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映画館離れの原因?日本の映画鑑賞料金が高すぎる問題 

2017年7月6日更新

「映画館で観たいけど、料金がちょっと高いなあ」「DVDになってからでも良いかな、レンタルの方が安いし」なんていう会話、よく聞きませんか? 現在の映画館の入場料金はほとんどが大人1800円、3D作品になればプラスの料金がかかります。映画館離れの原因の一つと言われる日本の映画館料金事情についてまとめてみました。

60年前は63円!?日本の映画館料金の歴史

料金

映画産業の発展を目的とした日本映画製作連盟によると、1955年の映画料金は63円だったそうです。以降、1970~79年の10年間の間に324円から958円になり、2015年現在では1800円の料金設定になりました。

入場者数

1960年代前半にピークを迎え、1970年代前半にかけて減少、その後はほとんど横ばいを維持しているようです。この急激な増減の背景の一つとして、1964年の東京オリンピック開催に伴い一般家庭へのテレビの普及が要因として挙げられます。

入場者数の減少は映画館の運営維持にも繋がります。料金の値上げに大きく関係していると言えるでしょう。

日本は高い?世界の映画館料金事情

日本の映画館料金は世界の国々と比べて高いのでしょうか?比較してみましょう。(貨幣レートなどにより変わる場合があります。)

まず、やはり一番高いのは1800円の日本で、次いで、1700円前後のスイスやスウェーデンなどの北欧の国々が並んでいるようです。

アジアに目を向けると、こちらは大体1000円前後で鑑賞できるようです。

そして、世界の中でも最安値の設定になっている国はなんと、インドだそうです。ボリウッドなどでも注目されるインドが最も安いとは驚きですね。 平均は約320円程度とのことですが、一番安い映画館では約30円で鑑賞できるとか。

製作側と映画館の興行収入事情

CMなどで映画作品の興行収入がいくら突破したとかいう謳い文句を耳にする機会は多いでしょう。

現在の日本歴代最高興行収入は2001年『千と千尋の神隠し』です。次いで1997年『タイタニック』、2014年大ヒットの記憶も新しい『アナと雪の女王』と続きます。

日本全体の興行収入は活気を取り戻してきたと言われていますが、ヒット作の裏にはわずかな興行収入で打ち切られる映画も少なくありません。

一方では、シネコンの台頭によりミニシアターが窮地に追いやられるなどの問題も起きています。

高いお金を払って広告を見る…?

映画館での映画鑑賞料金が高いと言われる理由としては、金額そのものが高額なのだということの他に、料金に見合ったサービスが提供できていないということが挙げられます。

だいたいの映画館に行くと、映画本編の前に約10分ほど予告編や広告が流されます。既に高額な映画鑑賞料金を支払わされている上に、延々と続く広告を見させられるということに対して不満を持つ人もいるようです。

確かに映画館を経営したり、映画を製作・配給する上で広告収入は非常に大切でしょうが、観客の立場から見ると、自分の払った鑑賞料金で十分ではないか、という風に思ってしまうでしょう。

全国の映画鑑賞料金がほぼ一律の日本

日本ではレディースデー、メンズデーなどターゲットと曜日を限定しての割引はありますし、実際こういった日に行けばかなりの額が節約できることになります。しかし週に1回のそういった日を逃してしまうと通常料金の1800円を払わなければなりません。

例えばイギリスだと、映画館によってそもそもの料金設定が異なります。ほぼ同じ時期に新作映画を公開しても、A映画館では1300円、B映画館では800円という風に、値段が異なります。もちろんA映画館は大きなシネマコンプレックス、B映画館は単館系の映画館です。設備に違いはありますが、どちらも映画を大スクリーンで楽しむのには十分な環境が整備されています。

このように観客がニーズとお財布と相談して映画館を決めることができるということが日本でももっとできるようになれば、観客数を増やすことができ、それが売り上げアップにも結びつくのではないでしょうか。

ポップコーンは映画館の貴重な収入源

実はポップコーンは映画館での大事な収入源なんです。

映画館は主に興行収入と売店収入で構成されていますが、実は興行収入は配給会社との関係もあり、あまり儲けがありません。ポップコーンや飲み物などの売店収入の方が、映画館への直接的な利益に繋がるのだそうです。

売店でのお買い物が映画館の明日を左右するかも知れません。

日本の映画館の未来はどうなる……?

以上のように、日本において映画館を取り巻く事情はあまり良いとは言えません。映画作品も同様に、一見華々しい世界に見えますが、厳しい状況ということに変わりはありません。

映画館によっては各種サービスデーなどが設定されていますし、毎月一日は映画の日として1100円で入場することができます。

スクリーンで観る良さを忘れないで、ぜひ映画館へ足を運んでみましょう。