女のリアルな本音、『ハンドメイズ・テイル』を観ればわかるって知ってた?【女子共感必至】
20代腹黒女子な私が最近『ハンドメイズ・テイル』に異様にハマってる
ハラスメントの種類も増殖し続けている現代に警鐘を鳴らしている、と名高いHuluプレミア『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』がやばい。キテいる。 海外ドラマの作品である本作の舞台となる世界で起きている出来事は、異常な描かれ方をしています。しかしながら、実は本作は現実世界で起きていることを少し誇張して描いているだけで、リアリティに溢れる点も多いのです。そんな世界の主人公、侍女の「オブフレッド」ことジューンと現代社会の女性は、まさに同じものと日々戦っていると言えるのではないでしょうか? そこで、本記事では『ハンドメイズ・テイル』にどハマり中の20代女子が、特に共感しまくった、ジューンの放送禁止単語炸裂な本音を漏らすエピソードを紹介しながら、彼女の言葉を借りて現代女性の“本音”を暴いていこうと思います。
『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』=重いわけではない!
あらすじ
環境汚染が深刻となり、その影響で女性の不妊率も上昇した近未来。アメリカは原理主義に支配された、架空国家であるギレアド共和国となっていました。そこでは、妊娠ができる健康的な女性は、不妊の妻をもつ政府高官である「司令官」の元に「侍女(ハンドメイド)」として配属されるのです。 本名を名乗ることを禁じられた彼女たちは、「オブ○○(司令官の名前)」と名付けられます。そして、読んで字のごとく司令官の所有物となり、不妊の妻に代わって彼の子を宿すことが課せられていました。 主人公ジューンもまた、夫や娘と切り離されフレッドの元に配属された侍女。不条理な世界で、彼女は自分の家族に再会することだけを考えて生き延びようとするのです。
ストーリーの重厚さに敬遠するべからず!真の魅力は痛快な本音に有り
『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』はシーズン1が10話で構成され、2018年8月29日よりシーズン2の配信が開始し、現在4話まで配信されていますが、もうとにかく続きが気になって仕方ありません。 本シリーズは2017年エミー賞において、作品賞をはじめとした主要部門含む最多8部門を受賞し、2018年エミー賞でも作品賞・主演女優賞・助演男優賞・監督賞・脚本賞など含む15部門20ノミネートされ、ゲスト女優賞、編集賞などを受賞。そう、まさにエミー賞総なめドラマといっても過言ではないのです。
ただこのドラマは一見、身分の高いものにとって「子供を産むための所有物」として扱われるという重苦しい宗教国家という世界観の中で、女性が抑圧されて酷い仕打ちを受ける、陰鬱な印象を持たれがち。しかし、だからといって本シリーズを敬遠しないでほしいのです。 なぜなら、ニコニコと「御身の前で」と宗教的な挨拶をしながら、内心Fワードを連発させる主人公の本音が痛快で、現代女性が思わず「わかるわかる」と共感してしまう要素に溢れているからです。 実際、筆者は中高一貫のカトリック女子校に通っていたわけですが(挨拶はマジで「ごきげんよう」だった)、ジューンのようなことを日々考えていました。そんな私が特に共感して、主人公を応援したくなったきっかけとなる本音エピソードを紹介したいと思います。
①出だしから口が悪すぎて笑う「上辺だけの友達」編
誰もが経験したであろう、本当は仲良くないのにペアになって仲良い振りをしている相手との“友情”。「◯◯さんって、▲▲さんと仲良しだよね」という具合に周囲から言われたりしませんか?(いや、全然仲良くないです) さて、『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』では、侍女は食材の買い出しなどを任されるわけなのですが、「一人で出歩いてはいけない」というルールがあります。そこで、外出時には近所の侍女とペアになって行動をしなければいけません。ジューンことオブフレッドにも、オブグレンというパートナーがいるのです。 買い出しに行く際にジューンは自身の家に仕える女中リタに「友達(オブグレン)を待たせたら失礼よ」とたしなめられます。そこで、「そうですね」なんて顔をしているジューンの本音がこちら。 「オブグレンは友達ではない。オブグレンはやたら敬虔なクソ女だとリタに言いたい」 敬虔なクソ女、ってすごいですよね。
②ナンパされた時とかに思うよね「男性の第一印象」編
日々、街やどこかで出会った人に対して主観的な印象を抱いてしまうことは男女共にあるでしょう。特に、ナンパとかで声かけられた時は相手の容姿を瞬時にスキャンして、スペックを分析します。 ジューンも同じように、自分の司令官に支える運転手であるニックを見て、挨拶をしながら冷静に以下のように分析するんです。 「彼は司令官のドライバー。女も支給されていない。孤独な男」 職業をしっかり見ているあたり、さすがですよね。そのあと、「ニックが自分のことをいつも見ている」、と彼が自分を意識していることを明かします。侍女として司令官に仕えながらも、女の部分を忘れたわけではない。そんな彼女の不屈の精神が伺えるシーンです。
③そんなものよりアレをよこせ!「女性はこれが欲しいんでしょ?発言」編
よく「女性はこういうものが好きだろう?」と、好みを強要されることがありませんか?なんか、銀色のハート形のチャームネックレスをやたらプレゼントしたがる人いませんか?それをあげれば絶対に女性が喜ぶと思っているのかな? 本当にそれが好きなのであれば別に大したことではないかもしれませんが (いや、プレゼントをくれること自体、ありがたいんだけど)、「女性はこれが好き」と決めつけられていることに疑問を抱いてしまいます。 ジューンもまた、オブグレンに「今日はオレンジが美味しそうよ。買うべきよ」と買い物中に言われるのですが、そんな時このような本音を心の中でたんたんと呟くのです。 「私はオレンジはいらない。今すぐ叫んでマシンガンを奪いたい」 超わかる、その感覚。
④シリアスリィ?「女性はこうあるべき発言」編
現代社会で生きている中で女たちが男から決めつけられることは他にもあります。そもそも、「女性とはこうあるべきだ」、という女のあり方論です。本ドラマでは、ジューンのような妊娠が可能な女性は捕らえられて、施設に収容されます。そこでは、“おば”という侍女の訓練担当がいるのですが、はじめに彼女から「不妊の妻の代わりに、自身が司令官との子供を宿す器になること」の尊さを説かれます。 そのアイデアの馬鹿馬鹿しさたるや、と思いジューンの側にいたジャニーンという少女がこんな本音を漏らします。 「マジで?相当イカれてる」 時代は常に変容しています。例えば一昔前は女性の幸せが「結婚」と言われて、誰もが一定の歳になった嫁に行くことが当たり前でした。しかし、今は「結婚」も「出産」も選択肢の一部であって、女性たちは各々にとっての“幸せ”を考えたうえで、“選択”できるのです。 「女性がこうあるべきだ」という固定観念のようなものを、このご時世で貫かせようとしたり、説いたりすれば「マジで?」って思われても当然でしょう。
⑤努力が水の泡「いろいろ初期化される」編
さて、最後にご紹介するのが汎用性ナンバーワンのこの台詞「クソッ!(ファック!)」 です。ジューンは劇中で何回かこの言葉を口に出しますが、最も印象的だったのは以下のシーン。 先述の通り、クソ女と散々罵っていたオブグレンと、実はその後打ち解けるジューン。ようやく彼女を攻略できたと思いきや、オブグレンがある事件に巻き込まれてしまったせいで、“別のオブグレン”がきてしまったのです!それを知ったジューンの一言が「クソッ!(ファーック!)」 。 例えば、職場でようやく少し頭の固いお局さんと打ち解けたかと思ったら異動になって、次にきた上司もまた厄介なやつだった時とか、まさにこんな感じですよね。最悪だ……。
ジューンが自由と希望に向かって猛ダッシュなシーズン2は現在Huluで独占配信中
さて、本作ではこんな本音炸裂な主人公ジューンが愛娘に再び会うためにストレスフルな世界で生き延びようと大奮闘!現代社会で生きるしんどい私たちだからこそ、時にはFワードを吐きながらも頑張る彼女の身を案じてならないのです。しかも、なぜか司令官と運転手からモテモテの三角関係が発生したりと、ジューン様様な激アツ展開も見逃せない! 働く女性から母親まで、日常生活で度々出てくる“女の本音”を代弁してくれるHuluプレミア『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』。シーズン1はもちろん、生きる希望を見出し、世界に少しずつ抗いはじめて希望に向かって猛ダッシュなシーズン2も見逃せません。 ストレスフルな社会で生きるあなたも、本作を見始めたらきっと手に拳握りながら思ってしまうはず! 「いいぞ、ジューン!もっと言え!」
Huluプレミア「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」シーズン1~2 Huluにて独占配信中 クリエイター:ブルース・ミラー 監督:マイク・バーカー、カリ・スコグランド 原作:マーガレット・アトウッド 「侍女の物語」(早川書房) 出演:エリザベス・モス、イヴォンヌ・ストラホフスキー、ジョセフ・ファインズ、マックス・ミンゲラ、マデリーン・ブルーワー、アレクシス・ブレデル、アン・ダウド 他 The Handmaid’s Tale © 2018 MGM Television Entertainment Inc. and Relentless Productions LLC. All Rights Reserved.
提供:Hulu