2022年7月1日更新

話題の中国版実写化『ヒカルの碁』をオタクライターが見てみたら本当に傑作だった【全員今すぐ見て】

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ヒカルの碁
©ほったゆみ・小畑健/集英社 ©BEIJING IQIYI SCIENCE & TECHNOLOGY CO., LTD.

あの『ヒカルの碁』がまさかの中国ドラマ化!しかしこれが大傑作だったんです

ヒカルの碁
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囲碁を題材とした日本の大ヒット少年漫画『ヒカルの碁』が、2020年に中国で実写ドラマ化されたって知っていましたか? ほったゆみ(原作)・小畑健(漫画)による『ヒカルの碁』は、コミックスの累計発⾏部数が2,500万部を超え、連載当時は日本のみならず世界中で囲碁ブームを巻き起こした名作です。漫画・アニメに詳しくない人でも一度はそのタイトルを耳にしたことがあるでしょう。 しかしながら、意外にも実写化はこれが初めて!製作が発表された時には、「あの名作を実写化するの?しかも日本ではなく中国で!?」と驚きの声が上がりました。 実際にドラマを見てみると、さらにびっくり。なぜなら、こんなにもアツくて面白いドラマだとは思わなかったから……!原作を知らない人や、囲碁を知らない人、「実写版って面白いの?」と偏見を持っている人にも「それが、めちゃくちゃ面白いのよ!」と全力で推したい傑作でした。 そんな中国ドラマ『ヒカルの碁』(原題:棋魂)が、ついに日本でも放送されることが決定しました。本記事では、実写化作品としてのクオリティ、ストーリー、登場人物の関係性という3つのポイントから魅力を解説していきます。

ブームはすぐそこまできてる!今注目のジャンル・中国ドラマとは

ここ数年、日本にはアジアドラマブームが到来中。韓国ドラマはもちろん、タイドラマや中国ドラマも大人気です。筆者は海外ドラマオタクなのですが、最近はアジアドラマばかり見ています! 中でも、特に中国ドラマの注目度はメキメキ上昇中で、SNSや雑誌などでもよく目にするようになりました。韓国ドラマの人気に迫る勢いで、ブーム直前と言っても過言ではないでしょう。 中国ドラマの魅力は、話数が多くてもどんどん見られてしまうストーリーの面白さ心揺さぶられる愛と友情美しい俳優・女優たちなど。そして何と言ってもスケールが壮大で、製作費も莫大なのが特徴です。例えば、大人気歴史ドラマ『大明皇妃』の総製作費は100億円。日本では映画の制作費用でも5億にも満たないものが多く、その煌びやかさや豪華さは文字通り桁が違います。 そんなすぐそこまでブームがやってきている中国ドラマですが、「歴史モノ」が多いイメージがあって、初心者は少しとっつきにくいのも事実。ですが、本作『ヒカルの碁』は現代を舞台にしていてストーリーもわかりやすいので、初めて中国ドラマを見る人の入門におすすめの作品なんです!

天才棋士の霊と出会い、囲碁棋士への道を歩みはじめる少年の物語【あらすじ】

1997年。小学3年生のシー・グアンは祖父の家で古い碁盤を⾒つけ、その碁盤に宿って千年もの間眠っていた南朝梁時代の天才棋士チュー・インの魂を目覚めさせてしまいます。 囲碁の基本的なルールも知らず興味もないグアンでしたが、「神の⼀⼿」を求めるチュー・インの願いに応じてしぶしぶ囲碁を打つと約束。偶然出会った天才少年ユー・リャンと対局し、チュー・インに言われるがままに碁石を置いて圧倒的に勝利します。 碁石の持ち方もわからない初心者丸出しのグアンに負けて、大きな衝撃を受けるリャン。一方、軽い気持ちで囲碁の世界に飛び込んだグアンは、囲碁に生涯を捧げる人々を目にして「自分にその覚悟はない」と逃げ出してしまい、チュー・インも消えてしまうのでした。 6年後。中学3年生になったグアンは、あるきっかけで再び囲碁を打つことに。初めて本当の意味で囲碁に触れた彼は、再び現れたチュー・インの応援を受けながら、自力で囲碁棋士への道を歩みはじめるのです。

視聴者からの圧倒的な高評価!中国国内でも受賞歴多数で異例の傑作に

ヒカルの碁
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本作の解説をしていく上で、まず伝えたいのが中国&日本の実際に見た人からの評価の高さ! まず、中国で圧倒的ユーザー数を誇り、あらゆる作品への口コミが寄せられるSNSサイト「Douban」にて、配信序盤から10点満点中7.2という高スコアを記録。その後も、エピソードを重ねるごとに評価は上がっていき、配信終了後には8.4というスコアを叩き出しました。スコアをつけた人の約50%が満点の5つ星を付けていて、一部のファンだけでなく多くの視聴者層が実際に面白いと感じています。 さらに、本作は中国で多数の賞を受賞。日本漫画の実写化としては、中国史上初異例の大ヒット作となりました。 ・2021年中米テレビ賞ネット配信ドラマ最優秀賞 ・人民日報デジタルマルチ配信賞 組織委員会より特別おすすめドラマ ・中国国家新聞出版広電総局より 2020年度第4期ネットコンテンツ最優秀賞 ・第五回金骨朵ネット作品大賞2020年度IP掘り出す賞 etc...

ヒカルの碁
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もちろん中国国内だけでなく、いち早く本作を視聴した日本の中国ドラマファンや原作ファンからも、「原作ファンでも納得の面白さなので、日本でも配信してほしい!」「クオリティが高すぎる、これまで見た中国ドラマでNo.1」と、絶賛の声が多数! リメイクした国の視聴者からも、原作の母国からも絶賛されるドラマって、これまでにあったでしょうか?まさに待望の日本上陸なので、絶対に見逃さないでほしい作品です。

原作ファンも大満足。実写版ドラマではクオリティ最高峰

ヒカルの碁
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本作の素晴らしいポイントは、原作の再現度の高さ、そして実写ドラマとしてのクオリティの高さ。本作では原作の面白さをそのまま受け継ぎ、ストーリーの軸や名シーンはそのまま再現した、クオリティの高い実写化を実現しました。 原作のヒカルに当たる主人公の名前は「光」と書いてグアン、アキラに当たる役は「亮」と書いてリャン、緒方に当たる役は「方緒」と書いてファン・シューと読むなど、製作陣が原作を大切にしていることが伝わってくる設定。 また、グアンが原作でヒカルが着ていたのと同じTシャツを着ていたり、ED曲が原作アニメの初期ED曲『ボクらの冒険』の中国語版だったり。ただ人気作品を映像化するのではなく、強い原作へのリスペクトを持って作り上げられていることが伝わってきます。原作を知っている人であれば、作中に散りばめられた原作要素を見つけるたびに、嬉しくなってニコッとしてしまうはず。

ヒカルの碁
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物語の舞台もうま〜く日本から中国に移されていて、本当に自然!時代もあえて2020年ではなく2000年前後にすることで、中国の視聴者が懐かしさを感じて物語に入り込みやすいように工夫されています。 もちろん変更を加えられている部分もたくさんありますが、「改悪」だと感じることが一切ないのが素晴らしいです。例えば、中盤からヒカルと仲良くなる和谷役に当たるホン・ハーは、原作と違ってすごくコミカルなキャラクターになっていますが、ドラマに笑い要素を加えて人気を獲得。また、原作では優しい棋院の先生がスパルタ系に変わり、それもまた良いスパイスになっています。 中国の視聴者には共感しやすく、原作ファンには違和感なく。実写化&ローカライズのお手本のような仕上がりで、大満足の作品でした!

大人の私も思わず涙した。アツくて泣ける、青春スポ根ストーリー

ヒカルの碁
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このドラマのジャンルを問われると、視聴した人全員が「青春スポ根ドラマだ!」と言うことでしょう。中国ドラマ『ヒカルの碁』には、囲碁のルールを全く知らない人も夢中にさせるアツさがあります!ここまで囲碁という競技を面白く魅せられるのか、と感動させられました。 特にただチュー・インに言われるままに囲碁を打っていたグアンが、囲碁に夢中になり、棋士としても人としてもぐんぐん成長していく姿はなんとも魅力的。数年にわたる彼の感情の変化が丁寧に描かれているので、感情移入させられます。純粋でひたむきで、努力家な主人公のことを応援せずにはいられません。

ヒカルの碁
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また、仲間の絆や、囲碁を愛する登場人物たちの思いや葛藤にも胸を熱くさせられます。主人公たちをはじめとする登場人物たちが目指すのは、あまりにも厳しいプロの囲碁棋士の世界。才能を開花させて羽ばたいていく者、どれだけ努力しても勝負で勝てずに夢を諦める者も。 思わず目頭が熱くなるようなシーンも多く、第2話でグアンにリベンジを挑んだリャンが再び負けて涙を流すシーンでは、リャンの囲碁に対する想いが伝わって来て、思わず筆者ももらい泣き……。 ストーリーの良さに加え、飽きさせずに話が進んでいくテンポ感の良さ、俳優陣の演技、ドラマとしてのオリジナリティ。原作を読んで展開を知っている人でも、のめり込んでしまう作品なのです。

白と黒。まるで碁石のような2人の関係性、あまりにも良すぎる……。

ヒカルの碁
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ドラマ『ヒカルの碁』の最大の魅力は、主人公のグアンと天才少年リャンの関係性です。 小学生の時、グアンに圧倒的な実力を見せつけられて負けたリャンは、グアンに勝つことに執着し、必死で努力します。やがてグアンがチュー・インの力を借りるのをやめて自力でプロ棋士を目指すようになると、今度はグアンがリャンを追いかけるのです。 まるで白と黒の碁石のように、性格も歩んできた人生も違う2人ですが、2人の間にあるのは仲が良いのとはまた違う精神的な深い繋がり。お互いに永遠のライバルであり、嫉妬心や闘争心を駆り立てられるかけがえのない存在なのです。この2人の関係性が本当に尊い!!

ヒカルの碁
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天才棋士の魂であるチュー・インも本作を語る上で欠かせない存在です。原作の藤原佐為(ふじわらのさい)は平安時代の天才棋士で超美青年。実写ドラマでは中国の南朝梁時代の天才棋士となっています。 このドラマ版のチュー・インというキャラクターがすごく素敵です。囲碁ができると分かれば嬉しそうにはしゃぎ、できないと分かれば悲しんで、意外に意地悪な一面もあり、人間らしい彼に対して愛おしさがこみ上げてきます。チュー・インとグアンの関係は、友人であり、師匠と弟子のようでもあり、良いコンビ。この二人の友情も、本作の大きな見どころの一つです。

大傑作すぎる中国ドラマ『ヒカルの碁』は7月中旬からTBSチャンネルで放送開始

ヒカルの碁
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日本の漫画を中国で実写化したドラマ『ヒカルの碁』は、原作ファンも満足の傑作!囲碁の魅力に目覚めた少年が、ライバルを追いかけながらトップを目指す姿に、胸がアツくなること間違いなしです。 本作は7/16(土)から、CS放送の「TBSチャンネル1 最新ドラマ・音楽・映画」にて日本初放送。3日間連続で全話が放送されるので、一気に楽しめてしまうので続きが気になってヤキモキということもありません! 7/16(土)午前11:00〜午後10:30[#1〜#13] 7/17(日)午前11:00〜午後10:00[#14〜#25] 7/18(月)午前11:00〜午後10:00[#26〜#36]

TBSチャンネル1は最短約30分ですぐに楽しめる!

有料多チャンネル放送のスカパー!では、TBSチャンネル1を含む約80チャンネルから、自分の好きなチャンネルを選んで楽しむことができます。本サービスは、動画配信サービスと違って録画ができるので、好きな時に何度でも、好きなだけ作品を楽しむことができちゃいます。 スカパー!は加入月は視聴料0円で視聴することができます。視聴可能な環境であれば、簡単なWEB登録から最短30分ほどで観られるので、詳しくは公式サイトをチェック!

提供:TBSテレビ