『マッドマックス 怒りのデス・ロード』がフェミニスト映画すぎ?【ネタバレ注意】

2017年7月6日更新

『マッドマックス 』シリーズ第4弾『マッドマックス 怒りのデス・ロード』が6月20日にスクリーンに帰ってきます!キャストを一新して挑んだ今回もアドレナリン全開のアクション映画となっていますが、どうも内容が女性寄りな仕上がりだと話題になっています。今回はそんな本作を手掛けたジョージ・ミラー監督のインタビューやウラ話をvanityfair.comよりお届けします。

『マッドマックス サンダードーム』以来30年ぶりにカムバック!

荒廃した近未来を舞台に妻子を殺された男マックスの復讐劇を描いた『マッドマックス』のシリーズ第4作。過去3作同様ジョージ・ミラーが監督・脚本を担当した本作は『マッドマックス サンダードーム』以来30年ぶりの新作です。

過去3作でメル・ギブソンが扮した主人公マックスを、『ダークナイト ライジング』『インセプション』のトム・ハーディが新たに熱演。またシャーリーズ・セロンが坊主頭でフュリオサ役を体当たりで演じています。

本作の内容にちょっと待ったの声が!

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しかしこの映画に対し、「Men’s Rights Activists(男性の権利擁護活動家:MRA)」が激怒していると報道されました。

彼らは、本作にはフェミニストのプロパガンダが込められており、ハリウッドのリベラル派がまたしても伝統的な「男らしさ」の概念を損なおうとしていると主張しています。

「MRA運動」の拠点である「Return of Kings」のサイト上で、投稿者のアーロン・クラリーは、「米国や世界の男性たちは、爆発シーンや竜巻状の火炎、砂漠の襲撃者といったシーンに惹かれて、フェミニストのプロパガンダでしかないのが明らかなこの映画を観に行くのだろうか。そして、侮辱されたうえに、米国の文化の一部が台無しにされて目の前で権利が書き換えられるのを目にするのだろうか」と述べています。

クラリーはまた、「マックスが映画のなかで脇役扱いされ、フェミニズムにへつらうかのように現実にはありえない女性キャラに主役を取って代わられている」とも主張しています。

本作へのジョージ・ミラー監督の意気込み

「フェミニズムを訴える気はさらさらなかった」

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引用: sdccblog.com

このような批判を受けるミラー監督は「フェミニズムを訴える気はさらさらなかった。やりたかったのは壮大な追跡劇で、狙う獲物はモノではなく人間。けれど5人の女を男同士で奪い合ったら全く別の話になってしまう。やりたいことを突き詰めた結果がこの作品なんだ」と語っています。

しかしこの映画がフェミニズムだと言われる背景には、多くの女性が本作に関わったことが関係しているようで、フェミニストにならざる負えない環境だったことが伺えます。

監督は妻マーガレット・シクセルに本作の編集を依頼したそうで、「僕は妻に「他のアクション映画と同じにならないためにも、女性である君にこの映画の編集をしてほしい」ってお願いしたんだ」と述べています。

有名なフェミニストをコンサルタントとして起用

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ミラー監督は、かの有名なフェミニストであるイヴ・エンスラーがオーストラリアのラジオで話しているのを聴き、彼女を本作のコンサルタントに迎えました。

彼女を起用した理由として、奴隷の身となった女性を演じる5人の女優たちに、戦争下で行われている女性に対する暴力についての現状を彼女自身の口から語ってほしいという思いからだそうで、イヴをナミビアまで呼び寄せました。

本作の世界観に対する準備

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オーストラリアで発生した大雨によって撮影が大幅に遅れるといった困難に見舞われるなど、実に本作の製作に15年以上も費やしてきたミラー監督。

映画の脚本やデザインを手掛けるブレンダン・マッカーシーと脚本を共同で執筆していた監督は、この遅れをニコ・ラサウリスを加えて脚本をさらに強化する時間として利用しました。

「我々は全キャラクターだけでなく、すべての乗り物や車両など細部に渡って構想を練り、設計してきた。そのこだわりが映画の良さに繋がった。」

こう語る監督とニコ・ラサウリスは追加のストーリーも共同で執筆し、トム・ハーディが引き続きマッドマックスを演じる形で5作目、6作目の製作も予定されています。

「この映画を作り終えたばかりだから、まずはこれがどうなるか見守りたいね。僕自身もWasteland(荒れ果てた地)にまた帰りたいと思う気持ちがあるか様子をみるつもりだよ」と監督は述べています。

あのアクションシーンはCGではなかった!

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本作ではミラー監督の観れば息をも呑むアイデアや撮影手腕が凝縮されています。ウォーリアーたちが走行する車に付いている20フィート(約6メートル)のポールにぶら下がるシーンは、CGではなく実際に役者に演じさせたものです。

「あのシーンを現実に見ることができるなんて思いもしなかったよ。あまりに危険だからあれはCGじゃないと無理だろうと思っていた」と当時の様子をこう振り返ります。

また監督は、主人公のトム・ハーディもポールにぶら下がりながら演技をしたそうで、「あの砂漠地帯に8人が僕に向かって来るんだ。これはすごい!本物なんだって実感したよ」と語っています。

荒々しいアイデアを実現させるには自身にもハードワークが伴います。1979年に『マッドマックス』が公開された当時は、再び荒野の地に戻って来るなど想像もしていなかったミラー監督。

「当初2作目を作るつもりはなかったんだ。ましてや4作目までなんて想像もしていなかったよ。けれど次第にストーリーが頭の中で植え付けられ、いわば想像の世界につながる配線コードのようになっていったんだと思う」と話しています。