2017年7月6日更新

「テレビの常識を変えた」と話題のネットフリックスの凄さを解説!

『ハウス・オブ・カード』で話題に上がりつつも海の向こうの存在だったNetflixですが、9月2日から日本でサービスが開始されることが発表されました。huluやU-NEXT,dTV等の既存サービスとの違いや、今後の展開についてまとめています。料金もついに発表。

世界最大級の大型動画配信サービス「ネットフリックス」

※アニメ『シドニアの騎士』を起用したプロモーション動画

そもそもネットフリックスって何?

Netflixとは、1997年に創業され、アメリカのカリフォルニア州に本社を有する、動画ソフトウェアの販売・レンタル、ストリーミング配信を行うエンターテイメント企業です。サービスは幅広い視聴環境に適応しており、PCサイトやスマートフォン・タブレットは勿論、PS3やXBOX360、Wii等のゲーム機や、Apple TV・Amazon Fire TV等でも視聴可能です。基本的には、現在日本で既にサービスを開始しているhuluと似たような企業だというイメージで足りると思います。

日本上陸!そして料金価格も発表!

9/2から日本でもサービスを開始したネットフリックスですが、ついに気になる利用料金も発表に。本国と同じ、3つのプランが公表されました。

ベーシックプラン(¥650)・スタンダードプラン(¥950)・プレミアムプラン(¥1450)。それぞれ何が違うのかというと、画質と同時視聴数。まとめると、

「ベーシックプラン」= SD(標準画質)/1ストリーミング/¥650(税抜) 「スタンダードプラン」= HD(高画質)/2ストリーミング/¥950(税抜) 「ベーシックプラン」= UHD(超高画質)/4ストリーミング/¥1450(税抜)

とこのようになっています。また加入後1ヶ月は無料期間とのこと。

Netflixは、テレビの常識をどう変えた?

コンテンツ力で既存の枠を壊す、新進気鋭のサービス

当時革新的だった、投函による宅配レンタルサービスからスタートし、着々とユーザー数を増やしてきたネットフリックスですが、ネット映像配信サービスを開始してからというものの、圧倒的な影響力を持つようになりました。そして、自社制作のドラマ「ハウス・オブ・カード」の成功によってその地位は揺るがぬものとなりました。本作はTVドラマ界のアカデミー賞と言われる「エミー賞」において、ネットドラマとして初めて3部門(監督賞・撮影賞・キャスティング賞)受賞の快挙を成し遂げ、ストリーミング配信が「テレビ」という認識すら無かったその当時は、関係者の間で騒然となったようです。

アメリカのテレビ業界を乗っ取る存在?

独自コンテンツを含んだ優秀なサービスは、昔からケーブルテレビが主体で、映像コンテンツは有料で観るものという習慣を持っていたアメリカにおいて、ユーザーからすぐに受け入れられました。ネットフリックスの繁栄は、そのまま衛星放送やケーブルテレビの契約者数減少に繋がるとも言われています。

アメリカでは、日本における映像配信サービスという概念を超えて、テレビ放送におけるチャンネルの選択肢の一つと言えるほどにお茶の間に定着しているサービスです。全米の全世帯の1/4以上が利用しており、コンテンツ業界においてネットフリックス旋風が巻き起こっているのです。

日本のテレビ業界への影響はあるのか

ネットフリックスの日本上陸が決定してから、日本のテレビ業界が危ぶまれるという意見が多く見られますが、その真偽はどうなのでしょうか。

アメリカではどうなっているの?

アメリカにサービスが浸透してからというものの、ケーブルテレビの解約は比較的少なく、一般的なのは、ケーブルTV・ネットフリックス・他ストリーミングサービス等の様々なサービスを、個人・家族間で併用するという形だそうです。タブレットやスマートフォンの台頭によって、テレビは「皆で楽しむもの」から「個人で楽しむもの」に変遷しつつあることが要因の一つとして挙げられます。また、多様な専門チャンネルに加入し、狭く深くテレビを楽しんでいるアメリカ人のケーブルテレビ文化に馴染み易かったのでしょう。

果たして、日本で流行るのか?

おそらく、日本でも地上波放送と併用が主になるでしょう。日本はアメリカに比べて、CATVや衛星放送で選択できる専門チャンネルの数が少なく、広く浅く様々なジャンルを扱っている地上波放送に一定の需要が見込まれます。しかし、独自コンテンツを制作する強大なライバルであり、多くの4Kテレビのリモコンにはネットフリックス専用のボタンが取り付けられるため、競合関係になることは間違いないでしょう。

また、アメリカでは有料でテレビを観ることが習慣になっているものの、日本では未だに「テレビは無料なもの」という視聴文化が根強く残っています。果たして、米国のテレビ界を席巻したネットフリックスは、そんな日本のテレビの常識をも変えるような存在になるのでしょうか。

他のサービス(hulu・U-NEXT・dTV等)との違いは?

日本進出と一口に言われても良くわからないし、既に登録しているサービスがあるという方も多くいらっしゃると思います。そこで、ネットフリックスの強みや他サービスとの違いについてまとめてみました。

強みその①「オリジナルコンテンツの豊富さ」

コンテンツ数や価格でも他サービスとの差別化は出来ますが、自社製作のオリジナルコンテンツが面白いことが、競争に勝つための一番の戦略と言えます。エミー賞を3部門獲得し、大ヒットしたデヴィッド・フィンチャー監督のドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』をはじめ、多くのオリジナルコンテンツを製作しているのがネットフリックスの特徴です。

コメディ・アニメ・ドラマ等、様々なジャンルのオリジナル番組がズラリと並んでいます。2015年4月には、『アベンジャーズ』等で日本でも人気の高いMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)作品であるドラマ『デアデビル』が配信されたことでも話題になりました。

また日本オリジナルコンテンツとして、フジテレビと共同制作の「テラスハウス」の新シーズンや、桐谷美玲主演のランジェリー業界を描いたドラマ「アンダーウェア」の発表もありました。

強みその②「クオリティー重視の動画配信」

※世界初の4K映画『TimeScapes』

Netflix日本法人社長グレッグ・ピーターズ氏は、「目標は、すべてのユーザーに最高の視聴体験を届けること」と言っており、サービス開始時から4Kによる動画配信に注力する姿勢を見せています。4Kとは、いわゆるフルハイビジョンの4倍の画素数を持つ映像のことです。高画質な映像ならば作品に対する没入感も増しますし、映画・ドラマ好きとしては非常に有り難い取り組みではないでしょうか。

強みその③「ネットフリックスボタンの存在」

視聴環境の幅広さも、ネットフリックスの強みの一つと言うことが出来ます。特に、大手メーカーの販売するTVのリモコンに専用ボタンを搭載するというのは、日本で展開する競合他社には見られない独自の戦略だと言えます。IT的な側面も有する動画配信サービスですが、直接的にTVに搭載されることによって、インターネットに疎い方の利用にも繋がることが期待できます。

強みその④「パーソナライズされたレコメンド機能」

ネットフリックスではビッグデータを最大限に活用しており、ユーザーそれぞれの好む作品や監督・俳優・ジャンル等の情報を駆使して、ユーザーが観たいであろう作品を自動的にレコメンデーション(おすすめ)してくれます。いちいち検索することなく自分好みの作品を見つけることが出来る、映画・ドラマ好きにとってたまらないサービスですね。

世界から日本へ、日本から世界へ

ネットフリックスの担当者は、海外のコンテンツを日本で展開すると共に、調達・製作した日本のコンテンツを海外に届けることも考えていると語っています。既に、ネットフリックスによる世界配信が決まっている日本のオリジナルドラマの記念すべき第一弾は、フジテレビの制作する桐谷美玲主演の『アンダーウェア』に決定しています。日本におけるサービス展開で、どのような滑り出しを見せるでしょうか。

今後、目を離せない存在になることが間違いないネットフリックス。サービス展開が、日本・アメリカ双方のコンテンツ業界を活気づかせる契機となることを期待しましょう。