2021年1月13日更新

実写映画「銀魂2」ヒットの要因は“イケメンキャストの無駄遣い”!あらすじや評判を解説【ネタバレ】

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『銀魂2』
©空知英秋/集英社 ©2018映画『銀魂2(仮)』製作委員会

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実写映画「銀魂2」は“イケメンキャストの無駄遣い”で大ヒットを記録!

2018年8月17日に公開された実写映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』。前作『銀魂』は2017年の実写邦画興収ランキングで1位(38.4億円)という大ヒットを記録しており、続編にも注目が集まっていました。 そんな期待に応えるかのように、2018年の実写邦画興収ランキングでは『劇場版 コード・ブルードクターヘリ緊急救命』、『万引き家族』に次いで3位を記録。前作を上回るほどのヒットとはならなかったとはいえ、35億円を超えるという好成績を残しています。 本作の成功のカギは“イケメンの無駄遣い”にあったといえそうです。この記事では本作のネタバレあらすじをおさらいしつつ、映画の魅力に直結したキャストの再現度を解説していきます!

【ネタバレ注意】実写映画「銀魂2」のあらすじ

真選組動乱篇×将軍接待篇のハイブリット

「銀魂2」では、原作漫画の「真選組動乱篇」と「将軍接待篇」をミックスしたエピソードが実写化されました。 金欠で家賃の支払いができなくなった万事屋の3人は、バイトを始めることを決意。しかしバイト先のキャバクラで天下の将軍様・将ちゃんに遭遇します。将ちゃんに楽しんでもらおうと、必死にその場を盛り上げる銀時たちでしたが……。 そのころ真選組では、伊東鴨太郎の策略によって内部分裂が起きていました。鬼の副長・土方十四郎はヘタレオタク・トッシーに人格を乗っ取られはじめ、局長・近藤勲の命が危険にさらされ……?

副長の土方がすっかりヘタレオタクになり、土方を排除しようとする伊東の謀略に沖田も便乗。しかし伊東の本当の狙いは真選組を乗っ取ることであり、局長の近藤すら殺そうと企んでいました。 将軍の護衛に向かう汽車の中で、近藤暗殺を企てる伊東一味の反乱が起きます。近藤を慕う沖田は憤慨し、近藤を守るため伊東たちを敵に回して車内で1人激闘を繰り広げました。 ヘタレに成り果てた土方を正気に戻すため奮闘していた万事屋の3人は、土方を伴って現場に駆けつけます。近藤を守るため、根性でヘタレを押さえ付けた土方は伊東との因縁の決闘に挑み、間一髪のところ全員救出。 孤独から野心に駆られた伊東を近藤は許しますが、真選組の規律を守るため土方と瀕死の伊東を決闘させます。武士として死なせてもらえた伊東は「ありがとう」と言い遺し、息絶えました。

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「銀魂2」パロディ・オマージュの元ネタを徹底回収!

万事屋銀ちゃんのキャラクター/キャスト

『銀魂2』
©空知英秋/集英社 ©2018映画『銀魂2(仮)』製作委員会

坂田銀時/小栗旬

みんなから「銀さん」の愛称で呼ばれ、なんだかんだ頼られている坂田銀時。日々の生活のために万事屋を営んでいます。元攘夷志士でいざという時には活躍しますが、普段はやる気スイッチオフで楽して生きていきたいタイプの主人公。 実写キャストは、前作で銀さんの演技が板についた小栗旬が続投。ドラマ『ごくせん』(2002年)や「花より男子」シリーズでブレイクし、ドラマ『信長協奏曲』(2014年)や映画『罪の声』(2020年)など大作で主演を務め続ける人気と実力を兼ね備えた俳優です。 そんな小栗旬がキャバ嬢になりきってみたり、その上しゃくれ顔を披露したりと、前作よりもネジが外れた演技が「銀魂」の世界に馴染み、続編を盛り上げました。決めるところは決める格好良さが、まさに坂田銀時そのもの!

志村新八/菅田将暉

銀さん、神楽と共に万事屋で働く青年。真面目な性格で、ぶっ飛んでいる銀時と神楽のツッコミ役です。常に作品には登場しているのに影が薄いというアイデンティティの持ち主。 前作に引き続き菅田将暉がぱっつぁんを演じました。菅田将暉は俳優としてドラマ・映画で主演を張り、ミュージシャンとしても活躍するなど、今後の日本のエンタメ界を背負う逸材。2020年は映画『糸』に主演し、『STAND BY ME ドラえもん2』では主題歌「虹」を歌い上げました。 イケメン代表の彼をぱっつぁんに配役するなんて、無駄遣いにもほどがある!続編では熱心なアイドルファンという一面にスポットが当たり、寺門通親衛隊隊長としてアニメオタクとの不毛な議論を繰り広げます。ぱっつぁんの活躍が観られて良かった……。

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神楽/橋本環奈

神楽は絶滅寸前の夜兎(やと)族の少女で、小柄な体格にもかかわらず高い戦闘能力を持っています。可愛い外見に反して、変顔・鼻ほじ・ゲロは日常茶飯事。巨大ペットの定春とともに万事屋の食料を食べつくすため、彼女の存在がエンゲル係数を高騰させています。 福岡のローカルアイドル時代に「千年に1人の逸材」とネットで注目され、映画『セーラー服と機関銃 -卒業-』(2016年)の主役に抜擢された橋本環奈。「今日から俺は!!」シリーズや映画『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』(2019年)でのコメディエンヌぶりも記憶に新しいところです。 NGなしのハナホジゲロインに磨きをかけて挑んだものの、撮影時は「笑いのハードルが上がっている」と感じたそう。しかし続編で注目したいのは彼女のアクション!映画後半に吉沢亮演じる沖田総悟とともに繰り広げる様は爽快で、本気のアクションを披露しています。

真選組のキャラクター/キャスト

近藤勲/中村勘九郎

街の治安を守る真選組の局長。新八の姉である妙のことが大好きで、愛情を表現するが故についストーカーしてしまいます。どこか頼りない局長ですが、人情に厚く隊士は信頼されている人物です。 近藤勲を演じたのは、歌舞伎界のプリンス・中村勘九郎。2019年にはNHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』で主役の金栗四三を演じ、テレビ界でも活躍しました。それがまさかのストーカーかつ変態の近藤勲役! 前作でもいきなりハチミツをまとった全裸姿で登場していた局長ですが、今回はちゃんと服を着ての登場となりました。中村自身もこれにはホッとしていたようです。歌舞伎のように見得を切る場面もあり、彼ならではのオリジナル要素も盛り込まれていました。

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土方十四郎/柳楽優弥

真選組の副長であり、常にタバコを咥えているクールなモテ男。局長・近藤の頼りないところを補うかのように隊士に対してスパルタで、鬼の副長として名で通っています。 演じたのは、映画『誰も知らない』(2004年)でカンヌ国際映画祭の男優賞を受賞した柳楽優弥。クールな土方役にはぴったりですが、演技の振り幅が大きいのも特徴です。2021年にはビートたけしを演じる映画『浅草キッド』が公開予定。 前作では全編通してクールな土方十四郎を演じ、土方ファンをはじめとする多くの女性をキュンとさせましたが、続編ではオタク気質のトッシーが開花してしまい、残念な土方を演じることに。柳楽自身はトッシーを演じる気合いは十分だったようで、忠実な再現ぶりが話題になりました。

沖田総悟/吉沢亮

真選組の一番隊隊長。美青年ですが常に副長・土方十四郎の座を狙っていて、腹黒・ドS・毒舌という強烈な性格をしています。真選組随一の剣士といわれていますが、常に持ち歩いているのは巨大バズーカです。 演じたのは、自他ともに認める国宝級のイケメン俳優・吉沢亮。ブレイクしたのは『仮面ライダーフォーゼ』(2011年)のメテオ役で、それ以降ドラマ・映画で着実にキャリアを重ねてきました。2021年のNHK大河ドラマ『青天を衝け』で主役に抜擢され、さらなる躍進が期待されています。 続編では、沖田総悟の腹黒さが炸裂して近藤の命が危ぶまれる事態に。始めは土方の座を奪えるならと思って協力した戦略でしたが、伊東鴨太郎が裏で糸を引いていることを知ると、近藤側で争いを収束させました。 神楽ととも戦うアクションシーンは必見!唯一イケメンをそのまま炸裂させてくれたキャラかもしれません。

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伊東鴨太郎/三浦春馬

真選組の参謀として、入隊から1年足らずにもかかわらず政治面で活躍する人物。インテリで、腹黒さは沖田と並ぶほど。局長は彼の優れた能力信頼していますが、副長・土方は「何かやらかすのでは」とマークしています。 「銀魂2」のキーパーソン・伊東鴨太郎を演じたのは三浦春馬です。ドラマ・映画・舞台・シンガーと幅広く活躍した若手実力派で、代表作はドラマ『ブラッディ・マンデイ』(2010年)や映画『恋空』(2007年)など。 2020年に急逝し衝撃が走りましたが、その後も主演作『天外者』(2020年)や徳川家康を演じた『ブレイブ 群青戦記』(2021年)など映画公開が続いています。 表情を出さないクールな伊東を外見から見事に再現し、シリアスパートからの登場でインテリな腹黒さを存分に表現してくれました。ライバルながらもお互いを許し合う伊東と土方の最後のシーンは、本作の見どころのひとつです。

山崎退/戸塚純貴

真選組の監察方。地味に地味を極めたキャラクターで、それをも個性としています。 演じたのは、福田組の常連である戸塚純貴。実はジュノン・スーパーボーイ・コンテスト出身で、2012年には『仮面ライダーウィザード』にも出演していたイケメン俳優です。2020年は福田雄一監督が手がけたドラマ『親バカ青春白書』にも出演しました。 前作公開時は、山崎退としてdTVのスペシャルドラマに出演していましたが、続編では見事映画本編への出演と昇格。 しかし公式がキャスト発表を忘れるというハプニング(?)が!地味すぎる「ジミー」こと山崎をややアニメ寄りに忠実に演じており、彼以外に山崎役は考えられないくらいマッチしています。

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松平片栗虎/堤真一

警察組織のトップに君臨する人物。将ちゃんこと将軍様が庶民の暮らしを知るための偵察の護衛と称して、徳川茂茂に付き添いキャバクラで日々豪遊しています。 松平片栗虎には、福田作品ではお馴染みの堤真一がキャスティングされました。 堤真一は日本を代表する中堅俳優。千葉真一主宰の「ジャパンアクションクラブ」出身で、これまで映画『容疑者Xの献身』(2008年)や「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズなどで主演し、国内映画賞の数々も受賞している実力派です。 そんな大物俳優をギャグ満載のパートで無駄遣い!出演のきっかけは、前作の映画『銀魂』を撮影しているときにたまたま近くにいた堤が現場をのぞきに来たことだとか。外見もかなり片栗虎に寄せており、怖いけど遊んでばかりで役に立たない、お騒がせな警察組織のトップを演じました。

そのほかのキャラクター/キャスト

徳川茂茂/勝地涼

第14代の征夷大将軍でありながら、「将軍回にハズレなし」と言われるほど人気のキャラクターである将ちゃん。警察トップの片栗虎とともにお忍びで江戸に現れ、そのたびにトラブルに巻き込まれています。 ブリーフ一丁になる際物な将軍役を体当たりで演じたのは勝地涼。前田敦子を妻に持つイケメン俳優ですが、これまでも数多くの作品で幅広い役柄を演じています。 2020年は映画『サイレント・トーキョー』で刑事役、ドラマ『アメリカに負けなかった男〜バカヤロー総理 吉田茂〜』では政治家役を務めました。 勝地はオファーを受けた当初、事の重大さに気付いていなかったとか。原作を読んだ後「自分で大丈夫?」と不安になったと明かしており、とりあえず体を鍛えたそうです。そのおかげ(?)か、見事に『銀魂』の愛されキャラ・将ちゃんを再現できていました。

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河上万斉/窪田正孝

高杉晋助率いる武装集団・鬼兵隊に所属する河上万斉は、「人斬り万斉」との異名を持つほどの剣豪。表の顔は音楽プロデューサーで、常にヘッドホンと三味線を身に着けています。 演じたのは、2020年NHK連続テレビ小説『エール』で主演を務めた窪田正孝。2015年に『アルジャーノンに花束を』や『デスノート』など主演ドラマでブレイクし、それ以降も「東京喰種トーキョーグール」シリーズや映画『初恋』(2020年)といった尖った作品で存在感を発揮しています。 銀時との江戸城でのバトルシーンは、沖田と神楽が活躍した列車でのバトルシーンに次ぐ迫力。伊東を演じた三浦と河上を演じた窪田には、なりきり具合や殺陣に対しても絶賛の声が上がっており、「銀魂2」のバージョンアップに大いに貢献しました。

猿飛あやめ/夏菜

銀時のことが好きすぎるあまりストーカーと化し、ぞんざいに扱われることに快感を覚えるドMのくノ一。忍者としての実力は高く始末屋(殺し屋)として活動するものの、作中では残念な美人という立ち位置です。 猿飛あやめを演じたのは、2012年のNHK連続テレビ小説『純と愛』で主演を務めた夏菜。映画「GANZ」シリーズでは岸本恵役を体当たりで好演し、一気に知名度を上げました。2021年は映画『夏への扉』に出演しています。 本作ではギャグパートに登場し、将ちゃんと片栗虎がやってきたキャバクラで、将軍を楽しませようと必死に王様ゲームに参加。忍者としての能力を映画内で発揮することはありませんでしたが、見た目も性格も猿飛あやめになりきったMっぷりを見せていました。

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志村妙/長澤まさみ

志村新八の姉・妙。美人で優しい雰囲気がありますが、流血沙汰になるほどの腕っぷしの強さで周囲の男性もこれにはタジタジ。「きゃばくら・すまいる」でキャバ嬢として働いています。 演じたのは、「コンフィデンスマンJP」シリーズで有名な人気女優の長澤まさみ。 映画『タッチ』(2005年)や『海街diary』(2015年)などで主演を務めたほか、『キングダム』(2019年)でのアクションや『MOTHER マザー』(2020年)での毒親といったジャンルを問わない振り幅の広さを見せています。 外見は理想的なほど妙にそっくり!その上きちんと怪力な姿も見せています。キャバ嬢が風邪で出勤できない中、将ちゃんと片栗虎が来店するという「きゃばくら・すまいる」の危機を乗り切るべく、キャバ嬢になりきった銀時や弟の新八とともに必死にお店を守りました。

桂小太郎/岡田将生

銀時の幼馴染で攘夷志士の生き残り。ペットのエリザベスと行動をともにしています。前作に比べて登場時間は短かった桂小太郎ですが、短いながらも強烈なインパクトを残しました。 演じたのは、これまたイケメン俳優として名高い岡田将生。2008年から2009年にかけて映画『重力ピエロ』や『ホノカアボーイ』など立て続けに出演し、その年の国内映画賞新人賞を総なめに。 2020年にはドラマ『タリオ 復讐代行の2人』で浜辺美波と、2021年公開の映画『さんかく窓の外側は夜』では志尊淳とW主演を務めています。 前作ではシュールなボケキャラを生かしながらもアクションでファンを魅了しましたが、続編では「180度異なる桂」として登場。活動資金が尽きたと、率先してキャバ嬢に扮し「カツラップ」を披露しました。「銀魂2」はまたもや「残念なイケメン」を生み出してしまったようです。

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平賀源外/ムロツヨシ

前作に引き続き、やりすぎパロディを持ち込む役割を果たした平賀源外。前作では『風の谷のナウシカ』っぽい乗り物を用意していましたが、今回は『となりのトトロ』のネコバス風の乗り物で、銀時たちをサポートしました。 演じたのは、福田組の代表格・ムロツヨシ。ドラマ『33分探偵』(2008年)を皮切りに、1本残らず福田作品に出演し続けているとか。2020年の『親バカ青春白書』では主演も務めており、同年公開の映画『新解釈・三國志』では“面白すぎる”諸葛亮孔明を演じて話題になりました。 ムロツヨシは続編に源外役がなかったとしても、キャストとして呼ばれなかったとしても「カメラの位置を把握して横切り出演するつもりだった」だったらしく、念願叶っての続編出演となりました。源外役もムロツヨシ以外考えられませんね。

お登勢/キムラ緑子

「万事屋銀ちゃん」に部屋を貸す大家で、1階の「スナックお登勢」のママでもあるお登勢さん。家賃を滞納する銀時たちに振り回されつつも、陰で見守っている母のような存在です。 そんなお登勢役に抜擢されたのは数々のドラマや映画に出演し、作品を支えてきたキムラ緑子。舞台女優としても活躍し、Eテレ『グレーテルのかまど』のかまど役やドキュメンタリー番組『大改造!!劇的ビフォーアフター』でのナレーションなど多岐にわたる活動でも知られています。 本作で罵倒やアクションにも挑戦し「最初で最後になると思うので、とても楽しかった」と撮影を振り返りました。福田組に初参戦とは思えないほど、原作のお登勢さんを見事に再現していました!

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「きゃばくら・すまいる」の店長/佐藤二朗

前作で武市変平太を演じた佐藤二朗。続編製作決定と同時に、続編出演が発表されていた佐藤ですが、役どころについては映画公開まで触れられず。どんな役を演じるのかに注目が集まっていました。 そんな彼が演じたのは、徳川茂茂がお忍びで訪れたキャバクラ店の店長。前作より二朗節をさく裂させており、台本の存在を疑った人も少なくなかったはず。 福田雄一監督にしてみれば佐藤の演技は通常運転だったのかもしれませんが、そんな佐藤ですら作中で「これどこまでやる?これ大丈夫?」と言っているように感じました。 佐藤二朗は言わずもがな、ムロツヨシと双璧をなす福田組の代表格。福田作品では制御不能のアドリブを繰り広げる「飛び道具」的な存在ですが、実は脚本家・映画監督といったマルチな才能も持ち合わせた人物です。

【ネタバレ注意】気になる原作比較!実写映画オリジナル要素は3つ

「銀魂2」での実写映画オリジナル要素は大きく3つ。 1つ目は土方がヘタレオタクになる設定が妖刀の呪いのせいではなく、天人が攘夷志士を無力化するために開発したマイクロチップを首筋に埋め込まれたというものです。ここに伊東の策略だったという伏線も張られています。前作でも妖刀が登場するため、重複を避けたようです。 そして2つ目は、真選組動乱篇に将軍暗殺が絡んでくる件。本作では暗躍する高杉の目的が将軍暗殺にあり、万斉は近藤たちの乗った列車を追うのではなく、街見物に来た松平と将軍を待ち伏せしています。 そして将軍を追って江戸城へ!銀時とはなんと江戸城の裏側に張り巡らされた天人の通路上で、ワイヤーバトルを繰り広げます。 3つ目は原作・アニメにはないバトルシーン。列車内で1人戦う沖田のもとに、途中で神楽が参戦!ファンには嬉しい2人の共闘シーンが拝めます。江戸城に乗り込んだ万斉のバトルシーンも実写オリジナルで、御庭番衆との回転系アクションはかなりの見どころです。

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「銀魂2」でも原作ファンを唸らせたのか?続編の評価を徹底解説!

そんな「銀魂2」の評価が気になるところですが、Twitterなどネットの反応は上々! 何より目立つコメントが、キャラクターの再現度が非常に高いという点。特出していたのが、本作の影の主人公と言ってもいい伊東鴨太郎を演じた三浦春馬、三味線を背負って派手なアクションに挑戦した河上万斉役の窪田正孝、忠実にボンデージ姿を披露した猿飛あやめ役の夏菜です。 前作からの面々ももちろん健在。特に佐藤二朗のキャバクラ店長とムロツヨシの平賀源外は、福田監督が仕込んだ飛び道具です。 また万事屋の3人はより一層キャラが定着し、真選組も本編で本領発揮。特に沖田の格好良さはぐうの音も出ないほどでした。さらにさらに、トッシーと土方を自在に演じ分けた柳楽優弥もすごい! 前作でも話題となった著作権スレスレのパロディとモザイク。今作ではさらに増幅されていますが、冒頭の日本アカデミー賞ネタやらミ◯オン?やらVR◯ヴァやらアライグマバスやら……ギリギリすぎる! しかし原作・アニメに負けず劣らずな攻め具合は、確実にファンの心を掴んでいるはずです。

実写映画としては勝ち組!掟破りなメディアミックスで勝負してきた『銀魂』

絶対実写化は無理!と言われていた『ジョジョの奇妙な冒険』などのジャンプ漫画が、CG技術向上などの理由で、次々と実写映画化された2017年。その中でも一際目立つ成功を収めたのが前作の映画『銀魂』でした。 原作者の空知英秋が実写映画化は「泥舟」と発言していましたが、結果は興行収入38億円を超える大ヒット。ハイリスクな人気漫画の実写化を成功させた秘密は、福田雄一監督をはじめとするスタッフ陣の『銀魂』愛と『銀魂』ファンの寛容さといえるでしょう。 『銀魂』は、これまでも原作を中心に小説『3年Z組銀八先生』やテレビアニメ「銀魂」シリーズ、そして劇場版アニメとさまざまなメディア展開を続けてきました。ギャグでもシリアスでも振り切る振り幅の大きさが、ファンを惹きつけ続ける所以なのかもしれません。

前作に引き続き監督を務めたのは福田雄一!「銀魂2」でも福田節が炸裂

2017年公開の前作『銀魂』から引き続き監督を務めたのは、もちろん福田雄一。放送作家としてこれまで数々の作品を世に送り出してきた「コメディの奇才」です。劇団「ブラボーカンパニー」の座長であり、舞台演出家としても活動。自身が監督する作品では脚本も務めています。 これまでに、カルト的な人気を得た「勇者ヨシヒコ」シリーズや、「今日から俺は!!」シリーズといったドラマと映画を股にかけたヒット作を生み出してきました。 その作風の特色といえば、徹底したパロディ精神。とにかく面白いものを作りたいというストイックなまでのコメディへの執念が、福田作品には染み付いています。 原作とアニメが堂々たるパロディ精神に彩られている『銀魂』を、福田雄一が監督するとなれば、その色がより濃くなるのは当然!これこそが、実写版「銀魂」シリーズを成功に導いた「福田節」だったといえるでしょう。

主題歌はback numberの「大不正解」

「銀魂2」に主題歌「大不正解」を提供したのは、今や押しも押されもせぬ人気バンドに成長した「back number」。「僕らは完全無欠じゃない」と始まるこの楽曲は、「銀魂」の世界観を軽やかに歌ったロックナンバーです。 特にミドルパートの「道連れ 泥舟 大アタリ」は、まさに実写版「銀魂」にピッタリな歌詞!楽曲の格好良さと突き放したような歌詞が、絶妙にマッチしています。

劇中のギャグシーンとアクションシーンが楽曲とリンクした特別映像も公開されているので、ぜひチェックを!

実写版「銀魂」3作目はある?キャスト陣はシリーズ化を希望

前作公開から1年という短いスパンで続編が公開された実写映画「銀魂」シリーズ。原作のエピソードをうまくハイブリットさせて映画化する流れは、それぞれ単体の映画として楽しめるため、映画化しやすいのかもしれません。 前作のヒットを受けての続編製作となったため、さらなる続編『銀魂3』の可能性は大いにありそうです。出演キャストも「ここまできたらシリーズ化したい」とインタビューで語るほど。 2020年に原作が完結し、ついにアニメシリーズも『銀魂 THE FINAL』で終わりを迎えた2021年、銀魂ロスは実写版へ波及するかもしれません。 アニメが原作に忠実な最後を迎えた一方で、実写版に期待するなら将軍絡みのギャグパートも入れ込める「将軍暗殺篇」は有力候補の1つ。しかし実写版で登場していない人気キャラの月詠と神威も見てみたい!そうなると「吉原炎上篇」も捨てがたいところです。 ciatrの記事では、『銀魂3』が製作されるならこれ!というエピソードを大胆予想していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

“イケメンの無駄遣い”万歳!今こそ実写映画「銀魂2」を観るべし!

勝地涼が体を張って演じた将軍のギリギリ具合も、堂本剛演じる高杉の妖艶さも、空飛ぶエリザベスとヅラの麗しい女装とカツラップも、と書き出すと終わらないくらい「銀魂2」には見どころと小ネタが満載! 人目も気にせず、思い切り笑って泣ける作品になっていることは間違いありません。原作に忠実な名シーンも、アニメに負けじと攻めた実写オリジナルのパロディも堪能できます。 アクションとキャスティングにも前作以上の力を注ぎ込んだ『銀魂2 掟は破るためにこそある』。1度といわず、ぜひリピーターとなって小ネタの回収をしてみましょう!