映画『ラブ&ピース』感想・評価まとめ【ネタバレあり】

2017年7月6日更新

園子温監督作品『ラブ&ピース』が2015年6月27日公開されました。作品を発表するたびに賛否両論を受け続けてきた園子温監督。今作は一部で号泣できるという噂がありましたが、実際に観た方の感想はどのようなものだったでしょうか。

園子温監督作品『ラブ&ピース』

2015年に『新宿スワン』『リアル鬼ごっこ』『映画 みんな! エスパーだよ!』そして本作『ラブ&ピース』と4作の映画を発表した園子温監督。ほか3作は原作のある作品ですが、本作は監督が無名時代に書いた脚本をもとにした作品となっています。

ロックミュージシャンを目指していた鈴木良一はうだつの上がらないサラリーマン生活を送っていました。そんな良一は亀と出会ったことで、再びロックの世界に舞い戻ることになり……。

ジャンルを横断する園子温監督の到達点

&ラブ&ピース

出典: getnews.jp
anna_kaneko ヤラレタ!

「忘れ」、「繰り返す」人間たちと「諦めない」下水のサンタやユウコいう対比を軸にファミリー映画、ファンタジー映画、社会派映画、どの視点に立っても見ることができる。

クスッと笑える皮肉シーンから待ってました!なセルフオマージュ、スカッとする破壊シーンまでをふんだんに散りばめながらしっかり物語として成立させているのは流石。 劇場にも子供からお年寄りまで見に来ていて狙い通りなんじゃないかな

個人的にはファミリー映画として無邪気に見た子供がどんな風に育つのかが楽しみです。

southpumpkin 試写会にて 近年の園子温監督コメディ路線における一つの到達点と言っても過言ではないと思います。『愛のむきだし』という傑作が過去にはありますが、あれのすごかったところは色々なジャンルを横断的に描いた点ですよね。本作でもまさに横断的な作品に成就していました。すげえ。ですが『愛のむきだし』とは全く別のジャンルを包括していました。冴えないサラリーマンがミュージシャンになる怪獣映画、というもうすでに訳の分からないジャンルですが実は『トイ・ストーリー』のオマージュすらも内包しているのです。『愛のむきだし』ほど胸に突き刺さるタイプのジャンルは内包していないのですが、『愛のむきだし』より優れている点を上げるとするならば、横断的なテーマにもかかわらず120分弱で完結したこと。(『愛のむきだし』は4時間)さらにお得意のお下品描写、残酷描写を異様なほど排除し、まさかの、ファミリー向け映画として一定の達成があったことなどが挙げられます。極力ネタバレ無しで観てほしいです。 麻生久美子が三木聡に出てくるときのキャラクターで堂々としてたのでいいなあ、と思いました。三木聡が日本のコメディの新機軸になっていることの裏付けです。

園子温ファンは必見

園子温

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yuki12241 これを世間が受け容れるか否かで、邦画の行先はハッキリ違えると思います。それ程に斬新かつ挑戦的であり、映画の幅がグッと広がる出来栄えでした。原発批判や、『アリゲーター』や『ミュータント・タートルズ』の系譜を思わせながらの、ファンタジーに急シフト。人間の愛情の欠如と上書きに対して、純粋に持ち主を愛し続ける玩具・ペットたちとの対比が面白いです。演出は陳腐でくどいところも多いけれど面白く、『地獄でなぜ悪い』のセルフパロも交えて園子温ファンの期待に応えます。ただ、血が吹き出したりスプラッタの様なものを期待している人にはオススメできません。 映画好きでなくても、深読みが苦手な方でも言わんとしてる事は分かるだろうけれど、正直意味は分からない。そんな分かりそうで分からない不思議な世界観の中に表現された、今の日本の抱える問題の大きさ(そして小ささ)。ラブ&ピースで世界が満たされたとしたら…。ありがちなテーマながら、観客が期待するようにストーリーは展開して行きません。本当の自分は果たして何者なのか、それは予め決まっているものなのでしょうか。 自分が本当に辛い時に思ったこと、助けてくれた存在を忘れてはいけないと思いました。私たちが初心を忘れてしまった時に、歌は単なる音と記号になってしまうのでしょう。
o325 夢に破れ、さえない人生の中で生きている。そんな時に一目惚れした亀を飼い自身の夢を語り続ける、、、 そんな冒頭からは想像できないあらゆる問題を詰め込んだ、でも重くない園子温才能爆発させてます(笑)なんたって作詞も自身でしてるし!クリエイティブだよ!色々書きたいことはあるけど兎に角観て欲しい!!

地獄でなぜ悪いの例の歌で吹き出してしまったり、PC-300の声が星野源だったりと楽しめる!

Yuusuke_Yamanaka レイトショー。 エログロではない園子温。作中色んなテーマが出てくるけど深層は一つ。 観ているものの感情をコロコロ変えていかれる感じ、園子温の映画だなって。 観終えたあと紀子の食卓の「あなたはあなたの関係者ですか」という言葉を思い出しました。 園子温、バンドやったらそこそこ売れるよ。

名曲『スローバラード』が大音量で聴ける

ラブ&ピース

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mataro0309 夢に挫折しつまらない毎日を繰返すサラリーマンの唯一の楽しみはミドリガメに大きな夢を囁くことだけだった「ラブ&ピース」西宮6。面白かった。色んな映画の断片がたくさん。2015年夏、この怪獣ラブロマンスミュージック特撮映画はナマモノですので公開中にお楽しみください。きっと涙するから。2015年6月29日 誰も死なない!血が出ない!こっちが園子温の今の本質なんだろう。「スローバラード」を映画館の大音量で聞けるというオマケは大きい。絶対「カメ」って聴こえたけれど雨やねあれ。カメ好きも観るべし。

突き抜けたエンタメワールド

ラブ&ピース

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Yuichi_Kishimoto 今年も園子温監督飛ばしてますね。突き抜けたエンタメワールドです。やはり彼は潔いですよね。ちょっと本作は個人的に甘ったるく感じてしまいましたが。

驚くような仕掛けがある展開やわかりやすい現代性のある象徴を持ち込んだ脚本などは見事です。そしてラストのスケール感には問答言わせぬ感動が。