映画『この国の空』あらすじ・キャスト

2017年7月6日更新

戦争という出来事が遠い過去になった現代の日本。ですが果たして本当にそうなのか。戦争というのは本来は灰色で地続きなのではないのか。そんなことを考えさせられる映画『この国の空』を紹介します。

戦争だからこそ産まれる純愛!!映画『この国の空』あらすじ

この映画は終戦間近の東京にて母と二人暮らしする19歳の里子(二階堂ふみ)は妻子を疎開させ、兵役も免除された隣人の市毛(長谷川博己)と惹かれ合います。自分の身の回りの世話をする里子を次第に求めるようになる市毛と恋を知らずに死ぬことを恐れる里子。

劇中で二階堂ふみが朗読する女流詩人、茨木のり子の『わたしが一番きれいだったとき』は里子の心情を深く映しだすことになります。戦争だ黒で平和が白ではない、非日常が日常になった歪んだ日々をつぶさに映した、この映画は終戦から70年経った日本でも瑞々しくあります。

二階堂ふみ、長谷川博己ら豪華キャスト

この国の空3

この国の空二階堂ふみ

引用: www.cinra.net

里子を演じる二階堂ふみは12歳の若さにてグラビアデビューし、そこをスカウトされて芸能界入りしました。刺のある美人のようでありつつ危うさと儚さをもった美貌はカリスマ的であり、15歳の時に役所広司監督の『ガマの油』でヒロインの座を獲得し、劇場映画デビューしました。2013年には『ヒミズ』での茶沢景子、『悪の教典』の片桐怜花の演技が評価され、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞しました。

この国の空 長谷川博己

引用: favolabo.com

里子と戦時下のみで成り立つ恋に落ちた市毛を演じるのは長谷川博己です。ナヨナヨしたり不倫に手を染めてしまう弱さを抱えた男性を演じることに定評があります。その腕はNHKドラマ『セカンドバージン』にて鈴木京香と不倫する年下の間男や『家政婦のミタ』で優柔不断な夫を担い、物語に華を添えてきました。

名脚本家の荒井晴彦が20年ぶりにメガホン

この国の空荒井晴彦

テレビドラマ『深夜食堂』や『ヴァイブレーター』で脚本を手がけ、1997年の『身も心も』で監督を経験した名脚本家の荒井晴彦がおよそ20年ぶりに監督を務めた『この国の空』。この映画は戦争というのを国家間の緊張や戦場でのドラマではなく、普通の人達の生活というミクロな視点で描いたのが特色となっています。

これまで多くの脚本賞を受賞してきた荒井晴彦が映画化するのは谷崎潤一郎賞を受賞した高井有一著の『この国の空』。禁断の恋に身を焦がす男女を敗戦近づく日本を舞台に描いた小説です。

30年の時を越えて映画化!

この国の空2

引用: pbs.twimg.com

83年に出版されたこの原作を荒井晴彦は長年、映像化を夢見てきました。誰もやらないなら自分がやるという意気込みで臨んだこの映画化。戦争映画にはつきものの玉音放送の描写を徹底廃止するというスタンスは戦争末期で空襲に怯えるという舞台背景においても無くならない人々の日常を際立たせています。

戦争という非日常の中の恋愛という日常。ここで荒井晴彦は戦争が終わってよかったという人がいる一方で終わってほしくなかったという人がいたんじゃないかという考えで撮影しました。