『インターステラー』の監督が語る宇宙映画の魅力

2017年7月6日更新

クリストファー・ノーラン監督によるSF映画『インターステラー』(Interstellar)について知っている人は、ほんの一握りでした。それは公開前、監督が多くを語らなかったからです。製作の背景と、監督が映画作りに対してどのような想いを持っているのかについてお届けします。

謎に包まれた『インターステラー』

インターステラー

SF映画『インターステラー』(Interstellar)は公開前、「ワームホールを通って旅をする宇宙飛行士の冒険」とだけ説明され、2014年11月より全世界で公開が始まりました。

事前に限定公開するなど、本作は興行的にもあらゆる方法で成功を収めたことになります。 内容についても、予告編がそれほど大々的なものではなかったので、宇宙旅行の歴史ドキュメンタリーとしての要素も感じさせるものとなりました。更に、科学考証の正確さや視覚効果・演技も高く評価されています。 インターステラー4

クリストファー・ノーラン監督のインタビュー

ノーラン監督

多くを語らない『インターステラー』

ノーラン監督がラスベガスのシネマコン会場に、たった1時間だけ現れて話すのは珍しいことでした。 インタビューの間ずっと、彼は無名時代から有名になるまで、デジタル映像になってからのことなど、すべてに触れていました。

しかし、『インターステラー』(Interstellar)については、「あまり多くを語りたくないね」と繰り返し、口を閉ざしていたのです。

製作の背景

インターステラー5

『インターステラー』は、ノーラン監督の兄が書く脚本と、お馴染みの共同編集者であるジョナサンとのコンビネーションで作られました。

また、理論物理学者のキップ・ソーンとも、密接にタッグを組んで行われました。彼は科学的なワームホールの専門家で、映画にリアリティーを持たせるために必要な人材だったからです。 インターステラー2

想像をかきたてられる『インターステラー』

ノーラン監督は、「本作は、想像を超えて別の場所にたどり着く宇宙旅行について描いてるんだ。遥かな銀河には、悠久の時間と空間が存在しているからね」というコメントを残しています。

監督は、『インターステラー』を他のいくつかの映画にたとえていました。特に『インセプション』(Inception)や『ダークナイト三部作』。これらの映画は想像をかきたてるための、より多くの要素がつまった作品です。

これらの作品以上を目指す製作者たちの想いが、豊富なCGと実践的な効果によって実現したのが、今回の『インターステラー』のようです。 インターステラー3

リアリティーを追求した撮影

「観客は、まるで実際にそれが起こり、自分達がそこにいるかのような、そんな感覚になるでしょう」と、ノーラン監督は言います。

彼はその効果を作品に入れ込むため、出演者を宇宙船の規模に合わせて制限しました。これにより、精巧なセット上の船と外の環境を作り出すことができ、ドキュメンタリータッチでの撮影が可能となったのです。

この撮影には、アイマックス(カナダのアイマックス社が開発した映写システム。通常より大きなサイズの映像を記録・上映が可能)がおおいに活躍したようです。

原点は『スター・ウォーズ』

スターウォーズ

ノーラン監督にとって、映画作りは『スター・ウォーズ』(Star Wars)が原点とのこと。その後、宇宙に関する作品は何でも「必見」と決めて観るようになりましたが、「まだまだ宇宙映画の奥の深さを本当には理解できていない」と告白しています。

子供の頃に何度も観た『スター・ウォーズ』によって、彼の宇宙への果てしない夢と映画作りが始まったのです。 スターウォーズ2

ノーラン監督2

自然体で自由な宇宙映画を目指して

ブロックバスター(ビデオ・DVD、インターネット動画配信サービス、映画館運営などの事業展開をしている会社)の黄金時代に育った監督は、自身が作りたい映画について、次のように述べています。

「僕は家族映画をたくさん観る環境で育ったんたけど、批判や軽蔑する要素が含まれない、すごく自然体で自由な作品が多かったよね。僕が作りたい宇宙映画も、まさにそういうトーンのものなんだ」