2020年11月26日更新

来秋新ドラマ『日本沈没ー希望のひとー』、半沢直樹のバトンを受けるのは物議を醸す話題作!?

『日本沈没-希望のひと-』 サムネイル

来秋放送が決まった小栗旬主演の新ドラマ『日本沈没ー希望のひとー』。アニメ『日本沈没2020』が話題になったこともあり、その内容が注目を集めています。前作よりさらにスケールアップされる世界観とは一体……。物語のあらすじやキャストを紹介していきます。

目次

日曜劇場新ドラマ「日本沈没」小栗旬主演で名作SFをリメイク!

2006年に公開し、その衝撃的な内容が大きな話題となった映画『日本沈没』。その超大作がリメイクされ、2021年秋にドラマ作品となって帰ってきます。 主演は大人気俳優の小栗旬。今や若手俳優が憧れる存在の彼は、今回もリアリティのある演技で私たちを楽しませてくれる間違いなしです。 『日本沈没』の原作は1973年に発表された同名のSF小説。発表されてから現在まで長きにわたって愛されている作品で、2020年にはアニメ作品も制作されています。 アニメ『日本沈没2020』は夏にNetflixにて配信が開始され、冬には劇場版『日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-』が公開。アニメ作品として新しく構築された物語が大きな話題となっています。 たびたびリメイクされ大ヒットを飛ばしている「日本沈没」。今回の作品にも期待が高まります!

令和によみがえる「日本沈没」、その舞台設定は?

今回の『日本沈没ー希望のひとー』は2023年の東京を舞台に織りなす物語。 小栗演じる天海啓示は、出世に野心を燃やす環境省の官僚です。「日本未来推進会議」に参加する中で地震学者・田所が唱える列島沈没の予言を聞き、日本を守るべく極限状態のなかで奔走していきます。

『日本沈没ー希望のひとー』キャスト情報 主要メンバーは超実力派揃い!

小栗旬/天海啓示

主演を務めるのは小栗旬。彼が演じるのは、出世に野心を燃やす環境省の官僚・天海啓示という役です。 家族とともにアメリカで暮らしている小栗旬のスケジュールはかなり多忙。2021年公開予定のハリウッド映画『ゴジラVSコング』への出演だけでなく、2022年に放送予定の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で主演を務めることも決定しています。 この小栗旬の多忙なスケジュールを見越して、ドラマ『日本沈没ー希望のひとー』は異例の早さでのクランクインとなりました。

杏/椎名実梨

ドラマ「花咲舞が黙ってない」シリーズや、ドラマ『偽装不倫』(2019年)など数々の作品で主演を務めてきた杏。 連続テレビ小説『ごちそうさん』(2013年)で夫婦役だった東出昌大と結婚しましたが、現在は離婚して3児のシングルマザーです。 そんな彼女は週刊誌サンデー毎朝の女性記者・椎名実梨を演じます。

香川照之/田所雄介

歌舞伎役者の出身でいまや実力派俳優として名を馳せている香川照之は、原作屈指の人気キャラクター田所博士を演じます。 ドラマ『半沢直樹』(2020年)での活躍が記憶に新しい彼は、その撮影期間中に今回の『日本沈没ー希望のひとー』のオファーを受けたのだそう。そのため作品中で「銀行沈没!頭取も沈……ヴォツ!」というアドリブを入れているんです。遊び心がある演技が素敵ですね。

松山ケンイチ/常盤紘一

経済産業省の官僚仲間・常盤紘一を演じる松山ケンイチは、作品ごとの役柄によって演技も外見も柔軟に変化させるカメレオン俳優です。個性の強い役を演じることが多く、日本のジョニー・デップとまで言われています。 主な出演作には大河ドラマ『平清盛』(2012年)、ドラマ『GANTZ』(2011年)、映画『みをつくし料理帖』(2020年)などがあります。

仲村トオル/東山栄一

総理大臣の東山栄一を演じるのは仲村トオル。彼は映画「ビー・バップ・ハイスクール」シリーズと刑事ドラマ「あぶない刑事」シリーズに、「トオル」という役名で出演して一躍有名になりました。 最近ではドラマ「家売るオンナ」シリーズや、映画『22年目の告白 -私が殺人犯です-』(2017年)などに出演しています。

原作は普及の名作SF、リアリティーを追求して日本を沈没させた!!

原作あらすじ【ネタバレ注意】

ここからは1973年に発表された原作小説のあらすじについて解説していきます! 舞台は197X年の日本。小笠原諸島の北に位置する小さな島が、一夜にして海底に沈んでしまうところから物語は始まります。現地調査に赴いた地球物理学者たちは、島付近の海底を見て驚愕。海底に走る奇妙な亀裂と乱泥流を発見するのです。 その後伊豆半島付近で地震が発生し、天城山が噴火。ある学者は“日本がなくなってしまう可能性”について言及しますが、周りは聞く耳を持たず……。しかし同じ考えを持つ者たちで集まり、極秘の調査が始まります。 調査の結果たどり着いたのは、“地殻変動により日本列島は最悪の場合2年以内に海底に沈む”という結論。日本中で巻き起こる巨大地震や噴火ーー。人々は残された時間でそれぞれの選択をしていきます。

世代を超えて愛され続ける原作『日本沈没』の魅力

原作小説は1976年に執筆されたにも関わらず、日本の未来を的確に予想しているのです。作品中ではまだ建てられていなかったはずの施設が、既に稼働しているものとして描かれています。 このように確実に未来が予想されている点からも、作品のリアリティの高さが評価されているのでしょう。 また作品中では、日本が沈没してしまうことについての科学的根拠も深く言及されています。実際に存在する理論と架空の理論が上手く織り交ぜられ、リアリティある考察が語られているのです。 原作小説が発表されたのは、日本の人口減少が始まった頃。人々が自らの生き方について見つめ直して考えた時代です。作品の中でも「どう生きていくか」が、深く問いかけられるテーマとなっています。

多様な媒体でリメイクされた「日本沈没」、どれも話題の大作揃い!

「日本沈没」は過去に何度も映画化やアニメ化されている名作。最初の映画化は1973年で、小説の発表と同年に公開されました。 その後翌年に連続ドラマ化、2006年には制作費20億円が投じられ再度映画化。当時の映画ランキングで初登場第1位となり、興行収入53億4000万円の大ヒットを記録しました。 2020年にはNetflixオリジナルアニメも配信。時代を経て語り継がれてきたこの作品のメディア化遍歴を見ていきましょう。

映画『日本沈没』(1973年)

1973年の冬に正月映画として公開された第1弾の映画『日本沈没』。監督に日本映画界の重鎮・黒澤明を迎え、4ヶ月という短い撮影期間で製作されました。 丹波哲郎や藤岡弘らが出演し、本作は1974年の邦画ナンバーワンヒットとなった本作は、アメリカでも『Tidal Wave』というタイトルで翌年に上映されています。

ドラマ『日本沈没』(1974年)

映画版と同時進行で製作されたドラマ版。映画の撮影現場にドラマスタッフが2台のカメラを持ち込み撮影を行なったそうで、映画で使用された映像素材が複数流用されました。 1974年10月からTBS系列で全26話が放送されたドラマ版は、とにかくキャストが豪華。当時は「キャストだけで費用1億円」と噂され、大きな話題となりました。

映画『日本沈没』(2006年)

2006年に公開された映画第2弾の『日本沈没』では、草彅剛や柴咲コウらが主要キャストを務めました。メガホンをとった樋口真嗣監督は、1973年に公開された映画『日本沈没』をきっかけに映画制作を志したとのことで、並々ならぬ熱意が伺えます。 この作品では登場人物の設定や役回りなどが前作と大幅に異なっており、監督自身も「リメイクというよりは原作小説の再映画化」と述べました。前作との違いを比べながら作品を楽しむこともできる作品です。

物議を醸した!?衝撃の問題作アニメシリーズ『日本沈没2020』

2020年7月に『日本沈没2020』と題され配信開始したアニメ版。2020年の東京オリンピック後に日本で起きた巨大地震のその後を描いています。主人公は中学3年生の歩で、物語は歩とその家族を中心に展開。 物語は全10話で、これまでのようなリアリティーを追求した世界観ではなく、意外性を重視したストーリーとなっています。賛否両論がわかれている作品でもあり、ネット上では物語を巡って数々の熱い議論を巻き起こしました。

【議論1】もはやフィクションではない災害の描写、被災者への配慮は?

前述したとおり、巨大地震が起こるところから物語は始まっていきます。巨大地震は日本が沈没するきっかけとなる大事な描写ですが、近年の日本は様々な災害に見舞われていることも事実。 そのシーンをフィクションとして捉えることが難しくなっている人も数多く存在しています。そんな人たちにとっては、いくらアニメ作品といっても耐えられない描写だったのです。 これから放送されるドラマ『日本沈没ー希望のひとー』の作品中でも、被災者への配慮は必要不可欠となる要素といえるでしょう。 現代では視聴者を傷つけることなく、リアリティーがありながらエンターテイメントとしても楽しめる作品が求められています。ただ単に激しいだけの演出は求められていないんですね。

【議論2】危機の中で明らかになる社会構造の闇、強調しすぎて「日本ヘイト」?

『日本沈没2020』ではもう1つ物議を醸した点がありました。それは物語の中で日本人が外国人を排斥するような描写があったこと。 いわゆるネトウヨと呼ばれている人たちはその描写を「日本ヘイト」と指摘し、日本を侮辱的に描いていると批判を繰り返したのです。ネトウヨというのは「ネット右翼」の略称で、主にインターネット上で右派政治思想に基づいた主張を展開する人のことを指します。 『日本沈没2020』の中で一部から「日本ヘイト」だと指摘された描写は、実際には多くの人にとって取るに足りないものでした。 しかしこの作品を再び描きなおすに当たって、無視することができない意見であることも確かなのです。来秋のドラマではこの点にも配慮し、作品を作っていかなければなりません。

懸念材料を踏まえ、新ドラマ『日本沈没ー希望のひとー』に求められるものは

数々の物議を醸したアニメ『日本沈没2020』。来秋新たに制作されるドラマ版はどのような作品が求められるのでしょうか。 アニメ版では災害が起こるシーンが派手に描かれ、被災者への配慮について意見がありました。一方で“原作に忠実な作品しか認めない"という考えを持った人たちも一定数存在するのが事実。 次のドラマ版ではそのバランスを中立的に取りながら、物語を進めていくことが必須となっているのです。このパラドクスについては多くのニュースサイトでも取り上げられており、今後の展開が関係者からも注目されています。 またアニメ版が「日本ヘイト」と話題になったことにより、「日本沈没」は一部の人たちから監視される作品となってしまいました。右翼的な批判を上手く交わせるかどうかも、作品成功の1つのキーポイントとなるでしょう。

『日本沈没ー希望のひとー』超大作の予感……!半沢超えなるか?

災害によって沈没していく日本を舞台にしたSF作品である『日本沈没』。紹介してきたように度重なる映像化やアニメ化を経ている本作は、次回のドラマ化も大注目されること間違いなしの作品です。 これから発表されていくキャスト陣や、スケールの大きさなど見所も多数。小栗旬、杏、香川照之などの迫真の演技にも期待が高まります。新しい顔ぶれでどんな物語が始まっていくのか、今からワクワクが止まりませんね。 様々な懸念点がある中で制作されるドラマ『日本沈没ー希望のひとー』ですが、その問題を跳ね除け『半沢直樹』が残した大ヒット記録を塗り替える作品となるのでしょうか。 衝撃的な内容から、批判なしで描くことが難しいと思われる「日本沈没」。リアリティーのある超大作になることを期待しましょう。