声を失った少年が命と向き合うストーリー『あの日の声を探して』

2017年7月6日更新

アカデミー賞5部門受賞し、映画祭で大喝采を浴びた感動作。目の前で残虐な行為を目撃し声を失った少年の生きる姿を、『アーティスト』のミシェル・アザナビシウス監督が描きました。その作品をご紹介します。

今でも世界中でやむことのない戦争の中で、子供からみる目線を見事に描いている『あの日の声を探して』。

なんとアカデミー賞では5部門受賞されているヒューマンドラマの秀逸作。カンヌ映画祭とトロント国際映画祭で大喝采を浴びたこの映画をご紹介します。

メガホンを握るのは、アカデミー賞監督ミシェル・アザナビシウス

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どうしても撮りたかった、と語るのは現代によみがえったサイレント映画『アーティスト』でアカデミー賞作品賞を受賞したミシェル・アザナビシウス。

着想源は、フレッド・ジンネマン監督『山河遥かなり』

原案もアカデミー賞にノミネートされている作品。ナチス時代、ユダヤ人収容所に送られてた少年をアメリカ兵が助けるというストーリー。

大抜擢!オーディションで選ばれたチェチェンの少年

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今回の舞台はロシアに侵攻されたチェチェン。主人公の少年は、オーディションが行われ、チェチェンに住んでいる素人の少年アブドゥル・カリム・ママツイエフが選ばれました。

素人といっても、その才能は見事なもの。いつでも涙を流すことができるだけでなく、その高い演技力にミシェル・アザナビシウス監督も脱帽しています。ハードな撮影でも変顔をしたりジョークを言ったり、子どもらしい一面もあり、共演者を夢中にさせる男の子ですね。

心優しき青年だったはずのコーリャ

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この作品の重要な役どころでもあるコーリャを射止めたのは、ロシアの新人俳優マキシム・エメリヤノフ。資料を読み漁ったり、8kgの減量も行うなど徹底した役作りを行いました。穏やかな普通の少年が戦争というもののせいで、殺人マシーンへと変わってしまう渾身の演技を披露しています。

脇を固める名俳優たち

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EU職員を演じるのは、『アーティスト』ではキュートなヒロイン役を演じアカデミー賞助演女優賞にノミネートされ、『ある過去の行方』では、カンヌ国際映画祭で主演女優賞を受賞したベレニス・ベジョ。

全編手持ちカメラでとった、リアリティあふれる映像が魅力

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引用: cinetri.jp

手持ちカメラならではの親近感や、現実感がより一層リアリティを深めてくれます。力強い描写に圧倒されます。

戦争で多くの辛さ、苦しさ、絶望を知り声を失った中でも、「生きたい」と思う子供姿に感動すること間違いなしです。