『天空の城ラピュタ』に登場する「ラピュタの道」が実在するって知っていた?

2017年7月6日更新

ジブリ映画『天空の城ラピュタ』の世界観を感じられる場所が日本にもあることを知っていますか?残念ながら2017年7月時点では通行止めになっている熊本県にある「ラピュタの道」についての詳細や復旧情報、トリビアなどを紹介します。

名作『天空の城ラピュタ』の世界観を持つ観光スポットがある!?

スタジオジブリの第一作目の作品である『天空の城ラピュタ』。公開して30年以上経っても、多くの人に愛されている不朽の作品です。 本作は、飛行石を持つ不思議な少女シータと少年バズーが強大な力と優れた文明を持った古代国家、ラピュタの謎を追う冒険を描いた映画です。劇中では、ラピュタ帝国の聖都である空中都市が登場します。 空中都市として有名なのは、世界遺産にも指定された南米のペルーにある「マチュピチュ」。でも、日本にも「ラピュタの道」と呼ばれる、『天空の城ラピュタ』の世界観を堪能できる場所があるんです。

ムスカが探し求めたラピュタ帝国ってどんなところ?

数多くのファンに長年愛され続けている名作『天空の城ラピュタ』。物語の終盤で、ヒロインのシータとシータを付け回す冷酷な諜報機関の大佐、ムスカの正体がラピュタ帝国王家の末裔であることが分かります。そもそも映画のタイトルにもなっている「ラピュタ帝国」とは一体どんなものなのか知っていますか? ラピュタ帝国とは疫病が原因で滅亡した、超科学技術を持った古代国家です。劇中に登場する空中都市は、ラピュタ帝国の宮殿や神殿がある中枢部分であり、巨大な飛行石によって空中に浮遊しています。 映画のラストでシータとバズーが滅びの呪文を唱えたことにより、この空中都市も崩壊してしまいます。日本に実在する「ラピュタの道」では、この空中都市に出てくるような景観を楽しむことができるのです。

実在する「ラピュタの道」は熊本県阿蘇市にある!?

「ラピュタの道」と呼ばれる阿蘇市道狩尾幹線は、熊本県阿蘇市狩尾にある一般道路です。元々は地元の人が牧草の運搬をするための農道として作られました。 阿蘇山の外輪山と阿蘇谷を結ぶ、断崖絶壁に囲まれた緑豊かな美しい道です。 雲海という雲が海のように広く発生する現象が起こると、阿蘇盆地が雲に覆われ、まるで空に浮いているように見える様子から「天空の道」と呼ばれるようになりました。2013年頃には映画『天空の城ラピュタ』にちなみ「ラピュタの道」として、多くの人が訪れる人気観光地の仲間入りを果たしました。

ライダーの聖地としても有名

2014年9月にはテレビ東京のバラエティ番組で、「阿蘇の神秘の絶景ベスト3」にも選ばれるほどの美しい景観の「ラピュタの道」。 道幅が狭く、くねくねと蛇行している上に勾配が激しいため、乗用車同士のすれ違いが困難で、車で訪れるのにあまり向いていません。しかし、ツーリングコースやサイクリングコースとしては、知る人ぞ知る聖地。 ゴールデンウィークなどの長期連休には200から300人を超えるライダーで賑わうことも。風を感じながら「ラピュタの道」を走行するのは、空を飛んでいるような気分を味わえそうですね。

ラピュタ感を出せるのは雲海のおかげ!?

阿蘇市道狩尾幹線が「ラピュタの道」と呼ばれるようになったのは、岬のように突出した地形の他に雲海の力が大きいです。雲海ができることによって、周囲が雲に覆われまるで空に浮かんでいるような神秘的な景観になります。 しかし、雲海は常に起きるわけではなく、ある程度の条件を満たさなければいけません。季節は春か秋、時間帯は夜明け前から早朝にかけて雲海が発生しやすいそうです。 さらに、前日との気温差が大きいことや湿度が高く、風のない快晴の日に限ります。なかなか条件も多いので、「ラピュタの道」に訪れた人全員が雲海を見ることができるわけではないということです。

度重なる震災により破壊されてしまった「ラピュタの道」

人気の観光地の仲間入りとなった「ラピュタの道」ですが、2012年に九州北部を襲った集中豪雨による土砂崩れで通行止めになってしまいました。翌年の2013年に復旧されたのも束の間、3年後の2016年4月に起きた熊本地震で見るも無残な姿に......。 道路はひび割れ、濃い緑に覆われていた美しい山肌は斜面が削れ、地肌が露出してしまっています。地震から1年以上経った2017年5月時点でも「ラピュタの道」は大きな土嚢で塞がれ、通行止めになっています。 2017年7月1日時点でも、復旧の目処は立っていません。 またいつか、我々が「ラピュタの道」を訪れる事ができますように。