2018年3月8日更新

宮崎あおい主演、ドラマ『眩(くらら)~北斎の娘~』の魅力に迫る!【再放送記念】

第72回文化庁芸術祭テレビ・ドラマ部門で大賞を受賞した『眩(くらら)〜北斎の娘〜』。「登場人部の所作・言葉遣いの演出が素晴らしく完成度が高い」と評されたドラマの見どころを紹介します。

文化庁芸術祭テレビ・ドラマ部門大賞受賞作『眩(くらら)~北斎の娘~』が再放送

第72回文化庁芸術祭テレビ・ドラマ部門で大賞を受賞した『眩(くらら)~北斎の娘~』が2018年3月9日に再放送されます。 直木賞作家・朝井まかての小説を実写映像化した同作は、初回放送時から話題を呼び、今回が3度目の放送となります。 この記事では、まだ1度も視聴していない人はもちろん、すでに視聴済みの人にも注目してほしい、名作ドラマ『眩(くらら)〜北斎の娘〜』の見どころをまとめてみました!

『眩(くらら)~北斎の娘~』のあらすじ

アメリカの有名雑誌で「この千年でもっとも重要な功績を残した100人」に日本人で唯一選ばれた、天才絵師の葛飾北斎。『眩(くらら)〜北斎の娘〜』では、その北斎の三女・お栄の半生が描かれます。 物語は、ある絵師と夫婦になっていた北斎の娘・お栄が、家庭に入る人生よりも絵を描く人生を選び、父の元へと帰ってくるところから始まります。ですが、父・北斎は「超えられない高い壁」として立ちはだかり、お栄は苦しみや悩みを抱えることになります……。 そんなお栄の心の支えとなるのが、北斎の弟子・善次郎。お栄は自身の思いを善次郎に話すことで、整理をつけていました。 北斎のそばで絵の手伝いをしていたお栄は次第に、「絵師として」北斎に欠かせない存在となっていきます。北斎が高齢で体を壊し、筆を握るのもままならない状態になってからは、お栄が「北斎の影」として絵を描き続けました。 時は流れ、善次郎も北斎もこの世を去ってしまいます。そして60歳を過ぎたお栄は、ある真実に辿り着きます。 北斎の娘、お栄は、一体どんな真実にたどり着いたのか?

NHKの本気!『眩(くらら)~北斎の娘~』には実力派俳優が集結!

お栄/宮崎あおい

『眩(くらら)〜北斎の娘〜』で主演を務めるのは、名実ともに日本を代表する女優・宮崎あおい。大河ドラマ『篤姫』でも主演を務めた彼女が、「父・北斎を陰ながら支える、お栄」をどう演じるのかに注目です。

池田善次郎/松田龍平

あいだ、あきましたm(__)m はじめますね

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主人公・お栄の心の支えとなる、北斎の弟子・善次郎を演じるのは、松田龍平。松田が主演した映画『舟を編む』では宮崎との爽やかな恋模様でファンを魅了しましたが、今回のドラマではどういった関係性を築いていくのでしょう?

葛飾北斎/長塚京三

江戸の天才絵師・葛飾北斎を演じるのは、『ナースのお仕事』シリーズでもお馴染みのベテラン俳優・長塚京三。実力派俳優がどのように「北斎が年齢を重ねて思うように筆を操れなくなっていく姿」を演じるのかも楽しみです。

文化庁芸術祭で大賞を受賞!

『眩(くらら)〜北斎の娘〜』は冒頭でも紹介したように、平成29年度(第72回)文化庁芸術祭テレビ・ドラマ部門で大賞を受賞しました。同作は放送直後の反響も大きく、ネットでは「感動した」「芸術の素晴らしさを丁寧に描いた作品」といった声があがっています。 また、ドラマの内容と共に、「『篤姫』のときよりもさらに演技が上手くなってる」と宮崎の演技を高く評価する意見もネットで多く見うけられました。しっかりと作り込まれた内容に、主演女優が魅せる圧倒的な演技が賞を取った確固たる理由と言えるでしょう。 なお、同賞ではこれまで土曜ドラマ『64(ロクヨン)』『おやじの背中』をはじめとする良質な作品が選出されています。

『眩(くらら)~北斎の娘~』の誕生のきっかけ、実際のお栄と北斎はどんな人だったのか?

女性 フリー画像

『眩(くらら)〜北斎の娘〜』は、原作者の朝井まかてが葛飾応為(お栄)の代表作「吉原格子先之図」を、たまたま訪れた展覧会で見かけたことがきっかけで描かれました。 父・北斎に比べて資料が少なく、謎の多い応為に興味を持った朝井は、応為の研究者や、小説家・黒川博行の妻で日本絵師の黒川雅子などに取材を行ったそうです。 こうして取材から得た情報と、朝井がお栄が描いた作品から感じたイメージを合わせて、『眩(くらら)〜北斎の娘〜』を書き上げました。同作を書くきっかけとなった「吉原格子先之図」は、本書の装丁に用いられています。

また、映画『合葬』の原作者でもある杉浦日向子も、お栄に関する漫画を手掛けており、この作品は、2015年に『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』の原恵一によってアニメ映画化されています。 また、本作でお栄を演じたのは杏、葛飾北斎役を演じたのは松重豊、善次郎役を演じたのは濱田岳です。『眩(くらら)~北斎の娘~』でお栄に興味を持った方は、こちらの作品も合わせて見てみるのも良いかもしれませんね!

ドラマ『眩(くらら)~北斎の娘~』は何が凄かったのか?5つのポイントから徹底解説!

男の子 子供 驚き どんでん返し フリー画像

さて、非常に高く評価されているドラマ『眩(くらら)〜北斎の娘〜』ですが、いったい何がそんなに凄かったのか?ここでは5つの切り口からその魅力を紐解いていきます!

①美しい色が織りなす映像がすごい!

『眩(くらら)〜北斎の娘〜』には4Kと呼ばれる映像技術が使われており、その映像美も視聴者から高く評価されています。4K技術は色の明るさのコントラストがくっきりとわかるもので、映像から「温度や匂い」までも伝えることもできると言われています。同作でもそれを感じられるシーンが多くありました。 ドラマ内での遊女屋のシーンでは特にそれが顕著に見られ、「魅力的な色によって異世界に来た」ような感覚になります。他にも鮮やかな色が魅せる美しい映像が際立つシーンがあるので、ぜひチェックしてみてください。

②映像美を際立たせる音楽がすごい!

『眩(くらら)〜北斎の娘〜』では、4Kを駆使した美しい映像を旋律豊かな音楽がさらに際立てています。ピアニストの稲本響(いなもとひびき)が音楽を担当しました。 稲本は世界屈指のオーケストラ・ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のトップメンバーとも共演した経歴もある一流ピアニスト。作曲家・音楽監督としても数々の功績を残しています。 稲本は奥田瑛二が監督を務めた映画『長い散歩』でも音楽を担当し、同作は「モントリオール世界映画祭グランプリ」でグランプリ、エキュメニック賞、国際批評家連盟賞の3冠を受賞しました。

③宮崎あおいの表情がすごい!

宮崎あおいの演技が素晴らしい評価を受けたのは前述したとおりなのですが、そのなかでも特に注目してもらいたいのが「絵を描いているときに見せる宮崎の表情」です。 お栄が自分の納得のいく「色」を作品に出すために打ち込み、考え込む表情がとても味わい深い雰囲気を醸し出しています。 宮崎はプライベートでの趣味が編み物などの「ものづくり」であり、今回の演技でも、その宮崎自身の芸術家としての感性が活かされていたのではないでしょうか?ちゃきちゃきとした蓮っ葉な女性を演じる宮崎は本当に素敵で力強いです。

④長塚京三の「儚い色気」がすごい!

今回、長塚京三は葛飾北斎の晩年までを演じました。北斎は高齢で体の自由がきかなくなっていき、筆すらもまともに握れない体になります。 史実でも、死の床で「天があと5年の間、命保つことを私に許されたなら、必ずやまさに本物といえる画工になり得たであろう」と言い残したと言われる北斎だけに、その儚さは実にじれったく、儚さを感じさせます。 その上で、長塚演じる北斎は儚さのなかにも、消えゆく色気さえたたえています。 また、お栄が父・北斎に抱く強い気持ちも魅力的で、病気で筆が握れなくなった北斎に「今まで満足なものを1つでも作れたことがあるのか」と伝える場面は、きっと、あなたの胸にも刺さることでしょう。

⑤松田龍平の「大人の余裕」を感じさせる色気もすごい!

つってやる!

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『舟を編む』『探偵はBARにいる』などで朴訥であるのに、うちから色気を醸し出してきた松田龍平。今回の作品でも、その色気を遺憾なく発揮しています。 「越えるにはあまりにも大きな壁である天才・北斎」に対して葛藤を抱える、お栄。そんなお栄の心を受け止める松田演じる善次郎は、とても安心感のある存在なのですが、その安定ぶりか「余裕ある大人の色気」を感じることができます。 お栄と善次郎のどこか危うく脆い関係性を、『舟を編む』で夫婦を演じた宮崎と松田がどのように演じるのかも見どころです。

脚本、映像、音楽、役者……すべてが素晴らしい

脚本、映像、音楽、役者……とすべてに力が込められた、同作の魅力と見どころが伝わったでしょうか?これから初めて『眩(くらら)〜北斎の娘〜』を観賞する人には、これら全てを大まかに捉えて観てもらうと、より面白く観賞できると思われます。 1度観たことのある人は、宮崎あおいの表情、4Kで彩られた映像の美しさ、音楽などの細かい描写に注目してもらうと、1度目に観たときとはまた違う面白さがきっとあるはずです。 ドラマ『眩(くらら)〜北斎の娘〜』は、3月9日(金)午後10時から、NHK総合で再放送されます!