『バードマン』を超えた!膨大な時間と費用が費やされたヴェネチア史上最高の映画のビジュアルがお洒落すぎる

2017年7月6日更新

スウェーデンの鬼才ロイ・アンダーソン監督の「リビング・トリロジー」3部作の最終章がついに公開となります。『散歩する惑星』『愛おしき隣人』に続き、完結編となる本作『さよなら、人類』は製作期間に4年を費やし細部までこだわり抜いた映像には圧巻の一言。ロイ監督史上最高とも呼び声の高い本作の見所をご紹介します。

細部まで緻密に計算されたブラックでシュールなエピソードが39シーンで語られる

時代背景は未来なのか、過去なのか…。面白グッズを売り歩く、セールスマンの二人組は様々な場所で、一風変わった人々に出くわしてしまいます。

あるときは、ワインを開けようとして心臓発作で絶命してしまった夫と気づかない妻、またあるときは死に際に宝石を詰め込んだバッグを手放そうとしない欲深い老女など…。次々と登場する人物たちのおかしくも哀しい人生のワンシーンをロイ監督ならではの視点でシュールに描き出しています。

スウェーデンの巨匠監督による万華鏡の様な不思議な世界

ロイ・アンダーソン監督と言えばスウェーデンが生んだ鬼才として、その独創的な世界観は他に類を見ることのない印象的なものです。本作でも、その世界は存分に発揮され彼の作品史上、最高傑作とまで言われている期待の新作です。

完璧に計算し尽くされたこの作品は、巨大なスタジオにセット組み、構図はもちろん、配置、配色に至るまで妥協を許さないほど緻密に作られているのです。39シーンからなる本作はまるで万華鏡のようにクルクルとその場面を変え、観るものの心を掴んで離すことはありません。

構想に15年、撮影に4年が費やされたアナログ巨編

本作は「リビング・トリロジー」3部作の最終章として製作されました。完結編に相応しく、そこに費やされた時間、製作費は莫大なものとなっています。

構想15年、撮影4年という年月を経て誕生した本作はその期待を裏切ることのない仕上がり。北欧を舞台にした不条理なコメディは、これまでの彼の集大成と言っても過言ではありません。

この壮大なアナログ巨編は今年8月に新しくオープンするYEBISU GARDEN CINEMA公開が決定しています。

ヴェネチア国際映画祭にて金獅子賞受賞

どんな作品にも共通することですが、作品の芸術性の高さや俳優の演技力の素晴らしさなどを評価するのには、様々な映画賞での受賞ということがあります。例に漏れることなく本作も、その素晴らしさに高い評価を得て、2014年のヴェネチア国際映画祭にて最高賞となる金獅子賞受賞しました。

これは、アカデミー賞を受賞した『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』を抑えての快挙となります。評判通り、最高傑作と言われる所以がここに証明されました。