963年の映画『海軍』で初主演を飾る事となりました。

『海軍』は真珠湾攻撃に参加した海軍兵が主人公の作品なのですが、初主演の裏にはこんな話があります。配役が決まった当時、主人公・谷真人は千葉真一で、北大路は親友・牟田口隆夫の役だったのです。しかし、北大路は千葉との配役の交換を要求、製作側がそれを受け入れた事から、この作品が初主演となりました。

『仁義なき戦い』シリーズへは直訴して出演?

北大路欣也

1973年に『仁義なき戦い』を見た北大路欣也は作品に感銘を受け、是非演じたいと東映に直訴したのが、出演のきっかけでした。製作側の承諾により広島死闘編から出演となった北大路でしたが、ここでまたしても千葉真一と配役を交換しています。

北大路は大友勝利役の予定だったのですが、台本を読んで「自分の方が主人公・山中正治に向いている。大友は粗暴で下品な役で自分には演じられない」と、主人公を演じたい旨を伝え入れ替えを要求。配役の交換は結果的に功を奏し、今では北大路の代表作の1つとなっています。

のちの愛妻家は15才のときに相手を見初めていた!

北大路欣也

北大路欣也は1977年に6歳年下の一般女性と結婚しています。一般女性のため、あまり公表されていませんが、お嬢様育ちという事と北大路のことを「欣也様」と呼んでいるという事が分かっています。なんと、見初めたのは奥さんが15歳の時で、その後13年という長い交際期間を経ての結婚だったそうです。

2007年の紫綬褒章の受賞パーティの時には「受賞は30年にわたって支えてくれた妻のおかげ」と語り、愛妻家ぶりを見せてくれました。

時代劇に多数出演して渋さを見せつける

北大路欣也

出典: antenna.jp

テレビ時代劇や舞台を中心に活躍する北大路欣也は、特に時代劇に代表作を多く持っています。出演した作品について少し触れてみます。

『忠臣蔵』(1996年、2004年、2007年)

北大路欣也

江戸時代の元禄期に起きた赤穂事件を基にした創作で、古くは人形浄瑠璃や歌舞伎で演じられた歴史ある作品です。赤穂事件とは、赤穂藩藩主である浅野長矩(内匠頭)が吉良義央を斬りつけたとして切腹に処されました。しかし、被害者である吉良にお咎めがなかった事ため、その決定を不服とした赤穂藩主達が吉良を討った、という事件です。

北大路欣也は、吉良邸へ討ち入る赤穂藩の家老・大石良雄(内蔵助)を3度に渡って演じています。

『子連れ狼』(2002年~2004年)

北大路欣也

小池一夫・小島剛夕の漫画『子連れ狼』を原作とした作品で、柳生一族によって妻を失った拝一刀と一刀の息子・大五郎のさすらいの旅物語です。乳母車に乗った大五郎とそれを引く父・一刀の姿は物語を知らずとも見た事のある方も多いのではないでしょうか?

テレビでは何度か放送されており、北大路欣也は2002年から2004年にかけて放送された回で主役を務めました。

『剣客商売』(2012年~2015年)

北大路欣也

池波正太郎による時代小説を基に映像化されました。秋山小兵衛という老剣客が主人公で、弱気を助け悪は容赦なく蹴散らし、芸術や美食にも関心が強いという人物です。テレビではシリーズで何度か放送されており、北大路欣也は2012年から放送された回で主役を務めました。

アカデミー賞から紫綬褒章まで!北大路欣也のすごさがわかる受賞歴

北大路欣也

名演技で数多くの賞を受賞している北大路欣也ですが、近年は紫綬褒章を受賞した事が話題となっています。紫綬褒章とは褒章のうちの1つで、科学技術分野における発明・発見や、学術及びスポーツ・芸術文化分野における優れた業績を挙げた人に贈られる賞となっています。

北大路はこれまでにも多数の受賞歴があり、1963年に初主演を飾った映画『海軍』では、初主演でエランドール賞を受賞しています。日本アカデミー賞では優秀主演男優賞を3度のノミネートされており、この時ノミネートされた作品『春の鐘』で、報知映画賞・最優秀主演男優賞とキネマ旬報賞・主演男優賞を受賞しました。

現在は老人ホームで妻と生活している

北大路欣也 時代劇

現在は妻と共に介護付きの有料老人ホームで暮らしています。都内にあるその老人ホームは高級ホテルのような設備が整っており、専属シェフのによる日替わりメニューやジャグジー、ラウンジまで備えているのだそうです。

しかし、引退前でまだまだ活躍中の北大路欣也が何故?という声も上がっています。その理由については北大路自身が忙しく、家を空ける事が多いため、留守中に妻に何かあったら、と心配したため、とされています。こんな所でも愛妻家な一面が伺えますね。