2018年3月3日更新

「趣味、映画鑑賞」は危険。新生活に向けて押さえておきたい映画20選【ciatrライター編】

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映画好きの会話が弾む、魅力的な20作品

春は新たな出会いが訪れる季節。互いを知り合う王道的質問のひとつが「ご趣味は?」でしょう。ただし映画が好きだから「映画鑑賞です」と答えて当然、だと思っているならご用心。ほとんどの場合、次に来る質問が実は意外に難問なのです。 「なるほどそれで……おすすめの映画は?」「好きなのはどんな映画?」 自分が好きな作品を並べるだけなら簡単。けれどどうせだったら、相手に合わせてウィットに富んだ作品を紹介できれば、第一印象から好感度が上がること間違いなし。 というワケで、今回は「趣味は映画」と答えてしまっても安心の、「お相手のタイプ別おすすめ名作映画」をご紹介。事前の予習がとっても楽しい、比較的ポピュラーな作品を中心に選んでみました。

サブカル層に聞かれた時の答え『メメント』

メメント、ガイ・ピアース
©IFC Films/zetaimage

サブカルチャーと呼ばれる作品にもいろんなタイプがありますが、共通するのは「ちょっとばかり難解である」ということでしょうか。それをネタにいろいろ「語れる」強い個性を持った作品でなければ、サブカル層にはきっと、満足してもらえません。 つまり映画の特別な題材とともにユニークな演出や仕掛けがあることが、サブカル層におすすめできる作品の必然。そういう意味で「語る」ネタが山盛り状態の不思議な魅力を持っているのが、『メメント』(2000年)です。 妻を殺害された男が犯人を追う物語ですが問題は、主人公が数分前の出来事も覚えていられない病気に罹っているということ。しかもストーリーは時間軸を逆行しながら進んで行くので、観客はその流れについていくのがとんでもなく大変です。 もっとも大変だからこそ、語るべきことは盛りだくさん。斬新なストーリーと演出は、脳みそに心地よい疲労感を味わわせてくれるハズ。サブカル系のお友達にはぴったりの、ちょっとカルトな作品です。

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ディープな映画マニアに聞かれた時の答え『ソイレント・グリーン』『サイレント・ランニング』

ディープな映画マニアの前で、下手に専門家を装うのは危険。無難な作品を挙げて「あなたのようなマニアではない」信号を発信するのが、本当は一番リスクが少なめです。 けれどどうせだったら、ディープな相手にディープな知識と感性をアピールしたい!という人におすすめしたいのが、ここでご紹介する「ソイレント・グリーン」(1973年)と「サイレント・ランニング」(1972年)。どことなく名前も似ている2作品です。 共通しているのは、終末期の世界を描いたSFであること。しかもどちらも記憶に深く残る、強いメッセージ性を感じさせます。映像や演出は年代モノですが、心を揺さぶるストーリーは色褪せていません。 さらに、大ヒットしたわけではない、というところもディープ感が味わえるポイント。なにしろ『サイレント・ランニング』などは、日本での初公開が1979年の「日曜洋画劇場」だったというから驚きです。 両作品ともYou Tubeムービーで有料視聴が可能。ここも大事なおすすめのツボと言えそうです。

ヨーロッパ映画ファンに聞かれた時の答え『戦場のピアニスト』

『戦場のピアニスト』
©STUDIOCANAL/zetaimage

一般的には、派手なハリウッド映画に対してヨーロッパ映画は、しっとりと控えめな演出で人生の機微を丁寧に描く手法に独自の個性が感じられます。比較的マニアックな映画ファンに人気があるのは、そういう理由かもしれません。 ミニシアター系で公開されるカルト的作品も多いことから、「知ったかぶり」は避けた方がベター。そこで、あえて大作系でしかもヨーロッパ映画らしい繊細さも備えた『戦場のピアニスト』(2002年)をおすすめします。ヨーロッパ映画のファンならきっと観たことがあるし、ハリウッド作品に負けないスケール感も味わえるハズです。 第二次大戦下のヨーロッパ、ポーランド人ピアニストの数奇な運命を描いた物語はフランス、ドイツ、イギリス、ポーランドの合作によるもの。深く傷ついた歴史を持つからこそ語ることが許される悲劇もまた、ヨーロッパ映画ならではの醍醐味と言えるかもしれません。

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年長者に聞かれた時の答え『スティング』『ニュー・シネマ・パラダイス』

『ニュー・シネマ・パラダイス』フィリップ・ノワレ、サルバトーレ・カシオ
© CRISTALDIFILM/zetaimege

いわゆる「年長者」としてイメージされるのはおそらく、50代半ば以降の世代。昭和というエネルギッシュな時代をめいっぱい楽しんできた人々だけに、娯楽としての映画の楽しみ方にもこだわりがありそうです。 そんな昭和世代に向けては、「楽しかった映画の思い出」を肴がわりに語ってもらうのがオススメ。『スティング』(1973年)と『ニュー・シネマ・パラダイス』(1988年)ならほとんどの人が観た経験があって、しかもその思い出を面白楽しく聞かせてもらえそうです。 かたや70年代アメリカで公開された痛快無比のコメディ映画。かたやフランス、イタリアが共同で製作したしっとりと味わい深い感動作。タイプは違いますが「好きな映画」濃度としては、そうとう濃いめの2作品です。

異性(男性)に聞かれた時の答え『ワールズ・エンド 酔っぱらいが地球を救う!』『宇宙人ポール』

仲間たちとの冒険物語は、男子一般にとって永遠の憧れ。とくに「JUMP系」コミックやアニメに馴染んできた元熱血少年たちはいつだって、力を合わせて困難に立ち向かうバディムービーが大好きです。 そんな男性向けに選んだのが、少しだけ変化球気味なSFバディムービーの怪作たち。酔っぱらい5人組が地球の危機を救う『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』と、コミックオタクのふたり組が変な宇宙人と旅をする『宇宙人ポール』です。 どちらも頼りないオジサン&お兄ちゃんたちが主役ですが逆に、スーパーヒーローが主役ではないところが適度に「ツウ」。観た後の「批評会」が盛り上がること間違いなし!の豪華二本立てなのでした。

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異性(女性)に聞かれた時の答え『マンマ・ミーア!』

マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー
(C)Universal Pictures

女性同士の友情、あるいは娘と母親の付き合いの深さは、時に男性のそれを凌ぐこともあるようです。それはおそらく、男子以上にプライベートな内緒話をひんぱんに語り合うという、より密度の濃い関係を結んでいるからなのかもしれません。 そんな絆の強さを時に感動的に、時にコミカルに描いた作品は、女性におすすめすれば受けること間違いなし。会話のネタとしても盛り上がることは請け合い。その筆頭候補として挙げたいのが『マンマ・ミーア!』(2008年)です。 結婚式を間近に控えた娘が、自分の父親候補3人を結婚式に招いたことから始まる騒動を、ABBAなどの数々のヒット曲とともに描いたミュージカル。そこには母と娘の絆や新婦と友人たちとの友情が、とても気持ち良く描かれています。

普段あまり映画を見ない人に聞かれた時の答え「アイアンマン」シリーズ

『アイアンマン2』ロバート・ダウニー・Jr
©MARVEL STUDIOS/zetaimage

映画が嫌いなわけではないけれど、積極的に劇場に足を運ぶ習慣を持たない……そんな友達には、マーベル系のSFアクションムービーを話題にしてみたらいかがでしょうか。 アメリカの人気コミックレーベルが原作、というわかりやすさとともに、ワクワクするストーリーや迫力たっぶりのVFXなど、見所がわかりやすいことが親しみやすさにつながるハズです。 たとえば初めは「アイアンマン」シリーズからスタート。リッチなヒーローの激闘ぶりが気に入ったなら、ほかのヒーローたちの物語へ。もしかすると、新たな映画好きが生まれるきっかけになるかもしれません。

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流行りの映画が好きな人に聞かれた時の答え『スターウォーズ 最後のジェダイ』

スター・ウォーズ 最後のジェダイ レイ
©︎LMK

ファッションもライフスタイルも、最新の流行ネタにとても敏感な人なら、巷で話題になっている映画はやっぱり見逃せないハズ。 そんな感度抜群な友人には、毎年必ずと言っていいほどヒットする鉄板人気のシリーズを押さえておくのがベターです。たとえばエピソード8『最後のジェダイ』(2017年)の公開を終えて、夏には新たなスピンオフ作品が予定されている「スターウォーズ」シリーズ。これなら、年に何度も盛り上るこやとができそうです。 今後は人気シリーズの「続編」ラッシュが、さらに加速する気配も。『ジュラシックパーク』や『ミッション・イン・ポッシプル』といった大作の公開が予定されています。流行にいち早く乗るためには、事前情報の収集が不可欠なのです。

アニメ好きに聞かれた時の答え「怪盗グルー」シリーズ

怪盗グルー
©Universal Pictures

アニメも熱心なファンが多そうなジャンル。映画趣味として語るのなら洋画と邦画を、それぞれ少し違う目線で理解しておくのが良いかもしれません。 たとえば邦画のアニメは、人気の監督から話題を引っ張っていくのはどうでしょう。『時をかける少女』などでおなじみの細田守や『君の名は』が大ヒットした新海誠などが、今もっとも語りやすいアニメ監督と言えます。 洋画はやはりシリーズものがおすすめ。中でも勢いが感じられるのが、「怪盗グルー」でしょうか。最新作『ミニオン大脱走!』(2017年)は全世界で大ヒット。グルー系だけでなく「ミニオンズ」の方でも、続編の噂がすでに流れています。

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音楽好きに聞かれた時の答え『レ・ミゼラブル』『シカゴ』

『レ・ミゼラブル』2012 ヒュー・ジャックマン、アン・ハサウェイ
©Universal Pictures/zetaimage

映画と同じように、好きな音楽のジャンルは人それぞれ。それでもドラマと音楽、歌が渾然一体となったミュージカルは、華やかにショーアップされたステージを観ているような独特の醍醐味が、多くの人に受け入れられやすいことでしょう。 とくにプロードウェイ発の作品は、練り上げられた楽曲とともに人間ドラマとしても完成度が高いので、どんな音楽の趣味趣向を持つ人にもおすすめしやすいのがポイント。 多彩な作品がこれまで公開されてきましたが、ここでは『レ・ミゼラブル』(2012年)と『シカゴ』(2002年)の2本をチョイスしました。交響詩を思わせる圧倒的なスケール感と、まさに本場の劇場から飛び出してきたかのような生き生きとしたステージ感。どちらも捨てがたい魅力に溢れた作品です。

スポーツ好きな人に聞かれた時の答え『少林サッカー』『クール・ランニング』

少林サッカー、チャウ・シンチー 
© Miramax/zetaimage

スポーツは筋書きのないドラマ、だと言われています。映画の世界では脚本という筋書きを用意して物語を紡いでいきますが、面白さの根幹にあるのは、プレイヤーとして挫折したり困難に押し潰されそうになっている主人公と仲間たちの葛藤。そして勇気と友情がもたらす勝利、という不滅のテーマ性でしょう。 そんなテーマに風変わりなファンタジー性をプラスした『少林サッカー』(2001年)は、スポ根やコメディ、ラブストーリーとさらにはダイナミックなアクションまで盛り込んだ贅沢な一作てす。本格的なサッカーの醍醐味は、「筋書きのない」方にお任せで。暑苦しいくらいに笑える荒唐無稽な物語が、映画としてスポーツを楽しむ魅力のひとつを教えてくれます。 一方で「事実は小説より奇なり」という、リアルなエピソードをスポーツエンターテインメントにまとめ上げたのが『クール・ランニング』(1993年)。雪が降らないジャマイカのボブスレーチームが、冬季オリンピックに挑むという荒唐無稽な物語は、しっかり実話。主人公たちの悪戦苦闘ぶりがとにかく笑えます。 

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ファッション好きに聞かれた時の答え『プラダを着た悪魔』

『プラダを着た悪魔』
©20th Century Fox/Photofest/Zeta Image

作品中でヒロインが着ていたファッションが、ちょっとしたブームを巻き起こす……それもまた、映画というエンターテインメントが持つ「影響力」のひとつかもしれません。そんな映画の力と、老舗高級ブランドのカリスマ性が合体したのが『プラダを着た悪魔』(2006年)です。 こうした作品の成功の鍵を握るのは、作中のキャラクターに観る側がどれだけ感情移入できるか、あるいは共感できるかということ。本作では、ダサくても十二分にキュートなアン・ハサウェイと、できる女オーラが半端ではないメリル・ストリープが、圧倒的な女性たちの支持を受けたのでした。 ファッションはもちろん、未熟で失敗ばかりしていた女の子が素敵な女性へと成長する姿にもきっと、多くの若い女性が刺激を受けたのではないでしょうか。

子供好きに聞かれた時の答え『ギフテッド』

ある意味、逆説的と言えるかもしれません。映画に登場する魅力的な子供とは、往々にして小生意気でいたずら好き。大人のいうことはあまり聞かないヤンチャ系のほうが、純真無垢で優等生タイプよりもおそらく多いのではないでしょうか。 けれどそんな子供たちが頑張るからこそ、物語は生き生きと輝きだし、大人もまた感情移入することができるのかもしれません。 そんな子供の魅力を思いきり子供好きと語り合ってみたくなるのが、2017年に公開された『ギフテッド』です。ちょっと生意気だけれどとても愛らしい天才少女と、彼を引き取ったうだつの上がらない叔父が本当の「家族」になっていく姿が、とても感動的に描かれています。 とにかく可愛い!としか形容しようがないヒロイン、メアリーを演じたのは2006年生まれのマッケンナ・グレイス。撮影中はおそらく7、8歳くらいでしょうか。ナタリー・ポートマン級に将来が楽しみな女の子です。

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料理好きに聞かれた時の答え『料理長(シェフ)殿、ご用心』『レミーのおいしいレストラン』

『レミーのおいしいレストラン』
© DISNEY/zetaimage

美味しいものを食べることは、幸せになること。幸せを求めたり与えたりする物語は、映画にとって極上の素材。だから料理を題材にした映画を観るのも、とっても幸せ。そんな三段論法をあえて唱えてみたのは、このジャンルにも秀作が数多くあるからです。 世界的にもヒットした作品、として料理映画の元祖と言えそうなのは、1978年に公開された『料理長(シェフ)殿、ご用心』。観ているだけでヨダレが出てくる高級料理の数々はもちろん、ミステリーとしても極上な出来映えはまさに贅沢!な逸品です。 もう一本、料理好きにぜひご賞味いただきたいのが、「料理長殿」から約30年を経て、2007年に話題となった『レミーのおいしいレストラン』。ネズミが料理を作るという反則技を、ディズニー/ピクサーがしっかり美味に仕立て上げました。 どちらも傑作。ですが、空腹時には観ないほうがいいでしょう。

韓流映画好きに聞かれた時の答え『新感染 ファイナル・エクスプレス』

新感染
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ジャンルや切り口、演出に至るまで、韓流映画の多才ぶりには定評があります。サスペンスからサイコミステリー、恋愛ファンタジーはもちろん怪獣映画まで、さまざまなヒット作をこれまで生み出してきました。 成熟しきった感のある韓国の映画産業ですが2016年、衝撃的な作品が登場してまたたく間に世界各国で話題となりました。原題は『TRAIN TO BUSAN』ですが、邦題は『新感染 ファイナル・エクスプレス』。ちょっとダジャレが絡んでいるものの、作品の本質がダイレクトに伝わって来る名タイトルです。 韓国映画としては珍しいゾンビもののヒット作品というキワモノ的興味だけでなく、人間ドラマとしての完成度にも定評あり。「舌の肥えた」韓流映画ファンとともにマッコリ片手に語り合うには、最適の一本と言えそうです。

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邦画ファンに聞かれた時の答え『君に届け』

「純愛青春ラブストーリー」を題材にした少女漫画は、世界的に見てもユニークな日本独自のジャンルだと言われています。もともと女子高校生から若いOL世代に向けて発信されたものがほとんどですが、アニメや映画などに映像化される流れの中で、年齢だけでなく性別まで超越して支持される作品も少なくありません。 今、そうした胸キュン系邦画ファンと語り合うのにおすすめの作品と言えそうなのが『君に届け』です。2006年に別冊マーガレットでスタートした原作はコミック化されるとともに記録的な勢いで発行部数を伸ばし、2017年11月に123話でついに連載を終了。2018年3月に、コミック最終巻・第30巻が発行されます。アニメ版もヒットするなど、広いファン層を獲得してきました。 クラスに馴染めず悩んでいる女子高校生が、友情と恋を通して成長していくこの物語が映画化されたのは、2010年のこと。ヒロインは多部未華子。長い黒髪に白い眼差しがちょっと不気味系の通称「貞子」を熱演しています。明るく闊達な人気者役・三浦春馬との恋愛模様はもちろんですが、夏菜と蓮佛美沙子演じるクラスメイトとの友情が、ひときわ感動的なのです。

映画友達がどんどん増えていくかも!?

いかがですか? 今回ご紹介した20作品は、映画鑑賞という趣味を通して、新しい友人や恋人作りや、仕事上の人脈を広げるお役に立ちそうでしょうか? 新しい出会いは、また違った映画の面白さを教えてくれるかもしれません。素敵な「映画友達の輪」をぜひ、作って下さい。