中尾彬、タレントではなく俳優としての華麗なる功績について

2017年7月6日更新

現在ではバラエティ番組やドキュメンタリー番組での露出が多い中尾彬ですが、元々は俳優として数多くの作品に出演し確固たる地位を築き上げていました。そんな中尾が出演する作品の一部をここで紹介します!

中尾彬の俳優としての活動がすごい!

中尾彬(なかおあきら、1942年8月11日生)は千葉県出身の俳優・タレントです。身長175cm、血液型O型。所属事務所は古館伊知郎らが設立した芸能プロダクション「株式会社古館プロジェクト」に所属しています。

絵の才能があった中尾は、1961年武蔵野美術学校に入学し一時は絵描きになることも夢見ていました。しかし在学中の1962年日活ニューフェイスに合格し映画デビューを果たすなど役者の道も捨てきれなかった為、1964年絵を学びに行ったフランスへの留学も途中で帰国し演劇の道を歩んでいきます。

1970年女優の茅嶋成美し一児をもうけましたが、女優の池波志乃と共演したことで池波と不倫関係に。それによって1975年に離婚、3年後の1978年に池波と再婚しました。

現在ではバラエティでの出演が多く、中でもダウンタウンの番組に度々出演しています。夫婦共々グルメな事でも知られており高級店を扱うグルメ番組に夫婦で出演したり、安価な物と高価な物を見分ける「芸能人格付けチェック」などの出演が目立ちます。

しかし元々は俳優として名を馳せていた中尾。フランス留学から帰国した1964年、劇団民藝に研究生として入団しました。同年には中平康監督の日活映画『月曜日のユカ』に主演である加賀まりこと共演し、期待の新人俳優として注目を浴びました。その後フリーとなり映画会社各社やテレビなどで活動を始め、今日の中尾彬に至ります。

ちなみに、トレードマークの「ねじねじ」は大のネクタイ嫌いで、代わりに巻いていたマフラーをねじっていたら取れなくなりそのままにしていた所、神田正輝に“おしゃれだな”と言われた事がきっかけでつけ始めたそう。夏季にはねじねじがプリントされたTシャツを着ています。

大河ドラマへの豊富な出演歴

『竜馬がゆく』

1968年1月7日から12月29日まで放送された6作目のNHK大河ドラマ『竜馬がゆく』。司馬遼太郎の同名の小説が原作で、坂本龍馬の生涯を描いた物語です。関東地区の平均視聴率14.5%、最高視聴率22.9%を記録しています。

今作で中尾は、のちの三菱財閥を立ち上げた岩崎弥太郎を演じました。岩崎弥太郎とは、坂本龍馬率いる海援隊が土佐藩の外郭機関となった際に経理を担当していた人物です。重要な役どころにデビューして間もない中尾が抜擢され熱演しました。

『龍馬伝』

『龍馬伝』は2010年1月3日から11月28日まで放送された第49作のNHK大河ドラマ。岩崎弥太郎の視点で坂本龍馬の生涯が描かれており、1968年の『竜馬がゆく』とは一味違う坂本龍馬を描いた大河ドラマになっています。

中尾は紀州藩の勘定奉行・茂田一次郎役を演じました。坂本龍馬をただの脱藩浪士と見誤り、国際法に通じ外国人との人脈をも持つ龍馬に戦慄するという役どころを見事に好演しています。

その他にも、1972年『新・平家物語』平忠度役、1996年『秀吉』柴田勝家役、2005年『義経』梶原景時役、2009年『天地人』毛利輝元役など、大河ドラマを始めとする多くの時代劇で重宝されています。

たくさんのゴジラ映画にも登場!

麻生司令官役作品

1993年『ゴジラVSメカゴジラ』、1994年『ゴジラVSスペースゴジラ』、1995年『ゴジラVSデストロイア』の3作品全て、Gフォースの大佐でゴジラ対策への意欲を燃やす、麻生司令官役で出演しています。

初登場時の『メカゴジラ』との戦いで敗退したことを3部作目までひきずりどこか悲しげな司令官。3部作通して登場人物が続いているのも見どころの一つとなっています。  

五十嵐隼人総理役作品

2002年『ゴジラxメカゴジラ』、2003年『ゴジラxモスラxメカゴジラ 東京SOS』の2作品では強いリーダーシップが見込まれて就任した総理大臣・五十嵐隼人役を演じ、ゴジラ撃退兵器“3式機龍”の出動決定権を持つプロジェクトの総責任者でもある重要なポジションとなっています。

この2作品は「ゴジラシリーズ」の第26作・27作目となっており、今まで実現できなかったCGを使ったミサイル攻撃のスピード感や、高機動形態でのアクションの俊敏さなどロボット怪獣の定義を覆した点が特徴となっています。

旧・轟天号艦長役作品

2004年に公開された『ゴジラ FINAL WARS』は、第28作目にしてゴジラ生誕50周年ということもあり、ゴジラシリーズの集大成として新たな試みに挑戦した作品でした。

舞台は近未来の「20XX年」、歴代の人気怪獣が総出演し怪獣と戦う地球防衛軍も存在。当時の出来うる限りの技術を全て駆使し、ゴジラに軽快な動きが出来るようCGやワイヤーアクションを使い撮影を行いました。

中尾はこの作品の架空の兵器の海底軍艦「轟天号」の初代艦長としてゲスト出演しています。ゴジラの中尾彬といえばGフォースの麻生司令官のイメージが強いですが、今作でもいい味を出していてやはりゴジラには欠かせない存在といえるでしょう。

北野武映画の常連!

第65回ヴェネツィア国際映画祭出品作品

2008年公開の映画『アキレスと亀』。幼い頃から絵を描くことが好きで画家になる事だけを夢みる主人公・真知寿とそんな主人公を献身的に支える理解者・幸子との温かい夫婦愛を描いたヒューマンドラマです。

主人公・真知寿の幼少期時代の美術好きで富豪の父親役を中尾が演じています。北野武監督・主演で監督としては14作目の長編映画となり、本編中の挿入画も北野が手掛けたことで注目を浴びた作品です。

北野武がヤクザの抗争を描く!

2012年公開の映画『アウトレイジビヨンド』は2010年に公開された『アウトレイジ』の続編となります。前作から5年後を舞台に、関東と関西の巨大ヤクザ組織の一大抗争に巻き込まれていく主人公・大友を描いた壮絶な抗争劇です。

前作を超える豪華キャストの起用でたちまち話題となった今作。三浦友和、加瀬亮、小日向文世の前作からのキャストに加え、西田敏行、松重豊、高橋克典、新井浩文、桐谷健太らが新たに出演し、そんな豪華キャストの中、関東最大組織“山王会”の古参の幹部・富田役を中尾が熱演しています。

『アウトレイジ ビヨンド』以来3年ぶりの作品

『龍三と七人の子分たち』は2015年に公開された北野映画の第17作目。元ヤクザの老人たちが振興犯罪組織を成敗しようと世直しに奮闘する様子を描いたドタバタ任侠コメディです。

中尾は富豪のフリをして寸借詐欺を働く詐欺師武田茂吉・通称はばかりのモキチを演じ、クレジットでは藤竜也、近藤正臣に続く3番目の大役に抜擢されました。

主要キャストの平均年齢が72歳と高齢であることから、「作品の公開日まで皆に元気で居て欲しい。誰かの遺作になっちゃったりしないよう」と監督の北野が笑い混じりに語っています。

映画『本陣殺人事件』では金田一耕助役で主演

『本陣殺人事件』とは横溝正史原作の「金田一耕助シリーズ」の第1作目で2016年まで映画で2作、テレビドラマで3作映像化されている作品です。

中尾彬が主演を演じたのは1975年に公開された2作目の映画版で、原作の舞台は1937年(昭和12年)の物語ですが、予算の都合上現代に生きるジーンズ姿の金田一耕助となりました。

それまで不向きとされていた日本家屋での密室殺人を、降り積もった雪でカバーし足跡が無い事で完全なる密室を作り上げるという初めての手法で注目された作品です。その後テレビドラマでは古谷一行が2作、片岡鶴太郎が1作金田一耕助を演じています。

ブレイクのきっかけ!『暴れん坊将軍』徳川宗春役

1978年から2002年までの長きに渡って愛された時代劇『暴れん坊将軍』シリーズ。主人公・吉宗役を松平が長年演じ続けたことから、徳川吉宗=松平健というイメージが定着した作品でもあります。

尾張藩第7代藩主・徳川宗春の表向きは吉宗に臣従しているが機会あらば足元をすくおうと狙うしたたかな役どころを、1作目の1978年から7作目の1997年まで、中尾が演じました。

これが当たり役となり、さらに翌年1998年にドラマ『GTO』で内山田教頭役を演じたことから現代劇の出演が増加。『暴れん坊将軍』、『GTO』が、バラエティでも多く活躍する現在の中尾彬をつくったきっかけとなりました。