『あなたには帰る家がある』が視聴者に支持されるワケ。原作の結末からドラマの最終回を予想!【ネタバレ】

2018年6月25日更新

1994年に山本文緒によって書かれた長編小説をもとにTBSがドラマ化。中谷美紀が(不倫)サレ妻となり、もう1組の夫婦や自分の夫と対決していく姿がコメディタッチで描かれ人気を博しています。今回はドラマと共に原作の内容にも触れ、その魅力に迫ります。

新たな大人ドラマ『あなたには帰る家がある』とは?

2018年4月よりTBSで放送されているドラマ『あなたには帰る家がある』。 原作は1994年に刊行された、山本文緒による長編小説です。2003年に一度BSフジにてドラマ化され、2017年にはワーサルシアターにて舞台化されました。果たして2018年版のドラマではどのように映像化されているのでしょうか? こちらの記事では原作のネタバレについても触れていますので、結末を知りたくない方はご注意ください!

これまでの詳しいドラマのネタバレはこちらから

事情の違う2組の夫婦が出会うことでドラマは始まる

1組目の夫婦:佐藤真弓/佐藤秀明

佐藤真弓(中谷美紀)と佐藤秀明(玉木宏)は結婚13年目の夫婦。 少々雑な真由美と小さなことが気になる秀明は、お互いのグチを共通の友人に漏らす日々。娘の中学受験を終えた事をきっかけに真弓が職場復帰したのはいいのですが、その頃から夫婦の微妙なすれ違いが始まります。 そしてある日夫の秀明が不倫している事に真弓は気がついてしまうのでした。

2組目の夫婦:茄子田綾子/茄子田太郎

茄子田綾子(木村多江)は、横柄な態度で周りを困惑させる茄子田太郎(ユースケ・サンタマリア)の献身的な妻。 周囲からもひんしゅくを買うような人間なのに、その太郎の言うことに文句も言わず大人しく従う専業主婦でしたが、秀明と出会ったことで少しずつその関係が崩れていきます。

不倫ドラマだけど何故か笑えてスカッとする!?

夫や妻の不倫。セクハラ・モラハラ夫。不倫相手は暴走し、自宅に乗り込んでくる始末。 一歩間違えればドロドロしているだけの不倫ドラマとなってしまいそうですが、このドラマは何故かクスっと笑えたり、スカッとしたり。真弓のズバッと啖呵を切る姿や、秀明のオロオロとした情けなさを存分に活かした演出がスパイスとなり、画面に明るさをもたらします。 しかしそれだけでは終わらず、茄子田夫妻のキャラクターや演出はしっかりと恐ろしさを表してもいるので、見ている視聴者はハラハラとした気持ちや面白さなど、多面的な感情を持つことが出来る作品となっています。

夫婦のリアルな描写に思わず納得してしまう

視聴のターゲット層と考えられる女性たちが、日々感じているストレスや不満などを随所に散りばめているリアルさも人気の一因と考えられます。 例えば仕事に疲れているのは妻も夫も一緒なのに、当たり前のように夕飯の心配するのは妻。喧嘩の最中に立場が悪くなると、突然気持ちのスイッチをOFFにしてしまう夫に感じるストレスなど……。 原作が20年以上前の作品なので、現代のリアルさを持たせるため100人の既婚女性に事前リサーチをかけたというのが共感を呼んでいるポイントかもしれません。

視聴率が徐々に上昇しているのはハマる人が増えたから?

初回に9.6%をマークしたのち、上がったり下がったりをしてましたが、折り返し地点にきて視聴率が徐々に回復の兆しを見せ、「ザ・テレビジョン」の視聴熱でも放映後はたびたびドラマ部門のベスト10にランキング入りを果たしています。 共感を呼ぶリアルさと、俳優たちの好演、たまに突っ込みたくなるストーリーが相まってSNSやネットで度々話題になっていることが、視聴率回復につながっているのかもしれません。

『あなたには帰る家がある』原作とドラマにはいくつかの違いがある

結婚期間が1年半から13年に変更され、真弓の復帰した職種も違う

そのため、娘の年齢も赤ちゃんから中学生へと変化しています。また、ドラマで真弓が仕事復帰するのは旅行会社となっていますが、原作では生保レディとして仕事復帰する内容となっています。

秀明の部下の名前が変更され、浮気相手を知るきっかけも違う

高橋メアリージュン演じる秀明の部下の名前が“森永裕子”から“森永桃”となっています。また、原作では秀明に恋心を抱くキャラクターで、その森永経由で真弓は浮気の相手が誰なのかを知るのです。

佐藤家夫妻と茄子田家夫妻の絡み方や設定が少し違う

原作では真弓と秀明がケンカをきっかけに、お互いの収入対決をします。この勝負が軸となっているので、真弓も秀明も太郎との契約を躍起になって取ろうとするエピソードが。 真弓はシングルマザーと嘘をついて太郎に近づき体の関係が持てるか悩みますし、秀明は太郎の父親に近づき契約を取ろうとすることで綾子の秘密を知ることとなります。

【ネタバレ注意】原作のクライマックスがドラマの中盤にきている

ドラマの6話の、綾子が佐藤家に乗り込んできた後に太郎も現れ秀明にケガをさせてしまう!という一連のエピソードが、原作ではクライマックスとなっています。 また原作ではその場面が訪れるまで、真弓が秀明の夫だということを太郎は知りませんでした。

『あなたには帰る家がある』原作の結末からドラマ最終回を考察【ネタバレ注意】

原作では6話で語られた修羅場がクライマックスとなっているのですが、その後秀明は入院し、綾子は手紙を置いて家を出、その手紙を持った太郎が病室にいる真弓を訪ねてきます。手紙には綾子の秘密、“息子は太郎の子ではない”という事が書かれています。 そして真弓は秀明に「私、茄子田さんと寝たよ」と嘘をつくことで秀明の浮気を帳消しにし、主夫と大黒柱の立場を入れ替えて夫婦を続けていくことで原作は終わっています。 ところがドラマはすでに中盤で秀明は太郎にケガをさせられ、修羅場を迎えました。しかし綾子の秘密についてはまだ語られていません。その秘密はラストにかけて語られるのか?それとも別の秘密が茄子田夫妻にはあるのか?ドラマオリジナルの結末が用意されていると考えて良さそうですね。 また、ドラマの編成担当の方が「いい子に見えていた娘が、思いもよらないようなトラブルの元になっていく流れにしたかった」と語っていますので、娘の麗奈を気にしつつ、今後の展開を楽しみに待ちたいと思います。