2018年3月4日更新

『パワーレンジャー』のモーフィンなトリビア12選【アメリカ版特撮戦隊シリーズ】

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『パワーレンジャー』

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アメリカ版特撮戦隊ヒーロー『パワーレンジャー』のトリビアをご紹介!

2017年7月に日本でも最新映画が公開される『パワーレンジャー』。日本のスーパー戦隊シリーズのアメリカローカライズとして20年以上の歴史を持つ同番組は、子供達や、子供の頃に番組に親しんだ大人たちにも高い人気を誇っています。 また、子供番組の歴代最高視聴率を塗り替えたり、おもちゃを買うために多くの親子連れが徹夜で並ぶ様子がニュースに取り上げられるなど、社会現象をも巻き起こしてきました。 様々な世代に親しまれ、長い歴史とともに進化してきたパワレンの意外なトリビアをご紹介しましょう。

1.パワレンは第1作目が一番人気!

2004年にアメリカのテレビ番組ネットワーク、ABCファミリーが行なった人気投票によると、『パワーレンジャー』シリーズの全ての作品のなかで、第1作目である『マイティ・モーフィン パワーレンジャー』が最多の得票数を獲得し、最も人気があることがわかりました。 また、この調査によると第1作目のジェイソン・リー・スコットとキンバリー・アン・ハート(演・エイミー・ジョー・ジョンソン)、トリニー・クワン(演・サイ・トラング)が歴代最高のレッドレンジャー、ピンクレンジャー、およびイエローレンジャーに選ばれています。

2.番組のために武術を習得?

ピンクレンジャーを演じたエイミー・ジョー・ジョンソンと、ブルーレンジャーを演じたデヴィッド・ヨーストはもともと体操選手であり、武術の経験は全くありませんでした。そこで2人は番組のアクションシーンを演じるために、護身術を習得したそうです。 初代レッドレンジャーのオースティン・セント・ジョンやブラックレンジャーのウォルター・ジョーンズ、イエローレンジャーのサイ・トラング、2代目レッドレンジャーのジェイソン・デヴィッド・フランクは全員武術の心得があったため、アクションシーンにそのまま挑むことができました。

3.あの俳優にちなんだ名前のキャラクターが!?

第1作目のブルーレンジャーは、科学が得意な少年ビリー・クランストンです。彼の苗字は、のちにテレビシリーズ『ブレイキング・バッド』(2008)で大ブレイクすることになる、ブライアン・クランストンにちなんでつけられました。 当時無名だったクランストンは、『パワーレンジャー』シリーズを製作していたサバン・エンターテイメントで声の仕事をしており、テレビシリーズでも、2度ほどモンスターの声で出演していました。 クランストンは2017年の映画に出演しており、パワーレンジャーたちを導く異星人ゾードンを演じています。

4.最も長く出演キャラクターはこの人!

『パワーレンジャー』シリーズでは、メンバーの入れ替えなどにより担当するポジションやコスチュームの色が変わることもよくあります。 初代ブルーレンジャーであるビリー・クランストンは、初代の『マイティ・モーフィン パワーレンジャー』から、出演期間を通してポジションや色の変更がなく、最も長く出演していたキャラクターでもあります。彼は3年間にわたり、第1作目の3シーズンに出演していました。 トミー・オリバーを演じたジェイソン・デヴィッド・フランクも3年間出演していましたが、グリーンレンジャーとして登場した彼は、シーズン2の前半からホワイトレンジャーとして2代目リーダーとなりました。 また、女性メンバーでは初代ピンクレンジャーのキンバリーが、137話で最多出演となっています。

5.高校生の役だったけど・・・

第1作目『マイティ・モーフィン パワーレンジャー』では、レンジャーたち5人は全員高校生の設定でした。しかし、演じていた俳優たちはもう少し年上だったようです。 番組が始まった当初、初代のレンジャーたちはレッドレンジャーのジェイソンを演じたセント・ジョンだけが一般的な高校生の年齢である18歳で、イエローレンジャーを演じたトラングは19歳、グリーンレンジャーのフランクは20歳、ピンクレンジャーを演じたジョンソンとブラックレンジャーのジョーンズは23歳、最年長はブルーレンジャーを演じたヨークスの24歳でした。

6.ピンクレンジャーのキャラクターが変更に

エイミー・ジョー・ジョンソンが演じるキンバリー・アン・ハート(ピンクレンジャー)は、当初ステレオタイプな「頭の悪い金髪の女の子」というキャラクター設定でした。しかし、ジョンソンの意見でLA郊外の高級住宅街に住む、10代の少女の特有の特徴のあるキャラクターに変更になりました。 また、シリーズが進むに連れて、キンバリーのキャラクターは演じるジョンソンに似ていきました。ジョンソンが元体操選手であるため、その技術を活かしたり、ギターなどの特技も披露したりもしています。

7.『パワーレンジャー』の悪役は死なない?

アメリカと日本の放送コードの違いのため、『パワーレンジャー』シリーズに登場する人物は、たとえ悪役でも死ぬことはありません。悪の組織の幹部など人間の姿をした悪役が倒されると、封印されるか悪の心を浄化されて善人になるなど、死を描くことは入念に避けられています。 モンスターは日本のスーパー戦隊シリーズと同じように倒されますが、その前に人間でないことを強調され、倒されたのはあくまでもモンスターであることを印象付けるよう、配慮されています。 また、戦闘シーンでも顔や腹、胸への攻撃や倒れた相手をさらに攻撃するなどシーンは厳禁とされています。

8.ロボットの戦闘シーンは日本の映像を流用している

初期の『マイティ・モーフィン パワーレンジャー』では、日本のスーパー戦隊シリーズから変身後のアクションシーンを編集して使っていました。しかし、早い時点で元の映像が足りなくなり、アメリカでアクションシーンを追加撮影するようになります。また、やはり放送コードの違いから利用できない映像が多かったり、ストーリーと合わない部分が出てきたため、2008年の『パワーレンジャー ジャンクル・フューリー』ごろからアクションシーンのほとんどを現地で撮影するようになりました。 しかし、巨大ロボットの戦闘シーンは、アメリカでリアリティを追求した映像を作る場合には膨大なコストがかかるなどの理由で、2017年現在でも日本版の映像を利用しているようです。

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9.変身後のレンジャーは日本人!?

『パワーレンジャー』シリーズおよび日本の特撮ものなどで、変身後のアクションシーンを担当するスタントマンをスーツアクターと言います。 当初『パワーレンジャー』シリーズでは、現地のスタントマンを使ってアクションシーンを撮影していましたが、制作側のダメ出しがあったため日本からスーツアクターを呼び寄せたと、アクション監督を担当していた坂本浩一氏は振り返っています。坂本氏は自身の著作で、『パワーレンジャー』の作品をひとつ製作するのに、最低でも10人の日本人スタントマンが必要だと語りました。 現在でも、レンジャーのスーツアクターは基本的に日本人が担当していると言われています。

10.実はニュージーランドで撮影している

『パワーレンジャー』シリーズは、アメリカのテレビ番組というイメージが強いかもしれませんが、実際は2003年の『パワーレンジャー ニンジャ・ストーム』から、全ての作品がニュージーランドで撮影されるようになり、物語もそこに舞台を移しました。 しかし、ニュージーランドで撮影されていたにもかかわらず、ニュージーランドでは『パワーレンジャー』シリーズは放送されていませんでした。 これは、ニュージーランドでは、子供向けの番組として『パワーレンジャー』シリーズは暴力的すぎると考えられていたためです。 2011年の『パワーレンジャー サムライ』からは、ニュージーランドでも放送が開始されています。

11.番組打ち切りの危機も?

『パワーレンジャー』シリーズは、放送が開始された当初からアメリカ以外の国でも放送されるようになりました。しかし、スウェーデンでは「パワーレンジャーごっこ」と称して子供が他の子供を死亡させる事件が発生し、放送禁止になりました。この事件は各国に影響し、デンマークやスウェーデンでも放送が打ち切られました。 本国アメリカでも、「実写番組のためアニメと違って現実との区別がつきにくく、子供の暴力性を高める」と根強い批判があり、放送中止を要求されたこともあります。しかしやはり人気が高かったため、放送は継続されました。

12.幻の映画『パワーレンジャー』があった!?

映画版『マイティ・モーフィン パワーレンジャー』
2017年7月には最新の映画版『パワーレンジャー』が公開されます。 これまでの映画は、1995年の『パワーレンジャー・映画版』と1997年の『パワーレンジャー・ターボ・映画版・誕生!ターボパワー』がありました。テレビシリーズが人気を保っているにもかかわらず、長らく映画版が製作されることはありませんでした。 しかし、これまでにも映画の企画自体はあったそうです。2001年にテレビ放送されていた『パワーレンジャー タイム・フォース』をベースにした作品になる予定でしたが、俳優組合のストライキがあったため実現しませんでした。