2018年11月10日更新

なぜ『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』は最高傑作と評された?そのワケを徹底解説【ネタバレ注意】

2018年8月に公開された「ミッション:インポッシブル」シリーズ6作目、『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』。騙し騙されの147分間は世界中に最高の興奮を与え、シリーズ最高傑作と評されました。一体何がすごくて高評価なのか!?ネタバレ考察していきます!

『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』はファンを裏切らない!【シリーズ6作目にして再燃する挑戦心】

結論からいってしまうと、『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』が高く評価されるワケは、世界中のファンにマンネリを感じさせず、それと同時にシリーズ作品ならではの「お馴染み」を、ほどよく散りばめたところにあると筆者は考えます! 本作には、シリーズ第6弾にしてさまざまな「初めて」が盛り込まれています。 たとえば監督は、前作『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』でメガホンをとった、クリストファー・マッカリー。このシリーズとしては初めて、2作連続でメガホンをとっています。 物語が「ローグ・ネイション」からの続編になっていることも、これまでのシリーズにはない挑戦です。イーサン・ハント(トム・クルーズ)を苦しめた「シンジケート」の黒幕、ソロモン・レーン(ショーン・ハリス)が不気味感を増しつつ再登場となりました。 より「本物」を目指すためにCGを使用することを極力避け、トム・クルーズ自らがスタントも行うことは過去にもありました。しかし今回は難易度・危険性ともに最高レベルのアクションを、彼自身の希望で初挑戦しているのです。 今回は、様々な視点から『ミッションイン:ポッシブル/フォールアウト』の魅力にネタバレ込みで迫りたいと思います!

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「3」と前作は必ず見ておこう!【大人気メンバーは続投】

ミッション:インポッシブル/フォールアウト
© 2018 Paramount Pictures. All rights reserved.

これまでずっとイーサンを見守ってきたルーサーは、本作でも大活躍。本当は1作目で殺されるはずのキャラだったそうですが、トムのたっての希望で延命。今回は第1のミッション中に一瞬ドキっとする展開もありましたが、なんとか生き延びてくれました。

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『ミッション:インポッシブル3』で初登場、第4弾からは「現場要員」としてイーサンらとミッションを遂行してきたベンジーも、相変わらずの天然ぶりでクスっと笑わせてくれます。 演じているサイモン・ペッグ、実は「シックスパック」と呼ばれる鍛え抜かれた身体の持ち主だとか。次回作ではいよいよ、半身裸の肉弾戦を見せてくれるかもしれません。 このふたりをはじめ、多くのキャストやスタッフがまるでファミリーのように心を通わせ、力を合わせて作り上げた『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』。 なぜジュリアとイーサンは、幸せな結婚生活に終止符を打たなければならなかったのか?「シンジケート」ってどんな組織?まだ観ていない人は、ラストシーンでめいっぱい感動するために、「3」と前作「ローグ・ネイション」だけはしっかり予習しておきましょう!

第5作で人気爆発!イルサが慣例を破って再登場

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MI6所属の凄腕美人エージェント、イルサ・ファウスト(レベッカ・ファーガソン)は、変わらずクール・ビューティーに磨きをかけて再登場!ヒロイン格の美女が2作続けて出演するのも、シリーズとしては初めてなのだとか。 再会シーン、イーサンとイルサのやりとりのちょっとしたギクシャク感は、ふたりの微妙な関係を想像させます。それにしてもふたりとも、立派なツンデレ属性の持ち主だったんですね。 公開時に“シリーズ最高傑作”と評判になった「ローグ・ネイション」の魅力的なエッセンスが、これほど多彩に散りばめられているのですから、面白くないワケがありません。 もちろん今回のミッションも困難きわまりないもの。核兵器による未曾有のテロ計画を阻止するために活動するさなか中、IMF(インポッシブル・ミッション・フォース)の仲間に犠牲者が出てしまいます。

第1のミッションに失敗!核兵器テロの危機が勃発

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第1のミッションは、「盗まれたプルトニウムの奪還」でした。イーサンは、ルーサー・スティッケル(ヴィング・レイムス)、ベンジー・ダン(サイモン・ペッグ)らIMFの仲間たちとともに、ベルリンで非合法な買い手を装って東欧マフィアとの偽装取引を試みます。しかし、突然襲撃してきた何者かにプルトニウムを横取りされてしまいます。 物語の冒頭、イーサンが見る悪夢は「フォールアウト」のテーマそのもの。ジュリアと結婚を誓う場で神父が投げかける毒を含んだ数々の「誓い」は、イーサン自身の心にわだかまる人生の迷いでもあります。 その迷いを突くかのようにイーサンは常に悩ましい選択を迫られ、その選択のもたらす結果に苦悩することになります。襲撃された時も、イーサンは人質にされたルーサーを助けようとして、プルトニウムを奪われてしまうのでした。 未曾有の核テロにつながる重大事態。奪還を決意する彼らの前に、CIA長官のエリカ・スローン(アンジェラ・バセット)が現れ、彼の行動を監視するために敏腕エージェント、オーガスト・ウォーカー(ヘンリー・カヴィル)を同行させます。それにしてもIMFとCIA、あいかわらず信頼関係が低すぎですね。

トム待望のHALOジャンプに初挑戦【桁違いなアクション】

プルトニウムを狙っているのは、前作で壊滅したはずのテロ集団「シンジケート」の残党でした。「アポストル」と名乗る組織の目的は、核兵器の製造。計画を阻止するために、イーサンたちはフランス・パリに乗り込みます。 極秘の潜入作戦ということですが、乗り込み方は超ド派手。軍が使う「HALO(ヘイロー)ジャンプ」と呼ばれるパラシュート降下を試みます。日本語では「高高度降下低高度開傘」と呼ばれるもので、落下速度は最高時速320kmに達するそう。 もともとトム自身が熱望していた演出ですが、理想的な光の中で撮影するために、リハーサルやテストを含め100回以上も飛んだ(落ちた?)そうです。本気度合いが違います!

妖しい美女ホワイト・ウィドウの素顔とは【魅惑のキーマン】

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パリでのミッション、アポストルの幹部を装うイーサンに、ふたりのキーウーマンが絡んできます。そのひとりが前作からの続投でイルサ。そしてもう一人が、プルトニウムの売買を仲介している「慈善事業家」ホワイト・ウィドウです。 ホワイト・ウィドウ(ヴァネッサ・カービー)は清楚さと妖艶さを併せ持った、妖精のような美しさが印象的。表向きは慈善事業家ですが、明らかに一筋縄ではいかない「大物」の貫禄を漂わせています。

ソロモンを巡ってパリ市街を縦横無尽。見たことのない壮絶チェイス

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そんなふたりの美女との「関係」でも、イーサンは再び苦渋の選択を迫られることになります。ウィドウがプルトニウムとの交換条件として提示したのは、なんとイーサンにとっての宿敵、ソロモン・レーンの引き渡しでした。一方、イルサはMI6の呪縛から逃れるために、彼を殺害しようとしています。 しかし、悩みながらもなんとかしてしまうのが、イーサンの素敵なところ。ここからパリを舞台に、IMF、ウィドウ軍団、パリ市警察にイルサが絡んだ複雑怪奇な争奪戦が始まります。 パリ市の全面的協力を得て撮影されたというカーチェイスは、圧巻!のひとこと。狭い路地を100km/h超で走るなど、息もつかせぬ迫力です。 究極は、凱旋門の周囲を巡る信号なしの交差点「ランナバウト」を逆走するシーン。ぶつからないのが不思議なくらいの混乱ぶりです。

活躍するのはもっぱらBMWのクルマ&バイク。懐かしい一台も。

過激なチェイスシーンの主役といえば、イーサンたちが乗り回すクルマやバイク。メインはBMWのモデルで、たとえば同社が誇るハイパフォーマンスな新型「M5」が登場しています。 パリでの逃走劇中、イーサンたちが途中から乗り換えたクラシカルなモデルは、BMWの5シリーズ。ただしこちらは、今から約30年ほど前の1980年代半ばに活躍したサルーンです。激しい運転に耐えているのもさることながら、あんなにぶつけまくってもったいない!と余計な心配をしてしまいました。 イーサンが乗るバイクも、BMWの最新モデル「R nine T Scrambler」。一方、イルサが華麗に操っていたのは、「F」系だと思われます。「ローグ・ネイション」でも激走していましたが、本当にバイクが似合う美女です。 ちなみにBMWからは、イーサンが作中で乗っていたM5をイメージした特別なモデルを発売中。価格は1964万円ナリ。

騙し騙され、どんでん返しの連続【1秒たりとも見逃すな!】

カギを握る最強ライバル【身近に敵あり!?】

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核爆発を起こそうとしている首謀者であり、反政府組織「アポストル」の親玉にあたるのがジョン・ラークなのですが、彼に関する情報は少なく、その存在は謎で包まれています。 そんな中、CIAが送り込んだイーサンの監査役でエージェントのオーガスト・ウォーカーが、CIA長官に「ハントこそがラークである」と報告するのです。 しかし、ウォーカーの正体こそがラーク。組織に従順で頑固なタイプかと思えば、実は超裏切り者! パリ上空からHALOジャンプをした際、ウォーカーが雷に打たれ死にかけたところをイーサンは危険を冒してまで救いましたが、実は一番の敵を救ってしまっていたんです!

IMF長官がまさかのチームに仲間入り!?

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前作では嫌味なCIA長官だったアラン・ハンリー(アレック・ボールドウィン)ですが、本作ではまさかのIMF新長官として大活躍を見せてくれます。 ロンドンにあるIMFの隠れ家で、長官はイーサンに対し「君がラークなのではと疑っている」と告げます。作戦から手を引くよう命じられたイーサンは、長官を殴り倒すと、レーンを連れて作戦を続行することに。 隠れ家に残ってレーンを見張ることを任されたウォーカーは、イーサン達がいなくなった隙にレーンに近づき「逃げるぞ」と言うのですが、このとき微妙な違和感を感じます。 ウォーカーがレーンの顔に手を伸ばすと……お馴染みの変装マスクによってレーンのふりをしていたのは、なんとベンジー! 罠にはめられたウォーカーは、自身がラークであることがバレてしまいます。これで万事解決!とはいかないのが「ミッション:インポッシブル」。 ウォーカーの仲間達によって隠れ家が襲われ、長官は殺害されてしまいます。せっかくイーサンとも仲良くなれたのに、切ないですね……。

高所恐怖症には耐えられないヘリチェイスと岸壁絶壁約600mの死闘

ロンドンでの大乱戦も虚しく、イーサンたちはソロモン・レーンをアポストルに奪還されてしまいます。 しかしそれも計算づく。行き先をキャッチした一同は、インド北部のカシミール地方にある難民キャンプに向かいます。目的は、そこにあるハズの核兵器を処分すること。もしもそこで核爆発が起きれば、世界人口の3分の1が依存している重要な水源が失われてしまう可能性があるのでした。 いよいよクライマックスです。多くは語りません。それでもルーサーたちによる爆弾の解体作業は緊張感たっぷり。そして、起爆装置を追うイーサンとジョン・ラークとのヘリチェイスは、美しい風景と相まって強烈なインパクトを感じさせてくれました。 この撮影のために、トムはヘリ操縦のトレーニングを受けたそう。スパイラルしながら降下していくシーンまで彼自身が操縦していたというから、その役者魂には本当に脱帽です。 最後の肉弾戦を繰り広げるのは、断崖絶壁に開けた岩の大地でした。これも特撮ではなく、実際にある高さ600mほどの岩棚で撮影されたのだといいます。あらゆる意味で高所恐怖症には耐えられない「高度」でドラマチックな、手に汗(冷や汗?)握る展開が待っています。

ファン熱望のジュリア降臨!そして、イーサンは心の底から笑った。

ミッション:インポッシブル/フォールアウト
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第4作『ミッション:インポッシュブル/ゴースト・プロトコル』で死んでいるのかいないのか、ちょっと曖昧な印象だったイーサンの元妻ジュリアは、やはり生きていました。しかも医師と再婚。充実した時間を送っています。 激闘の後に村と人類の危機を救ったイーサン。ですが、彼は自分が任務のためにジュリアを不幸にしたのではないか、と深く後悔し続けていたのでした。そんなイーサンのもとを訪れたジュリアのひとことが、物語の冒頭にイーサンが見た悪夢に対する答えになっていたように思えます。 あなたが皆を救った。あなたがいるから、夜も眠れる。 1人の大切な人を守り、仲間を助け、大勢の命を救う。イーサンが命を賭けてきたのは、そういう世界です。そしてジュリアから離れて以来、彼は初めて新しい大切なものを手にしたのだと思います。 ラストシーン。ジュリアと入れ替わるかのようにイルサがイーサンに寄り添います。その時のイルサのちょっとはにかんだような笑顔が抜群にキュート。他愛のないやり取りをかわすなかで、イーサンの最後のひとことが、なんだかとっても幸せそうでした。 笑わせるなよ。

『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』は文句なしに最高傑作!

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観る者全ての度肝を抜く最高のアクションと、お馴染みのどんでん返し劇でシリーズ最高傑作と評された、シリーズ第6弾『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』。 本作は、キャストを含めた作り手の熱量を感じることができる、文句なしの最高傑作といえるでしょう! 小ネタやキャスト、本作の魅力について知った上でもう一度、不可能すぎるミッションに冷や汗を流してみてもいいかもしれません!